Infinium Holdingsが2027年テキサスでe-fuel製造開始へ、持続可能な燃料の未来

Infinium Holdings, Inc.による米国におけるe-Fuel製造2号案件の最終投資決定について

2025年5月20日、JOGMEC（本部：東京都港区、理事長：髙原 一郎）は、三菱商事株式会社と協調して出資しているInfinium Holdings, Inc.（以下、Infinium社）が、米国テキサス州西部における商業規模のe-fuel（エレクトロフューエル：合成液体燃料）製造案件であるRoadrunner案件の最終投資決定（FID）を行い、建設工事を開始したことを発表しました。

この案件は、2027年に稼働を開始する予定であり、世界で最大規模のe-SAF（合成航空燃料）製造能力を持つプラントとなる見込みです。Infinium社は、e-fuelの製造において世界を牽引する企業の一つであり、グリーン水素と二酸化炭素を原料として生産される新しい低炭素燃料を提供しています。

e-fuelの特徴と利点

e-fuelは、従来の化石燃料に代わる新しい種類の燃料であり、以下のような特徴と利点があります：

• 持続可能性: e-fuelは、化石燃料や食料を原料とせず、グリーン水素と二酸化炭素を利用して生産されるため、持続可能なエネルギー源として注目されています。
• 低炭素排出: Infinium社が提供するe-SAFやe-Dieselは、従来の化石燃料と比べて二酸化炭素排出量を90%以上削減することが可能です。
• ドロップイン燃料: 同社のe-SAFやe-Dieselは、既存の航空機やトラック、船舶にそのまま使用できるため、インフラの変更が不要です。

Infinium社のビジョンと展望

Infinium社は、商業規模での低炭素e-fuelの世界初の生産者として、今後も米国や他の地域において独自の技術を展開していく方針です。Roadrunner案件は、Infinium社の資金に加え、Brookfield Asset Management社およびBreakthrough Energy Catalyst社からの資金も確保しており、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進しています。

Infinium社の顧客には、アマゾン、アメリカン航空、ボレアリス、IAGといった各業界の先導的企業が含まれています。これにより、同社のe-fuelは幅広い業界での利用が期待されており、持続可能なエネルギーの普及に寄与しています。

米国テキサス州西部における2号案件のプラント

Roadrunner案件のプラントは、米国テキサス州西部に位置し、商業規模でのe-fuel製造を行います。このプラントは、2027年の稼働開始を目指しており、世界最大規模のe-SAF製造能力を持つことが期待されています。

このプロジェクトは、持続可能な燃料供給の実現に向けた重要なステップであり、Infinium社が持つ技術力と資金力を活かした新たな挑戦となります。e-fuelの生産は、今後のエネルギー市場において重要な役割を果たすと考えられています。

e-fuel製造プロセスの詳細

Infinium社のe-fuel製造プロセスは、以下のステップで構成されています：

1. グリーン水素の生成: 再生可能エネルギーを利用して水を電気分解し、グリーン水素を生成します。
2. 二酸化炭素の捕集: 工業プロセスや大気から二酸化炭素を捕集します。
3. 合成反応: 捕集した二酸化炭素と生成したグリーン水素を化学反応させ、e-fuelを合成します。

このプロセスにより、Infinium社は従来の化石燃料に代わる持続可能なエネルギー源を提供しています。

Infinium Holdings, Inc.について

Infinium社は、ガス変換ソリューションの提供とともに、e-Fuelプロジェクトの開発を行う企業です。2020年6月3日に設立され、米国カリフォルニア州サクラメント市に本社を構えています。代表取締役社長はRobert Schuetzle氏です。

同社は、e-fuelの製造において世界をリードしており、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。

Infinium社は、持続可能なエネルギーの提供を通じて、環境問題の解決に向けた取り組みを進めています。今後もその技術力を活かし、低炭素燃料の普及を促進することが期待されています。