2025年3月3日開始「“生きづまる”私たち」漫画が描く家庭の見えない負担
ベストカレンダー編集部
2025年7月2日 10:28
漫画連載開始
開催日:3月3日

漫画「“生きづまる”私たち」の概要と背景
2025年3月3日より、株式会社ビースタイルメディアと株式会社KADOKAWA LifeDesignが共同で連載を開始した漫画「“生きづまる”私たち」は、家庭内における主婦・主夫の役割や無意識の負担をテーマにしています。この作品は、読者が共感できるようなストーリーを通じて、現代社会が抱える様々な課題を描写しています。
漫画では、育児、家事、介護といった目に見える壁だけでなく、「私にはムリ」「どうせ理解されない」といった目に見えない壁に直面するしゅふたちの姿が描かれています。彼らの葛藤や成長を通じて、社会の中での“見えない壁”を浮き彫りにし、読者に深いメッセージを伝えています。

漫画の魅力と作者について
この漫画を手がけたのは、にゃほこさんです。1979年生まれで北海道在住の彼女は、4人の息子を育てる母親でもあります。2015年からイラストレーターとして活動を開始し、コミカルで可愛らしいタッチのイラストが多くの読者に親しまれています。
にゃほこさんの作品は、シリアスなテーマを扱いながらも、コミカルな要素を取り入れることで、読者が気軽に楽しめる内容となっています。育児や家事に奮闘する姿を描くことで、多くの人々に共感を呼び起こし、心に寄り添う作品に仕上げられています。

川上敬太郎氏の解説と社会的背景
今回の漫画に関連して、株式会社ビースタイルホールディングスの研究顧問であり、4児の父親で兼業主夫でもある川上敬太郎氏が、作品のエピソードをもとに現代社会の課題を解説したインタビュー記事が公開されました。川上氏は、家庭内での役割分担や意識の問題に焦点を当て、以下のようなポイントを挙げています。
- 無意識の呪縛: 性別役割分業の名残が家庭内の「なんとなく」を支配する可能性がある。
- 変わる社会と家庭意識のギャップ: 制度や働き方が進展している一方で、家庭内の役割意識には依然としてギャップが残る。
- ステルス負担: 共働き世帯における家事と仕事の両立がもたらす家庭運営の工数の増加。
- 解決の糸口: 職場と家庭の両輪におけるタスクの見える化と共有が求められる。
川上氏は、家庭内での「ステルス負担」という概念を提起し、家事や育児に加えて夫婦それぞれの仕事が家庭にのしかかり、知らぬ間に負担が増加している現実を指摘しています。この負担が見えづらくなることで、共働き家庭における問題が深刻化していると述べています。

家庭のステルス負担の構造
川上氏の解説によると、かつて家庭内での負担は夫婦それぞれが100の工数を分担していたのに対し、現在ではそれぞれが100を超える工数を抱える状況が生まれています。このような状況では、誰か一方が過剰な負担を抱えることが避けられません。
家庭運営の工数が増大する中で、夫婦間での負担を見直すことが重要であり、意識の転換が求められています。川上氏は、家庭内のタスクを見える化し、共有することが解決の糸口になると強調しています。

川上氏のプロフィールと活動
川上敬太郎氏は、1973年に三重県津市で生まれ、愛知大学文学部を卒業後、大手人材サービス企業で管理職を務め、2010年に株式会社ビースタイルに入社しました。以降、調査機関『しゅふJOB総研』を立ち上げ、主婦・主夫層の声を調査・分析し続けています。
彼は、仕事と家庭の両立を希望する人々のために、50000人以上の声を集め、300本以上のレポートを配信してきました。また、男女共同参画や働き方に関する講演や執筆活動も行い、幅広いテーマに対して意見を発信しています。

まとめ
漫画「“生きづまる”私たち」と川上敬太郎氏の解説を通じて、現代の家庭が抱える課題や負担の構造が明らかになりました。家庭内の役割分担や意識の問題は、今後の社会においても重要なテーマとなるでしょう。漫画を通じて、これらの問題について考えるきっかけとなることが期待されます。
項目 | 内容 |
---|---|
漫画タイトル | “生きづまる”私たち |
連載開始日 | 2025年3月3日 |
作者 | にゃほこ |
川上敬太郎氏の役職 | しゅふJOB総研 研究顧問 |
ステルス負担の定義 | 可視化しにくい家庭内の負担の構造 |
このように、家庭内の役割意識や負担の見える化が求められる現代において、漫画や専門家の意見を通じて多くの人々がこの問題に関心を持つことが重要です。
参考リンク: