2025年6月25日発刊『ドクターズマガジン7月号』で依存症治療の樋口進氏を特集
ベストカレンダー編集部
2025年6月26日 05:55
ドクターズマガジン7月号発刊
開催日:6月25日

依存症治療の第一人者、樋口進氏を特集
2025年6月25日に発刊された『DOCTOR’S MAGAZINE [ドクターズマガジン] 7月号』では、依存症治療の権威である樋口進氏が特集されています。樋口氏は、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターの名誉院長・顧問として、アルコール依存症やゲーム依存症の治療において多大な成果を上げてきました。
彼の生い立ちや経歴は非常に興味深く、山梨県の農家に生まれ、幼少期にポリオに罹患し、右手に麻痺を抱えながらも、東北大学医学部に進学しました。卒業後、アルコール依存症患者との出会いが彼のキャリアを大きく変えるきっかけとなりました。
アルコール依存症との出会い
卒後研修中に出会ったアルコール依存症患者の変貌に衝撃を受けた樋口氏は、精神科医としての道を選び、1982年に久里浜病院へ赴任しました。当時、国民のアルコール消費量が増加しており、「依存症は治らない」との考えが広がっていましたが、樋口氏は患者の「やめたい、でも飲みたい」という葛藤と向き合い、独自の治療プログラムを開発しました。
彼が開発したプログラムは、認知行動療法を基にしており、患者の精神的な葛藤を理解し、克服する手助けをするものです。このアプローチにより、多くの患者が回復への道を歩むことができました。
多様な依存症への対応
樋口氏が久里浜医療センターの院長に就任した後、彼は多様な依存症に対応するため、薬物療法や心理社会的治療の導入を進めました。依存症に関する遺伝や疫学の研究も行い、依存症治療の分野における新たな知見を提供しています。
特に、ゲーム依存症は近年、世界的な問題として認識されており、樋口氏はこの問題をWHOに提起し、国際疾病として認定されるよう働きかけました。彼の努力により、ゲーム依存症に対する理解が深まり、治療の必要性が広く認識されるようになりました。
依存症は回復できる病気
樋口氏は数千人の依存患者と向き合ってきた経験から、「依存症は回復できる病気です」というメッセージを発信しています。彼の言葉は、多くの患者やその家族に希望を与えており、依存症治療の重要性を再確認させるものとなっています。
樋口氏の治療法は、患者の精神的なサポートを重視し、個々の状況に応じた柔軟なアプローチを取ることが特徴です。これにより、患者は自らの意思で回復を目指すことができるようになります。
今月の特集記事の概要
『DOCTOR’S MAGAZINE 7月号』では、樋口氏の特集に加えて、他にもさまざまな医療分野の専門家が紹介されています。特に注目すべきは、心臓外科医の大島晋氏です。彼は大動脈手術数・成績ともに日本一を誇り、難症例に挑む姿勢が評価されています。
また、「FORTE -日本列島病院探訪-」のコーナーでは、埼玉県所沢市にある所沢第一病院が特集され、人工関節手術や透析治療における同院の強みが紹介されています。
連載コラムとその他の特集
さらに、連載コラム「押し売り書店“仲野堂”」では、画家エッシャーのだまし絵に関する書籍や、ボーイング社に関する書籍が紹介されています。これにより、医療に関する情報だけでなく、幅広い知識を提供する内容となっています。
『DOCTOR’S MAGAZINE』の基本情報
『DOCTOR’S MAGAZINE』は、毎月発行される医療業界のヒューマンドキュメント誌で、医師や医療機関に向けて65,000部を発行しています。判型は変型A4版で、定価は500円です。
編集・制作は勝又シゲカズ氏が担当しており、漫画は円茂竹縄氏によるもので、医療分野における最新の情報を提供することを目的としています。
特集記事 | 内容 |
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ドクターの肖像 | 樋口進氏の特集。依存症治療の第一人者。アルコール依存症とゲーム依存症に焦点を当てる。 |
Challenger -挑戦者- | 心臓外科医の大島晋氏。大動脈手術数・成績ともに日本一。 |
FORTE -日本列島病院探訪- | 所沢第一病院の特集。人工関節手術や透析治療の強みを紹介。 |
連載コラム | 押し売り書店“仲野堂”による書籍紹介。 |
『DOCTOR’S MAGAZINE』は、医療に関する深い知識を得るための貴重な情報源であり、医療従事者だけでなく、一般の読者にも有益な内容が盛り込まれています。今号も多くの医療専門家が登場し、各分野の最新情報を提供しています。
参考リンク: