2025年6月30日開始 ローソンのユニフォーム新リサイクル法とは

ユニフォームケミカルリサイクル開始

開催日:6月30日

ユニフォームケミカルリサイクル開始
ローソンのユニフォームってどうやってリサイクルしてるの?
ローソンは使用済みユニフォームを高温で分子レベルまで分解し、炭酸ガスなどに変換するケミカルリサイクルを実施し、環境負荷を大幅に削減しています。
ケミカルリサイクルでできた炭酸ガスは何に使うの?
生成された炭酸ガスは冷凍・冷蔵ケースの冷媒や植物の温室栽培の光合成原料として活用され、資源循環型社会の実現に貢献しています。

コンビニエンスストア業界初の取り組み

株式会社ローソンと株式会社レゾナック、エムシーファッション株式会社(MCF)は、2025年6月30日に、全国のローソン店舗で発生する使用済みユニフォームを新たな形でリサイクルする取り組みを開始しました。このプロジェクトは、使用済みユニフォームを高温で分子レベルまで分解し、炭酸ガスなどに変換する「ケミカルリサイクル」と呼ばれる手法を用います。コンビニエンスストア業界において、このような方法で使用済みユニフォームをリサイクルするのは初めての試みです。

この取り組みは、環境への負荷を軽減し、資源循環型社会の実現を目指すものであり、使用済みユニフォームの焼却処分を避けることによって、CO2排出量の大幅な削減を図ります。

ケミカルリサイクルの具体的なプロセス

ローソン店舗で使用されているユニフォームは、毎年約10,000枚が経年劣化や汚れ、破損などの理由で廃棄されており、これまではユニフォームレンタル業者を通じて焼却処分されていました。しかし、今回の取り組みでは、そのうち約3,000枚、約900kgのユニフォームを対象に、MCFが持つ廃棄物処理に関する許可資格「広域認定制度」を活用し、神奈川県にあるレゾナックの工場でケミカルリサイクルを実施します。

ケミカルリサイクルのプロセスは以下の通りです:

  1. 収集: 使用済みユニフォームを全国のローソン店舗から収集します。
  2. 分解: 収集したユニフォームを高温で分子レベルまで分解します。
  3. 生成: 分解過程で炭酸ガスを生成します。
  4. 活用: 生成された炭酸ガスは冷媒や温室栽培の原料として使用されます。

環境への影響と期待される効果

この新しいリサイクル手法により、従来の焼却処理と比較して、CO2排出量を約8割削減することが可能です。具体的には、約2,000kgの炭酸ガスを生成することができます。この炭酸ガスは、レゾナックを通じて市場に流通し、冷凍・冷蔵ケースの冷媒や植物の温室栽培における光合成の原料として活用されます。

一般社団法人日本ユニフォーム協議会によると、日本では年間約7,000万枚、約16万トンのユニフォームが産業廃棄物として廃棄されています。これらのユニフォームが焼却される際には温室効果ガスが放出されるため、環境負荷の低減が重要な課題となっています。このような背景から、ローソン、レゾナック、MCFは、使用済みユニフォームのケミカルリサイクルを通じて、環境保護に貢献することを目指しています。

今後の方針と展望

ローソン、レゾナック、MCFは、今後も使用済みユニフォームのケミカルリサイクルを継続し、CO2排出量のさらなる削減を図るとともに、循環型社会の実現に向けた取り組みを進めていく方針です。このプロジェクトは、単にリサイクルを行うだけでなく、企業の社会的責任を果たす重要なステップとなります。

また、他の企業や団体との連携を強化し、より広範なリサイクルネットワークを構築することも視野に入れており、持続可能な社会の実現に向けて多角的なアプローチを行う予定です。

項目 内容
プロジェクト名 使用済み店舗ユニフォームのケミカルリサイクル
参加企業 株式会社ローソン、株式会社レゾナック、エムシーファッション株式会社
リサイクル方法 ケミカルリサイクル(高温分解)
廃棄ユニフォーム数 約3,000枚(約900kg)
CO2削減量 約8割削減
生成される炭酸ガス量 約2,000kg

このように、ローソン、レゾナック、MCFの取り組みは、環境への配慮と持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩です。今後の展開に注目が集まります。