7月4日開始、DeNAがAI社長導入で戦略思考をAI化

DeNAがAIイノベーション事業本部に「AI社長」を導入

株式会社THAは、2025年7月4日に株式会社ディー・エヌ・エー（以下、DeNA）のAIイノベーション事業本部へ、経営者やリーダーの思考をAI化するサービス「AI社長」を導入することを発表しました。今回導入されるAIは、同本部長である住吉政一郎氏の戦略的思考やグローバル視点を組織全体で活用できる専用AI『AI住吉本部長』として開発されます。

「AI社長」導入の背景と目的

DeNAでは、全社を挙げてAIへの積極的な取り組みを進めており、経営判断や業務推進、顧客体験に至るまで、AIの力を最大限に活用する「AIオールイン」戦略を掲げています。この戦略の中で、AIイノベーション事業本部は、DeNAのAI活用推進を牽引する部門として、新規事業開発、投資・M&A、AI技術の活用支援などを担っています。

今回の『AI社長』の導入は、その戦略の一環であり、DeNAがスタートアップとの連携を強化し、共にAIを推進していくという構想における実践的な導入例のひとつとなります。同本部では、グローバルな視野を持ち、本質的な課題解決を重視する姿勢を大切にしています。

導入による効果

「AI住吉本部長」を導入することで、以下の効果を狙います。

• 本質的課題への対応力強化
• グローバル基準での戦略的意思決定の促進
• メンバーの育成スピード向上と知識の均質化

「AI社長」とは

「AI社長」は、汎用AIによる没個性化の危機から組織の「らしさ」を守る、完全カスタマイズ型のAIチャットサービスです。このサービスは、リーダーが目指す理想の姿を体現し、抽象的な理念や価値観を日々の業務における具体的な判断基準として機能させることを目的としています。

「AI社長」には以下の特徴があります：

1. 理念を生きた判断基準に変換：過去の模倣ではなく、リーダーが目指す理想の姿を体現します。
2. 二層構造による深みのある回答：RAG技術による組織内知識の検索・活用と徹底的なヒアリングで、リーダーの思考プロセスや価値観を統合します。
3. 24時間対応のAIパートナー：メンバーは慣れ親しんだコミュニケーションツールから気軽に質問でき、リーダーの判断基準に基づいた具体的なアドバイスを受けられます。
4. 組織の持続的発展を支援：単なる業務効率化を超え、メンバーの成長や組織の一体感向上にも寄与します。

「AI住吉本部長」の特長

「AI住吉本部長」は「AI社長」の技術を基にした専用AIで、「グローバル視点で本質を見抜く戦略パートナー」をコンセプトにしています。このAIは以下の3つの核となる価値を提供します。

本質思考の浸透

表面的な課題ではなく、根本的な問題解決への導き。

グローバル基準での判断

世界レベルでの競争力を常に意識した助言。

コミュニティファースト

個人最適ではなく、組織・業界全体への影響を考慮。

主な活用シーン

「AI住吉本部長」は、以下のようなシーンで活用されます。

• 投資・M&A判断支援：出資判断基準の明確化、市場動向とDeNA戦略の整合性確認。
• 新規事業戦略相談：競争優位性検証、事業計画の本質的課題抽出。
• チーム運営・人材育成：メンバーの成長戦略立案、組織横断プロジェクトの進め方。
• AI周りの相談：住吉氏のAIに対する捉え方、AIツールに関する相談。

代表者コメント

株式会社ディー・エヌ・エー AIイノベーション事業本部 本部長 住吉政一郎氏は、「『AI住吉本部長』の導入を通じて、メンバー全員が戦略的思考やグローバルな視座を日常的に活用できる環境づくりを進めていきます」と述べています。さらに、個人の最適解ではなく、組織全体や未来のコミュニティにとっての本質的な価値を追求する文化を育む考えを示しました。

また、株式会社THA 代表取締役 西山朝子氏は、「ディー・エヌ・エー様に『AI社長』をご導入いただき、心から感謝申し上げます。特に、住吉本部長様の戦略的思考とグローバル視点を『AI住吉本部長』として具現化できることは、我らTHAにとって大きな誇りです」とコメントしています。

会社概要

株式会社ディー・エヌ・エーは、1999年3月に設立され、東証プライム市場に上場しています。幅広い事業展開を行い、顧客ニーズを的確に捉えた付加価値の高いサービス開発を行っています。

一方、株式会社THAは「日本を支える勇者たちに最強の強化魔法を」というビジョンのもと、AI技術を中心に企業の業績向上を支援しています。2023年8月からサービス提供を開始し、豊富な導入実績とノウハウを蓄積しています。

まとめ

今回の「AI社長」の導入は、DeNAがAIを活用した新たな組織運営のスタイルを確立する一歩となります。この取り組みが、今後どのように展開されていくのか注目されます。