2025年6月9日開催 大阪・関西万博テーマウィーク『食と暮らしの未来』でオランダが食料安全保障を議論

食と暮らしの未来

開催日:6月9日

食と暮らしの未来
大阪・関西万博のテーマウィークでオランダは何をしたの?
オランダは『未来の食と健康』をテーマにしたシンポジウムを開催し、食料安全保障を中心に日蘭の国際協力を強化しました。約50名の専門家が参加し、持続可能な食品生産の知識を共有しました。
オランダパビリオンの特徴ってどんな感じ?
オランダパビリオンは『コモングラウンド』をテーマに、循環型コンセプトで設計されており、中心の球体はクリーンエネルギーと日の出を表現。360度スクリーンで没入体験が楽しめます。

2025年大阪・関西万博テーマウィーク『食と暮らしの未来』について

2025年6月9日、オランダ王国は大阪で『未来の食と健康』をテーマにした大規模なシンポジウムを開催しました。このイベントは、2025年大阪・関西万博のテーマウィーク『食と暮らしの未来』に合わせて行われ、オランダからはジャン・ルメニー漁業・食料安全保障・園芸・自然保護大臣をはじめ、約50名の食品業界の専門家やイノベーターが参加しました。

大阪・関西万博のテーマウィークは、世界各国が地球規模の課題に向き合い、「いのち輝く未来社会」の実現を目指して対話を行う国際的な取り組みです。この取り組みを通じて、食や暮らしに関する未来のビジョンを共有し、具体的な解決策を模索することが期待されています。

2025年大阪・関西万博テーマウィーク『食と暮らしの未来』 画像 2

シンポジウムの内容と目的

シンポジウムの開会にあたり、ジャン・ルメニー大臣は挨拶を行い、日本とオランダが直面している農業や園芸分野の共通の課題について言及しました。特に、限られた資源や高齢化といった問題が今後の食料安全保障に与える影響を強調し、国境を越えた知恵と連携の重要性を訴えました。

このイベントを通じて、オランダの万博参加が日本との長い歴史と経済関係を再確認し、持続可能な未来に向けた協力の姿勢を示すことが目的とされています。

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食料安全保障に向けた国際協力の強化

本シンポジウムでは、日本とのパートナーシップを深化させ、食料安全保障を中心に国際的な協力を強化することが重要なテーマとされました。訪問団の活動は、両国が共有する価値観や革新力を活かし、地球規模の課題解決に向けた実質的なステップとなることが期待されています。

シンポジウムの一環として、参加者はプラントベースの食材を使用した料理を試食する機会があり、日蘭の食料イノベーションを体験的に理解することができました。このような体験を通じて、参加者は持続可能な食品生産の重要性を実感し、今後の協力の基盤を築くことができました。

オランダの持続可能な食品生産の取り組み

オランダでは、持続可能な食品生産を推進するために、代替タンパク質やヘルシーフードに焦点を当てています。これらの取り組みは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた重要な要素とされ、パートナーシップを重視しています。

具体的には、オランダは以下のような分野において持続可能な食品生産を推進しています。

  • 代替タンパク質の開発
  • 健康的な食生活の推進
  • 経済成長とイノベーションの促進
  • 責任ある消費の実現

日蘭における「食料安全保障」の推進

今回のプログラムは、2025年4月に合意された「持続的な平和と繁栄のための戦略的パートナーシップの設立に関する共同声明」に基づくものであり、日オランダ・アクションプラン2025の一環として位置付けられています。この計画では、「食料安全保障」の推進が優先分野の一つとされています。

オランダからの訪問団は、食の未来や食料安全保障をテーマとした高官級ミッションとして、日本の産官学パートナーとの対話を通じて知識やテクノロジーを共有しました。滞在中には、代替タンパク質や未来の食の健康・栄養ソリューションに焦点を当てたシンポジウムやセミナーが行われました。

オランダパビリオンのテーマとビジョン

2025年大阪・関西万博において、オランダは「コモングラウンド」というテーマのもと、共に分かち合い、新しい価値を生み出すことを目指しています。このテーマは、地球規模の課題に対する解決策を模索するために必要なエネルギーや専門知識、アイディアを結集させることの重要性を示しています。

オランダのパビリオンは、循環型コンセプトで設計されており、その名は「A New Dawn‐新たな幕開け」とされています。建物の中心には球体があり、持続可能なクリーンエネルギーと日の出を表現しています。球体の内部には360度見渡せるスクリーンが設置されており、音と映像の没入体験が提供される予定です。

訪問団の構成と参加企業

オランダからの訪問団には、以下のような企業や団体が参加しています。

企業名 英語名
ビー・フランク Be Frank
ボームマルケ Boermarke
セルラー・アグリカルチャー・オランダ Cellular Agriculture Netherlands (CAN)
コサン・プロテイン Cosun Protein
ダノン・グローバルR&Iセンター Danone Global R&I Center
デ・ニーウェ・メルクボーア De Nieuwe Melkboer
dsm フィルメニッヒ dsm firmenich
ダッチ・オーガニクス Dutch Organics
フードバレー Foodvalley
ホライズン・フレボランド Horizon Flevoland
ハッテン Hutten
インパルス・ゼーランド Impuls Zeeland
イノバ・マーケット・インサイト Innova Market Insights
持続可能プロセス技術研究所(ISPT) Institute for Sustainable Process Technology (ISPT)
インヴェジャ INVEJA
マゼラン・フード・イングレディエンツ Magellan Food Ingredients
ミートアブル Meatable
ニゾ・フード・リサーチ NIZO Food Research
ヌトレコ Nutreco
ワン・プラネット・リサーチ・センター OnePlanet Research Center
オスト・エヌエル Oost NL
プラネット・ビー・アイオー Planet B.io
プロティネクスト Protinext
フレボランド州 Provincie Flevoland
ヘルダーランド州 Provincie Gelderland
北ホランド州 Provincie Noord-Holland
オーバライセル州 Provincie Overijssel
ROM ユトレヒト ROM Utrecht Region
ロイヤル・フリースランド・カンピーナ Royal FrieslandCampina
スチェルタ・マッシュルームズ Scelta Mushrooms
SNXフード(スナックフューチャー) SNX Food (SnackFuture)
Tフードグループ T Food Group
ザ・ベジタリアン・ブッチャー The Vegetarian Butcher
ワーヘニンゲン大学&リサーチ Wageningen University & Research

このように、多様な企業や団体が集まり、食の未来に向けた知見を共有し、持続可能で健康的な未来の食料システムに向けた国際協力を深めることができる機会となりました。

まとめ

2025年大阪・関西万博のテーマウィーク『食と暮らしの未来』において、オランダは食料安全保障を中心に国際協力を強化するためのシンポジウムを開催しました。参加者は、持続可能な食品生産や代替タンパク質に関する知識を共有し、今後の協力の基盤を築くことができました。

オランダのパビリオンでは、地球規模の課題に対する解決策を模索するために、専門知識やアイディアを結集させることの重要性が強調されました。今回の取り組みは、持続可能な未来に向けた一歩となることが期待されています。

イベント名 開催日 テーマ 参加者
未来の食と健康 2025年6月9日 食と暮らしの未来 オランダ王国大使館、食品業界の専門家約50名

このように、オランダと日本の連携は、持続可能な未来の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。

参考リンク: