2025年6月7日、スペイン館が大阪・関西万博で来場者100万人を突破 多彩な文化体験が人気
ベストカレンダー編集部
2025年6月10日 10:45
スペイン館来場100万人突破
開催日:6月7日

大阪・関西万博のスペイン館、来場者数100万人を突破
2025年の大阪・関西万博に出展しているスペイン館は、2025年6月7日(土)に記念すべき100万人目の来場者を迎えました。この来場者は東京からお越しのイトウ様ご夫妻で、開幕からわずか56日での達成となります。このスピードは、当初の来場者予測を大きく上回るもので、開幕から10月13日までの6ヶ月間で約280万人を見込んでいた中、すでにその35%以上を達成しました。
この来場者数の増加は、スペイン館の建築デザイン、展示内容、そして食の魅力が日本のSNS上で話題となっていることを反映しています。特に、館内に設置されている美しい色のグラデーションが施された大階段は、夕陽が映る浜辺を思わせる風景を演出し、多くの来場者にとって人気の撮影スポットとなっています。

スペイン館の展示内容とテーマ
スペイン館は、16世紀にアジアからアメリカへの往復航路を可能にした海流「黒潮」をテーマにしています。この海流は、マニラとアカプルコを250年間にわたり結んだ交易路「マニラ・ガレオン貿易」を築く重要な役割を果たしました。
訪問者は「太陽の広場(Plaza del Sol)」と呼ばれるエリアから館内に入り、ここではスペインの現代アーティストによる映像作品が大画面で上映されています。また、600回を超えるパフォーマンスが予定されており、特に迫力あるフラメンコは大好評を博しています。
展示エリアの特色
展示エリアでは、来場者が海流やスペインのブルーエコノミー(海洋経済)の豊かさについて学べる没入型空間がデザインされています。特に注目すべきは、ドン・キホーテの名場面を想起させる風車のホログラムが映し出される風力発電のセクションです。
さらに、歴史的な交流についても触れられており、1609年の千葉県御宿沖でのスペイン船「サン・フランシスコ号」乗組員救出や、1613年の支倉常長によるメキシコ、キューバ、スペイン、バチカンへの渡航など、黒潮と海の果たした役割が紹介されています。
水中文化遺産と現代のつながり
また、スペインの水中文化遺産に関する課題は、パコ・ロカの漫画『黒い白鳥の財宝』のコマを通じて説明されており、軽快かつわかりやすい内容となっています。来場者は展示の最後に、スペインの海辺を彷彿とさせる黄色い空間へと導かれ、観光絵はがきが現代のSNSの投稿(ポスト)と重ね合わされながら紹介されます。
スペイン館の食文化体験
館内のレストランでは、スペイン17の自治州とセウタおよびメリリャの味を一度に楽しめる18種類のタパスコースが提供されています。これにより、訪問者は味覚を通じてスペイン全土を旅する体験をすることができます。
タパスは、スペインの食文化を象徴する小皿料理で、さまざまな食材や調理法が楽しめるため、多くの来場者にとって魅力的な選択肢となっています。
スペイン館の運営とデザイン
スペイン館および大阪・関西万博におけるスペインの展示活動は、国際博覧会におけるスペインの出展を統括する公的機関「アクシオン・クルトゥラル・エスパニョーラ(AC/E)」が主催しています。建築と展示設計は、2023年にAC/Eが実施した公開コンペによって選ばれた建築・デザイン事務所であるモンテネグロ、エノルメ・スタジオ、スマート&グリーン・デザインが担当しています。
これにより、スペイン館は現代的でありながらも、歴史的な背景をしっかりと反映した魅力的な空間となっています。来場者は、ただの観光地ではなく、文化や歴史を深く理解する場としても楽しむことができるでしょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
来場者数 | 100万人(開幕から56日で達成) |
テーマ | 黒潮とマニラ・ガレオン貿易 |
展示内容 | 映像作品、フラメンコ、海洋経済の教育 |
食文化 | 18種類のタパスコース |
運営機関 | アクシオン・クルトゥラル・エスパニョーラ(AC/E) |
以上の内容から、スペイン館は多様な文化体験を提供する場として注目されています。展示内容や食文化を通じて、来場者はスペインの魅力を深く知ることができ、今後の来場者数のさらなる増加が期待されます。
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