2025年5月13日開催|HRデータ活用術で人事実務を変える勉強会
ベストカレンダー編集部
2025年6月14日 18:50
HRデータ活用勉強会
開催日:5月13日

イベント概要
2025年5月13日、株式会社Trustyyleが運営する「人事図書館」は、オンライン勉強会「すぐ使えるHRデータ活用術 〜人的資本経営時代の人事実務を変える第一歩〜」を開催しました。このイベントは、人的資本開示や人材可視化の潮流に合わせて、HRデータを実務ですぐに活用するための具体策を共有することを目的としています。
登壇者には、株式会社Matilda Booksの代表取締役である百野拓也氏が招かれ、実務視点に基づいたノウハウが披露されました。百野氏は、組織人事コンサルタントとしての経験を活かし、M&A領域や人材育成プログラムに従事した後、独自のHRデータ活用支援事業を展開しています。

人的資本開示の潮流
近年、特に上場企業において人的資本経営やその開示が注目を集めています。企業は「人材投資」「離職率」「女性管理職比率」といった人事関連の定量情報を求められるようになっています。セミナーの冒頭では、「人事が数字で語る重要性が増している」というテーマが提示されました。
しかし、実際の現場では、エクセルでのバラバラな管理や、各事業部によるデータの粒度の違い、自由記述でしか聞いていない退職理由など、分析可能な形にまとまっていないケースが多く見受けられます。百野氏は、「初期段階から完璧を目指さず、まずは誰でも使える手段で、目的に合ったデータを集め始めること」が重要であると強調しました。

HRデータ収集の基礎
次に、HRデータ収集の基礎として、オンラインアンケートフォームや表計算ソフトを利用した“小さく始める”方法が紹介されました。採用、評価、配置、スキル、エンゲージメント、離職といった人事領域独特の数字指標について、これらを「ある程度のフォーマット」で集約することが、組織課題の仮説検討に大きく寄与することが説明されました。
重要なのは、自由記述に頼るのではなく、可能な限り選択式や数値化を行うことです。同じ設問とフォーマットを使用し、定点観測を行うことで、データの一貫性が保たれます。
データ分析から社内提案へ
セミナーの後半では、実際のデータを用いて「対話不足→成長実感の欠如→若手の離職」という仮説が立てられ、管理職向けのフィードバックスキル研修を短期間で導入する事例が紹介されました。このプロセスにおいては、「数字を出す」→「原因を仮説立てする」→「打ち手を提案する」というステップが重要です。
このように、データを基にした提案が社内の説得力を高め、実際の改善につながることが期待されます。
さらなるデータ活用のステップ
百野氏は「まずは小さく始める」ことの意義を強調しつつ、より高度な分析が必要な場面では専用ツールや外部知見を活用する選択肢も紹介しました。具体的には、研修中の対話ログやエンゲージメントの変動をリアルタイムで可視化するソリューションなど、最新事例が披露されました。
このようなツールを活用することで、参加者の離脱傾向を把握し、より効果的な施策を打つことが可能になります。
参加者の声
イベントの参加者からは、以下のような感想が寄せられました。
- 「データ分析の心得を学ぶことができ、大変勉強になりました」
- 「途中参加でしたが、‘感覚で語る人事’の危うさを実感。目的と仕組みが大事と再認識しました」
- 「人事データがバラバラで困っていたが、カテゴリ分けして一歩ずつ収集してみようと思えた」
- 「データの見せ方・語り方で社内説得力が変わることを改めて感じました」
- 「退職理由の項目化や定点サーベイなど、実務ですぐ活かせるtipsが多かった」
登壇者プロフィール
百野 拓也氏は、株式会社Matilda Booksの代表取締役です。デロイト トーマツ コンサルティング合同会社にて組織人事コンサルチームに所属し、M&AのPre・Postフェーズにおける組織人事領域のプロジェクトに従事してきました。独立系ベンチャーキャピタルに参画後は、イノベーション創出をテーマにした人材育成プログラムの設計などを行っています。Matilda Booksの創業後は、人と組織の強化を通じた新たな価値創出を目指して活動しています。
人事図書館について
「人事図書館」は、2024年4月1日に東京人形町にオープンした、人事関連職が集まるコワーキング×コミュニティです。2500冊以上の人事に関する書籍と600名以上の会員を有し、「仲間と学びで、未来を拓く」をスローガンに運営されています。
所在地は東京都中央区日本橋蛎殻町1-12-7 WACROSS NINGYOCHO 6Fで、公式ホームページはこちらからご覧いただけます。
まとめ
このイベントでは、人的資本開示やHRデータ活用の具体策が詳しく解説され、参加者は実務に活かせる知識を得ることができました。データ収集や分析の基礎から、社内提案に至るまでの一連のプロセスが示され、参加者は多くの実践的なヒントを持ち帰ることができたと考えられます。
イベント名 | すぐ使えるHRデータ活用術 〜人的資本経営時代の人事実務を変える第一歩〜 |
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開催日 | 2025年5月13日 |
主催 | 株式会社Trustyyle(人事図書館) |
登壇者 | 百野拓也氏(株式会社Matilda Books代表取締役) |
概要 | HRデータの実務活用に関する具体策を共有 |
参加者の声 | データ分析の心得や実務に活かせるtipsなどが好評 |
このように、HRデータの活用は今後の人事実務においてますます重要なテーマとなるでしょう。企業は、データを基にした意思決定を行うことで、より効果的な組織運営を実現することが期待されます。
参考リンク: