2025年5月31日開始、大阪万博で竹下製菓が酒米糠を使った米粉チュロスを発売

「ブラックモンブラン」の竹下製菓が手がける「EARTH SWEETS」で、酒米の糠を使った米粉チュロスが大阪万博に登場

2025年5月31日、玉乃光酒造株式会社と竹下製菓が共同で展開する米粉チュロスが、大阪・関西万博で注目を集めています。この新たなスイーツは、酒米を40％以上磨いた後の米粉を使用しており、販売されるブースは「EARTH SWEETS～Presented by Takeshita Seika～」です。原料には、京都伏見に蔵を構える玉乃光酒造で酒米の精米時に発生する糠（ぬか）を使用しており、もっちりとした独特の食感とカラフルなビジュアルが特徴です。

この米粉チュロスは、単なるスイーツではなく、地球を想うストーリーが詰まったサステナブルな商品です。日本酒の文化は、原料である米を余すことなく活用することから育まれてきたものであり、酒米の糠をアップサイクルすることで新たな価値を生み出しています。

日本酒とサステナビリティ

日本酒は、通常、精米時に出る糠（ぬか）はぬか漬けやこめ油の原料、飼料等に使用されています。また、酒の醪（もろみ）を搾った後に残る酒粕も栄養豊富な食品として親しまれています。しかし、酒造りにおける副産物の全てを有効活用するのは難しく、需要が追い付かずに廃棄されるケースも少なくありません。

玉乃光酒造は、そんな副産物を「活かす」ことで新たな価値を創造し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。彼らが出会ったのが、米粉チュロスジャパンであり、酒米の糠を使った新しいスイーツの開発が始まりました。

米粉チュロスの魅力

米粉チュロスジャパンは、2011年の創業以来、国産米粉を使用したグルテンフリーのチュロスを提供しており、揚げ油にも国産の米ぬかから精製された米油を使用しています。今回の米粉チュロスは、酒米の糠をブレンドすることで、食感や風味を損なうことなく、より一層の美味しさを引き出しています。

この米粉チュロスは、もっちりとした食感と自然な甘みが特徴で、老若男女問わず人気を集めています。特に、酒米の米粉を使用していることから、環境への優しさも評価されています。

ユニークなビジュアルとフレーバー

注目すべきは、そのユニークなビジュアルです。「おおさか」「大阪」の文字をかたどった「文字チュロス」は、EXPO公式キャラクター「ミャクミャク」のカラーである赤と青の2色展開で、写真映えも抜群です。さらに、スタンダードな形のチュロスでは、オリジナル・ストロベリー・ブルーシュガー・チョコ・きなこ・抹茶の6種類のフレーバーが揃っています。

多彩なフレーバーの中から選ぶ楽しさもあり、何を選ぶか迷ってしまうという声も多く聞かれます。これらのチュロスは、見た目だけでなく、味わいでも楽しませてくれます。

日本酒とのマリアージュ体験

「EARTH SWEETS～Presented by Takeshita Seika～」では、玉乃光酒造の看板商品である「純米大吟醸　備前雄町100%」の小瓶も提供されています。日本酒は通常、和食と合わせることが多いですが、実はスイーツとの相性も良いことが知られています。

甘味と酸味、うま味の重なりを感じる新たな食体験をお楽しみいただけます。日本酒とスイーツの組み合わせは、食文化の新たな可能性を広げるものです。

サステナビリティの輪を広げる取り組み

今回の取り組みは、「おいしい×楽しい×やさしい」をキーワードに、フードロス削減や価値創造をスイーツ体験を通して分かりやすく伝えることを目指しています。玉乃光酒造は、日本酒の文化を未来につなげるため、持続可能な社会の実現に向き合う姿勢を持っています。

副産物を見過ごさずに「活かす」ことで新たな価値を創造し、未来の笑顔につなげることがこのプロジェクトの目的です。おいしさを通じてサステナビリティを伝えるその取り組みは、大阪万博から始まり、世界へと広がっていくことでしょう。

このように、米粉チュロスは単なるスイーツではなく、サステナブルな取り組みの一環として位置づけられています。地球に優しい商品を通じて、食の楽しさと環境への配慮を同時に体験できる機会を提供しています。