2025年5月28日発表、I-neが2種のリポソームで肌深部浸透と徐放性を実現した新スキンケア処方を開発
ベストカレンダー編集部
2025年5月28日 17:11
2種リポソーム新処方発表
開催日:5月28日

I-ne、2種のリポソームを用いた新しいスキンケア処方を発表
株式会社I-ne(アイエヌイー)は、2025年5月28日に新たなスキンケア製品の開発を発表しました。この新処方は、成分の浸透性を制御するために2種類のリポソームを使用し、表皮や真皮への浸透と徐放性を実現しています。特に、夜間や睡眠時に使用するスキンケア製品において、より高い効果を実感できることが期待されています。
I-neは、今後も夜間の美容習慣の質と効率を高めるための新たな技術や知見の探求に努め、Chain of Happinessの実現に向けて邁進していくとしています。

開発の背景
スキンケア製品の効果を最大化するためには、肌の奥にある細胞、つまり表皮や真皮まで有用成分を届けることが非常に重要です。しかし、肌の角層バリアが成分の浸透を妨げるため、すべての成分が目的の領域に到達するわけではありません。
さらに、肌の細胞が成分を吸収し、消化し、排出する過程は成分ごとに異なり、有効期間が短い成分も存在します。そのため、一度に大量の成分を投与しても、効果が持続しないことがあります。特に睡眠中は化粧品の追加塗布ができず、肌が乾燥や摩擦を受けやすい状態になるため、成分を少しずつ放出し、長時間効果を持続させることが求められます。

新技術の内容
I-neは、日本で初めて性質の異なる2種類のリポソーム技術を活用した新しい処方を開発しました。このデリバリーシステムにより、時間差で成分を届けることが可能になります。具体的には、速攻型リポソームと持続型リポソームを組み合わせることで、短時間で表皮に成分を浸透させつつ、長時間にわたって真皮まで成分を届けることが期待されています。

技術に関する評価方法
新技術の評価には以下の方法が用いられました:
- 浸透効果の確認:各リポソーム及び蛍光色素を含む試料を調製し、三次元培養皮膚を用いて浸透性を確認しました。
- 徐放性の確認:蛍光色素を含む各リポソーム試料を調製し、放出された蛍光色素量を経時的に評価しました。

評価結果
評価結果は以下の通りです:
- 速攻型リポソームの浸透性:表皮まで成分が多く浸透しました。
- 持続型リポソームの浸透性:真皮まで成分が多く浸透しました。
- 持続型リポソームの徐放性:速攻型リポソームに比べ、成分を徐々に放出しました。
これにより、2種類のリポソームを組み合わせることで、有用成分を表皮まで迅速に届けるだけでなく、真皮までゆっくりと届けることができることが示唆されました。この技術は、スキンケアの効果を高めるための重要なイノベーションとなると考えられています。

用語説明
新技術に関連する用語について説明します:
- リポソーム
- リポソームは、脂質二重膜からなる小胞体で、内部に成分を封入することができます。化粧品や医薬品の有効成分の運搬体として広く利用され、皮膚への浸透性向上や徐放性の制御に有効です。
- 徐放性
- 徐放性とは、有用成分がゆっくりと時間をかけて放出される仕組みを指します。通常、一度に全ての成分が放出されると効果が短時間で消えてしまいますが、徐放技術では少しずつ成分が出ていくため、長い時間効果が持続します。
- 三次元培養皮膚
- 三次元培養皮膚は皮膚を構成する細胞を培養して作製した人工皮膚モデルです。実際のヒト皮膚の代わりに、化粧品の安全性や有効性試験で多く用いられています。

会社概要
株式会社I-neは、2007年に設立され、大阪府大阪市に本社を置いています。代表取締役社長は大西洋平氏です。主な取り扱いブランドには、以下のものがあります:
公式ウェブサイトはこちらです。

まとめ
株式会社I-neが発表した新しいスキンケア製品は、2種類のリポソーム技術を活用し、成分の浸透性と徐放性を実現しています。これにより、夜間のスキンケアにおいても有用成分が効果的に肌深部へ届くことが期待されます。また、リポソームの特性により、成分の効果が持続することが可能になり、スキンケアの新たな可能性を示唆しています。以下に、この記事で紹介した内容をまとめます。
技術 | 内容 |
---|---|
リポソーム技術 | 成分の浸透性と徐放性を実現するために2種類のリポソームを使用 |
速攻型リポソーム | 表皮まで迅速に成分を浸透させる |
持続型リポソーム | 真皮までゆっくりと成分を届け、徐々に放出する |
この新技術は、スキンケア製品の効果を高めるための革新となることが期待され、今後の展開に注目が集まります。
参考リンク: