2025年6月4日開始 岡山大学とベネッセが長期入院児の学習支援で共同研究契約締結

長期入院児教育支援

開催日:6月4日

長期入院児教育支援
長期入院している子どもたちってどうやって勉強してるの?
岡山大学病院小児科では、ベネッセの「進研ゼミ」タブレット教材を使い、子ども一人ひとりの学年や学力に合わせた個別最適な学習支援を行っています。
この共同研究で子どもたちにどんな効果が期待されているの?
入院中でも学びの機会を保障し、学習意欲を維持・向上させることで、将来の社会復帰や生活の質(QOL)の向上につながる支援体制の構築が期待されています。

岡山大学とベネッセコーポレーションの共同研究契約

国立大学法人岡山大学と株式会社ベネッセコーポレーションは、2025年6月4日に長期入院患者に対する教育支援の最適化を目的とした共同研究契約を締結しました。この契約により、岡山大学病院小児科では、入院中の子どもたちに対して個別最適な学習支援を行うために、ベネッセが提供する「進研ゼミ」タブレット教材を活用します。

長期入院を余儀なくされる子どもたちに対して、教育機会を拡大し、将来の社会復帰や生活の質(QOL)の向上を図る支援体制の構築を目指すこの取り組みは、医療と教育の連携による新たな価値の創出を期待されています。

【岡山大学】長期入院を要する子どもたちに学ぶ機会の充実を!~岡山大学病院小児科とベネッセコーポレーションが共同研究契約を締結~ 画像 2

長期入院患者の現状と必要性

岡山大学病院小児科には、長期入院を要する難治性の患者が多数入院しています。このような環境において、院内学級が設置されているため、学習機会の保障は一定程度確保されていますが、学年や学力、治療状況に応じた個別最適な学習支援が求められています。特に、子どもたちの意欲を維持・向上させる仕組みの構築が急務とされています。

この背景を受けて、岡山大学病院小児科は、教育的・社会的ニーズに応えるためにベネッセコーポレーションと共同研究を進めることにしました。具体的には、入院中の子どもたちに個別に応じた学習支援を行うことを目指し、長期入院を余儀なくされる子どもたちの「学ぶ権利」を守ることが重要です。

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共同研究の具体的な内容

本共同研究では、ベネッセが提供する「進研ゼミ」タブレット教材を用いて、入院中の子どもたちに対して個別に応じた学習支援を行います。具体的な取り組みとしては、以下のような内容が計画されています。

  • 個別学習支援: 各子どもに合わせた教材を提供し、学びをサポートします。
  • 学習記録の分析: 教育学部や情報科学分野と連携し、学習中の子どもたちの活気や意欲を分析します。
  • 最適な学習タイミングの確立: 子どもたちの学習効果を最大限に引き出すためのタイミングや方法を研究します。

これにより、長期入院を余儀なくされる子どもたちが、学びを通じて自分の可能性を育むことができる環境を整備することが期待されています。

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研究者の声と期待される効果

この共同研究に関わる研究者たちは、各々の立場からこの取り組みの重要性を語っています。

岡山大学 学術研究院 医療開発領域 小児血液・腫瘍科 助教 石田悠志
「医療と教育、テクノロジーが連携し、長期入院を余儀なくされる子どもたちの学びと成長を支える新たな仕組みを構築する重要な一歩です。」
株式会社ベネッセコーポレーション 塾・教室カンパニー 担当 後藤 渉
「学びを通じて、子どもたち一人ひとりが持つ多様な可能性を広げられる環境を提供する取り組みをしています。」
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 小児医科学 教授 塚原宏一
「長期入院中の子どもたちが学びを通して自分の可能性を育み、それを実現させられる環境を提供できることを嬉しく思います。」
岡山大学 学術研究院 医療開発領域 小児科 助教 鷲尾佳奈
「子どもたちが“勉強したい”という思いを抱いていることを実感しています。この研究は、そうした子どもたちの声に寄り添うものです。」

これらの声からも明らかなように、この共同研究は医療と教育の連携を深め、子どもたちの学びを支える重要な取り組みとして位置づけられています。

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まとめと今後の展望

岡山大学病院小児科とベネッセコーポレーションの共同研究契約は、長期入院を要する子どもたちに対する教育支援の充実を目指すものであり、入院中でも学びを続ける環境を整えるための重要なステップです。具体的な取り組みとして、個別学習支援や学習記録の分析が行われ、最適な学習方法が模索されます。

この取り組みを通じて、子どもたちの「学ぶ権利」を守り、将来の社会復帰や生活の質の向上につながる支援体制が構築されることが期待されています。

項目 内容
共同研究の目的 長期入院患者に対する教育支援の最適化
使用する教材 ベネッセの「進研ゼミ」タブレット教材
研究の主な内容 個別学習支援、学習記録の分析、最適な学習タイミングの確立
期待される効果 子どもたちの学ぶ権利の保障、社会復帰やQOL向上への支援

このように、岡山大学とベネッセコーポレーションの取り組みは、教育と医療の新たな連携の形を示すものであり、今後の展開が注目されます。

参考リンク: