GENEX Detectorが5月23日より疾患別ライセンス提供開始!遺伝子解析の新展開
ベストカレンダー編集部
2025年5月23日 10:46
GENEX新ライセンス提供
開催日:5月23日
遺伝子パネル検査用解析ソフトウェア「GENEX Detector」が疾患別にライセンス提供を開始
ジーネックス株式会社は、2025年5月23日に、同社が開発した遺伝子パネル検査用解析ソフトウェア「GENEX Detector」の疾患別ライセンス提供を開始したと発表しました。このソフトウェアは、米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)が推奨する二次的所見に関する遺伝子を含む他疾患への対応を拡大し、大学病院や研究機関に向けて提供されます。
「GENEX Detector」は、特にミトコンドリア病に特化した解析ソフトウェアであり、2023年11月に保険適応検査として受付を開始して以来、370件以上の解析実績を誇ります。遺伝子パネル検査は、特定の遺伝子の変異と疾患の関連性を調べるもので、患者に合った治療法の選択肢を広げるだけでなく、疾患の早期発見や予防にも寄与する可能性があります。
背景・目的
遺伝子パネル検査は、先天性疾患や遺伝性疾患、神経疾患、代謝性疾患など、様々な分野での活用が期待されています。OMIM(Online Mendelian Inheritance in Man®)によると、遺伝性疾患の病因遺伝子が解明されている疾患は6,984疾患にのぼりますが、日本において保険収載されている疾患は2022年時点で191疾患に過ぎません。この状況は、遺伝学的検査の普及における大きな課題となっています。
ジーネックスは、「GENEX Detector」を通じて、遺伝学的検査の保険収載疾患の拡大を図り、ゲノム医療の発展やプレシジョン・プリベンション(精密予防)の普及に貢献することを目指しています。
「GENEX Detector」の主な機能
「GENEX Detector」には、以下のような主な機能があります。
- バリアントデータの読み込み: 次世代シーケンサーから生成されたVCFファイルを読み込みます。
- パネル検査用参照データの読み込み: 特定の病的バリアントを含むTSVファイルまたはVCFファイルを読み込みます。
- データ解析: 読み込んだバリアントデータと参照データを比較し、検出候補バリアントを特定します。
- パネル検査結果データの出力: 特定されたバリアントに関するデータを整理して表示または出力します。
これらの機能により、遺伝子パネル検査の効率的な実施が可能となります。
対象疾患と提供形態
「GENEX Detector」は、保険収載の有無に関わらず、遺伝性疾患すべてが対象となります。提供形態はオンプレミス型で、契約単位は1年間ごとに更新されます。
提供料金は以下の通りです:
| 項目 | 金額(税別) |
|---|---|
| 初期費用 | 50万円〜 |
| 基本利用料 | 120万円〜/1ライセンス・年間 |
| データ更新 | 20万円〜/回 |
料金は対象バリアント数や疾患別カスタマイズに応じて変動します。
ジーネックスについて
ジーネックス株式会社は、2019年8月に設立されたベンチャー企業で、ゲノム検査サービスを通じて健康管理の質向上を目指しています。全ゲノム検査およびエクソーム検査が可能な国内唯一の民間企業として、一般消費者向けにサービスを提供するほか、指定難病であるミトコンドリア病の病態解明や診断・治療法開発に向けた共同研究も行っています。
詳細やお問い合わせについては、公式ウェブサイトやお問い合わせフォームをご参照ください。
まとめ
ジーネックス株式会社の「GENEX Detector」は、遺伝子パネル検査における新たな可能性を提供しています。以下に、記事で紹介した内容を整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ソフトウェア名 | GENEX Detector |
| 提供開始日 | 2025年5月23日 |
| 対象遺伝子 | ACMG推奨の81遺伝子を含む他疾患 |
| 主な機能 | バリアントデータの読み込み、データ解析、結果データの出力 |
| 提供形態 | オンプレミス型 |
| 料金 | 初期費用50万円〜、基本利用料120万円〜/年 |
「GENEX Detector」は、遺伝性疾患の診断や治療法の選択を支援するための重要なツールとなるでしょう。今後の展開に注目が集まります。
参考リンク: