ファミマが3月から全国展開「涙目シール」で食品ロス削減促進
ベストカレンダー編集部
2025年6月26日 14:25
涙目シール導入拡大
開催日:3月1日

ファミリーマートの新しい取り組み「涙目シール」
株式会社ファミリーマートは、消費期限が迫ったおむすびや弁当などの中食商品に使用する値下シールを、消費者の感情に訴えかける「涙目シール」に変更し、2025年3月から全国の店舗に順次拡大しています。この取り組みは、食品ロス削減を目指すものであり、消費者に対して感謝の気持ちを表現する新たなシールデザインを導入することで、より多くの人々にこの問題への関心を持ってもらうことを目的としています。
「涙目シール」は、値下金額だけでなく、「お客さまの心に響くメッセージ」も添えられています。このようなアプローチにより、ファミリーマートはお客様と共に食品ロス削減に取り組む姿勢を強調しています。

涙目シールの効果と実績
2025年4月に行われた都内10店舗での効果検証では、涙目シールの導入によって4ポイントの購入率アップが確認されました。中には、10ポイント以上の購入率アップを達成した店舗も存在し、これにより「涙目シール」が消費者に受け入れられていることが明らかになりました。
お客様からは「値下額だけのシールより買いやすい」という声が寄せられており、こうした感情的なメッセージが購入率アップにつながっていると分析されています。このような結果は、ファミリーマートの食品ロス削減への取り組みが実を結んでいることを示しています。

涙目おむすびのメッセージ
ファミリーマートの「涙目おむすび」は、消費期限が近い商品を選んでくれたお客様への感謝の気持ちを伝えるキャラクターです。「ぼく、涙目おむすび。消費期限が近いぼくたちを、みんなが選んでくれたおかげで、食品ロスが減ったんだ!選んでくれてありがとう!」というメッセージを通じて、消費者とのつながりを深めています。
このような取り組みは、ただの値下げにとどまらず、消費者に対して食品ロス削減に貢献しているという意識を持たせる効果が期待されています。
ファミリーマートの環境への取り組み
ファミリーマートは、環境の中長期目標「ファミマecoビジョン2050」を策定し、店舗における食品ロス削減に積極的に取り組んでいます。これまでにも、商品包装の改良による商品のロングライフ化や、発注精度の向上、「てまえどり」の継続実施など、様々な施策を実施してきました。
また、2021年7月からは、消費期限の迫ったおむすびや弁当などの中食商品に、バーコード付き値下シールを貼り値下販売する店舗値下システム「ファミマのエコ割」を導入し、全国の9割以上の店舗で活用されています。このシステムにより、消費者に対しても食品ロス削減の意識を高めることが可能となりました。
2025年度の実績と今後の目標
ファミリーマートの食品ロス削減の2025年度第1四半期の実績は、2018年対比33.1%削減の計画に対して、実績34.1%と計画を上回ることができました。ファミマecoビジョン2050では、2030年に50%削減、2050年に80%削減することを目標にしています。
今後も新たな取り組みにもファミリーマートらしく積極的にチャレンジしていくことで、食品ロス削減に向けた取り組みを進めていく考えです。
ファミマecoビジョン2050の概要
ファミリーマートは、2020年2月に環境に関する中長期目標「ファミマecoビジョン2050」を策定しました。このビジョンでは、以下の3つのテーマに基づいて持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進しています。
- 温室効果ガス(CO2排出量)の削減
- プラスチック対策
- 食品ロス削減
これらのテーマについて、具体的な数値目標を設定し、実行可能な施策を展開しています。
ファミリーマートの地域社会への貢献
ファミリーマートは、「あなたと、コンビに、ファミリーマート」という理念のもと、地域に寄り添い、お客様一人ひとりと家族のようにつながりながら、便利の先にある、なくてはならない場所を目指しています。このような姿勢が、地域社会への貢献につながると考えています。
取り組み内容 | 詳細 |
---|---|
涙目シールの導入 | 消費者に感謝の気持ちを伝え、食品ロス削減を促進。 |
エコ割システム | 消費期限の迫った商品に値下シールを貼り、全国の9割以上の店舗で導入。 |
ファミマecoビジョン2050 | 2030年に50%、2050年に80%の食品ロス削減を目指す。 |
ファミリーマートの取り組みは、食品ロス削減だけでなく、地域社会や環境への貢献にもつながる重要な活動です。今後の進展に注目が集まります。