2025年6月開催「対馬ウィーク」大阪万博で海洋プラ問題に挑む
ベストカレンダー編集部
2025年6月29日 12:08
対馬ウィーク波絵馬作成
開催期間:6月21日〜6月22日

海を変える「BLUE OCEAN DOME」とは
2025年大阪・関西万博において、注目を集めるパビリオン「BLUE OCEAN DOME」が、海洋プラスチック問題に立ち向かう新たな取り組みを展開しています。このパビリオンは、2050年までに海洋プラスチックごみをゼロにするという「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を実現するための活動を行っており、主催するZERI JAPANは、廃棄物ゼロ(ゼロ・エミッション)社会の実現や環境教育の推進に取り組んでいます。
「BLUE OCEAN DOME」では、海洋資源の持続的利用や海洋生態系保護をテーマにした様々なプログラムが展開され、参加者が実際に海洋プラスチック問題について学び、考える機会を提供しています。

対馬ウィークの開催
2025年6月には、対馬市と金沢美術工芸大学、SARAYA、NPO法人唐津Farm&Foodが協力し、特別なイベント「対馬ウィーク」が開催されました。このイベントでは、海洋プラスチック問題をテーマにしたワークショップが実施され、参加者が実際に手を動かしながら問題解決に向けたアクションを体験できる機会が提供されました。
特に注目を集めたのは、「おとーしゃと想いの波」と名付けられたプロジェクトです。このプロジェクトは、金沢美術工芸大学が制作した参加型の環境教育デザインで、海の神「おとーしゃ」をモチーフにしており、海洋プラスチック問題に対する関心を引き出し、参加者が自ら行動を起こすきっかけを提供します。

「おとーしゃと想いの波」プロジェクトの内容
「おとーしゃと想いの波」プロジェクトでは、参加者が海洋プラスチックをアップサイクルして「波絵馬」を作成します。このプロセスでは、対馬で回収されたペットボトルキャップをPrecious Plasticの射出成型機を使用して加工し、参加者は各自の願いを書き込むことができます。
このワークショップでは、アニメーション「おとーしゃと想いの波」が視聴され、参加者は対馬の海岸で回収されたプラスチックごみがどのようにしてアップサイクルされるのかを学びます。完成した「波絵馬」は、参加者同士の交流を生む場ともなり、温かい雰囲気の中で行われました。

地域連携と子どもたちの参加
このイベントには、唐津市の離島に住む子どもたちも参加し、彼らが描いた絵馬も展示されました。地域を超えたつながりが形成され、海洋ごみ問題への共感が広がる機会となりました。また、唐津市呼子小学校の先生方や、波絵馬の金型製作に協力した企業の関係者も参加し、地域全体での取り組みが強調されました。
このように、子どもたちが主体的に参加することで、次世代の環境意識が育まれることが期待されます。参加者は約300枚の波絵馬を作成し、願いを込めることで、海の未来への思いを形にしました。

Precious Plastic 唐津の取り組み
NPO法人唐津Farm&Foodが運営する「Precious Plastic 唐津」は、地域づくりや環境教育に力を入れており、プラスチックごみの回収からアップサイクルまでのプロセスを体験できるプログラムを提供しています。この取り組みは、ツーリズムや企業研修、学校教育など、幅広い分野で活用されています。
また、Precious Plastic 唐津は、対馬市およびSARAYA株式会社からの多大な支援を受けており、金型設計やワークショップ運営においても手厚いサポートが行われています。これにより、海洋プラスチック問題を「自分ごと」として考えるきっかけが多くの人々に届けられました。

まとめ
今回の「おとーしゃと想いの波」プロジェクトを通じて、海洋プラスチック問題に対する意識が高まり、参加者が自分の願いを形にすることができる貴重な体験が提供されました。これにより、願いが人と海をつなぎ、行動を生む原動力となることが実感されました。
今後もこのような取り組みが広がり、海の未来を少しずつでも変える力になることが期待されます。以下に、今回のイベントの要点をまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
イベント名 | 対馬ウィーク – おとーしゃと想いの波 |
開催日 | 2025年6月21日(トークセッション)、22日(波絵馬ワークショップ) |
場所 | 大阪・関西万博「BLUE OCEAN DOME」 |
主催 | ZERI JAPAN、対馬市 |
参加者 | 唐津市の子どもたち、地域住民、企業関係者 |
このような取り組みを通じて、海洋プラスチック問題への理解が深まり、持続可能な社会の実現に向けた一歩が踏み出されることが期待されます。