7月2日開催|高屋永遠と珠洲焼が関西万博で合同展を開催

高屋永遠と珠洲焼合同展

開催期間:7月2日〜7月6日

高屋永遠と珠洲焼合同展
高屋永遠と珠洲焼作家の合同展って何が見られるの?
2025年7月2日から6日まで大阪・関西万博会場で開催され、高屋永遠の瞑想的な絵画と珠洲焼作家の震災復興をテーマにした陶器作品が展示されます。
珠洲焼の復興支援ってどういう内容なの?
2024年の能登半島地震で被災した珠洲焼の窯元が被害を受けたため、作家たちが合同で作品を制作・展示し、復興を応援するプロジェクトです。

現代美術家 高屋永遠と珠洲焼作家の合同展が開催される

2025年7月2日(水)から7月6日(日)まで、大阪・関西万博会場のEXPOメッセ「WASSE」にて、日本国際芸術祭が開催されます。この展示では、現代美術家の高屋永遠と珠洲焼作家たちが合同で出展し、能登半島地震で被災した珠洲の復興を応援することを目的としています。

本企画は、2024年元日に発生した能登半島地震の影響を受けた珠洲の復興支援の一環として実施されるものであり、地域の文化や伝統を再生するための重要な取り組みとなっています。

現代美術家 高屋永遠と珠洲焼作家 第3回日本国際芸術祭で合同展へ 画像 2

展示の概要と意義

高屋永遠展「流転と無限」と珠洲焼応援プロジェクト「やさしいくろとたゆたうあお」は、現代美術と伝統工芸という異なるジャンルでありながら、共通の精神性で結ばれています。この合同展示を通じて、観覧者は異なる形で表現される「自然」の本質を深く感じ取ることができるでしょう。

高屋永遠は、能登半島の震災以来、珠洲における復興支援と珠洲焼作家たちとの協働を継続しており、その経験をもとに新たな作品シリーズを制作しています。展示される作品には、高屋自身が大地から採取した色材を用いて描かれたものや、珠洲焼の「存在と再生」をテーマにしたものが含まれています。

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高屋永遠展「流転と無限」

今回の展示では、瞑想的で没入感のある新たな絵画作品が披露されます。高屋永遠の神秘的な色彩と揺らぎを特徴とした独特な絵画空間は、国内外で高く評価されています。展示には、壊れた能登瓦や海岸で採取された砂、乾燥中に倒れた珠洲焼の土など、地域独自の素材を活用した作品も登場します。

これらの作品は、単なる平面や立体を超え、能登の魂そのものを内包した存在として、鑑賞者に自然の循環を強く想起させるものです。高屋の作品は、伝統的な西洋絵画技法と顔料を用いた素材研究に基づいており、独自の技法によって生まれる光の揺らぎが、私たちの心象と呼応します。

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珠洲焼応援プロジェクト「やさしいくろとたゆたうあお」

珠洲焼は、2024年元日の能登半島地震によって、石川県珠洲市の珠洲焼窯元22基全てが大きな被害を受けました。本展示では、珠洲焼作家たちが共同で焼成に取り組んだ作品を中心に展示・販売されます。この機会に、国内外の多くの方々に珠洲焼を手に取っていただき、知っていただくことが作家たちの願いです。

「やさしいくろとたゆたうあお」では、珠洲焼のうつわや素材だけでなく、その背景にある人々の暮らしや記憶、震災後に芽生えた新たな「関係性」を感じ取ることができる展示が行われます。珠洲焼特有の柔らかで懐かしい黒や、珠洲の海、日本海の静かな青が印象的です。

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出展作家と作品について

本展示には、以下の出展作家が参加します:

  • 岩城伸佳(いわきのぶよし)
  • 鍛治ちえみ(かじちえみ)
  • 木澤孝則(きざわたかのり)
  • 清水武徳(しみずたけのり)
  • 宮脇まゆみ(みやわきまゆみ)

特に、鍛治ちえみや宮脇まゆみが制作した「壺」は、珠洲焼の伝統を受け継ぎつつ、現代的な感覚を取り入れた作品となっています。

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高屋永遠のプロフィールと活動

高屋永遠は1992年に東京都で生まれ、ロンドン大学ゴールドスミス校を卒業後、東京を拠点に活動しています。彼は、国内外の土地や植物、化粧原料などから自作した色材を用いて作品を制作し、繊細な色のスペクトラムの探求と豊かな階調が織りなす独自の奥行きが特徴です。彼の作品は、鑑賞者を日常から切り離された精神の空間へと誘います。

また、2019年からはアーティストや美術分野で活動する個人の交流を目的としたプロジェクト「WHYNOT」を主宰し、美術を通した連帯とコミュニティ形成に取り組んでいます。

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展示の詳細情報

本展示の詳細は以下の通りです:

項目 詳細
会期 2025年7月2日(水)〜7月6日(日)
会場 大阪・関西万博会場 EXPOメッセ「WASSE」B-⑦
開催時間 10:00~20:00(7月6日(日)は10:00~12:00まで)
観覧 無料(会場への入場には大阪・関西万博入場チケットが必要)

高屋永遠展「流転と無限」と珠洲焼応援プロジェクト「やさしいくろとたゆたうあお」は、両者の異なるアプローチを通じて、能登半島の自然や文化、そして人々の思いを伝える場となることが期待されています。

参考リンク: