2025年6月3日開催 岡山大学の地域中核大学イノベ会議の全貌
ベストカレンダー編集部
2025年6月13日 05:53
地域中核大学イノベ会議
開催日:6月3日

岡山大学が地域中核大学イノベーション創出会議を開催
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は、2025年6月3日に共創イノベーションラボ(KIBINOVE:きびのべ)にて、「地域中核大学イノベーション創出会議」を開催しました。この会議は、内閣府が採択した「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」の一環として行われ、地域の未来共創を目指すものです。
本会議の目的は、同事業の進捗報告と、全国の先進事例を共有し、今後の連携可能性を探ることです。会議には、連携機関の担当者や岡山にゆかりのある多彩な先駆者が集まり、産業界・大学・行政の垣根を越えた議論が展開されました。

会議の内容と登壇者の紹介
岡山大学からは、研究・イノベーション共創機構産学官連携本部の舩倉隆央副本部長が登壇し、「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」の進捗を報告しました。具体的には、テックガレージの設立や学生プロジェクトの支援、四足歩行ロボットを用いた地域実証の成果が紹介されました。また、持続的な運営に向けた法人化構想やサイネージ広告による資金循環のアイデアも提示されました。
さらに、株式会社リクルートに在籍しながら宮崎大学で特任准教授を務める細目圭佑さんが登壇し、GX分野における事業開発や、クロスアポイントメント制度の活用、学生とのPBL型プロジェクトについての実践的アントレプレナーシップ教育の工夫を披露しました。

次世代起業家教育プログラムの紹介
瀬戸内と株式会社の山田邦明さんは、経済産業省令和6年度「未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業(AKATSUKIプロジェクト)」に採択された次世代起業家教育プログラム「ORANGE AI Project」について発表しました。このプログラムは、生成AIと地域課題解決を融合させた6か月間の実践的な人材育成の取り組みです。
また、慶應義塾大学SFC研究所の笹埜健斗さんは、生成AIを活用した教育研究の最新事例を紹介しました。具体的には、SNS上での誹謗中傷の自動検出システムの開発や、全国の教育委員会向けのDX支援カタログの作成など、実装志向の取り組みについて情報共有しました。

ディスカッションの内容と参加者の意見
会議の中では、学生の主体性を重視した教育設計や、シーズ・ニーズマッチングに生成AIを活用するアイデア、さらには高校や行政、民間との連携強化の可能性について、多角的な視点から具体的な提案がなされました。
岡山県立大学や岡山市、中国銀行など、多様な参加者からは人的資本の育成や副業制度の活用、高校生・中学生の巻き込み方など、現場視点での率直な意見や協力の申し出が相次ぎました。

共創イノベーションラボ(KIBINOVE)の概要
共創イノベーションラボ(KIBINOVE)は、文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」に基づき、岡山大学津島キャンパスに整備された新しい施設です。ここでは、研究成果を基にした国内外の社会課題解決やスタートアップを含む新産業の創出などのイノベーションに結びつけ、大学の機能強化を図ります。
この施設の整備にあたっては、事務職員や施設系技術職員、URAらが地域の同様な施設を見学し、情報収集を行った上で、コンセプトを主体的に決定し、事業に取り組みました。

会議の意義と今後の展望
岡山大学は、ネットワークのハブとして、多様な主体との共創を通じた地域イノベーションの加速に引き続き取り組んでいきます。地域中核・特色ある研究大学としての役割を果たし、地域社会に貢献するための活動が期待されています。
以下は、今回の「地域中核大学イノベーション創出会議」に関する主要な情報をまとめた表です。
項目 | 詳細 |
---|---|
開催日 | 2025年6月3日 |
開催場所 | 共創イノベーションラボ(KIBINOVE) |
目的 | 地域の未来共創、進捗報告、先進事例の共有 |
登壇者 | 舩倉隆央、副本部長、細目圭佑、山田邦明、笹埜健斗 |
主要テーマ | 教育、地域課題解決、生成AIの活用 |
このように、岡山大学の取り組みは地域イノベーションの推進に寄与し、今後のさらなる発展が期待されます。
参考リンク: