岡山大学と京都薬科大学が薬剤耐性対策の新教育プロジェクトを5月16日始動
ベストカレンダー編集部
2025年5月17日 05:43
薬剤耐性教育開始
開催日:5月16日

岡山大学と京都薬科大学の連携による新たな教育プロジェクト
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は、薬剤耐性(AMR)対策の推進を目的とした新たな教育プロジェクトを始動しました。このプロジェクトは、岡山大学病院薬剤部と京都薬科大学が連携して進められ、感染症分野に特化した薬剤師の育成を目指しています。持続可能な次世代教育コンテンツの構築を目指すこの取り組みは、薬剤師の専門性を高める重要なステップとなるでしょう。

プロジェクトの概要と運営体制
このプロジェクトは、岡山大学病院薬剤部の東恩納司薬剤主任を中心に、学術研究院医療開発領域の濱野裕章講師(副薬剤部長)、座間味義人教授、京都薬科大学の豕瀬諒助教、村木優一教授らが企画・運営を行います。2025年5月8日から10日にかけて開催された「第99回日本感染症学会総会・学術講演会/第73回日本化学療法学会総会 合同学会」では、村木教授がこのプロジェクトの始動を紹介し、多くの関心を集めました。
プロジェクトの目標は、感染症に特化した薬剤師の育成であり、薬剤耐性問題への対応力を高めるための教育を提供することです。この取り組みは、今後の医療現場において重要な役割を果たすことが期待されています。

教育アプリ「KimBen pharma」の活用
本プロジェクトでは、岡山大学病院薬剤部の木村郁哉薬剤師が起業した岡山大学発ベンチャー・株式会社Medswellが開発した薬剤師向け教育アプリ「KimBen pharma(キンベン ファーマ)」を教育に活用します。このアプリは臨床現場を再現したシミュレーション形式を採用しており、全国の感染症専門薬剤師が作成した模擬症例を体験することができます。
さらに、作問者による解説動画や基礎的な知識を学べる動画コンテンツも提供されており、ユーザーは専門的な知識を深めることができます。このように、デジタル化された教育コンテンツを通じて、薬剤師の専門教育がより身近に、かつ効率的に行えるようになります。

アプリの特長と利用状況
- シミュレーション形式: 臨床現場をリアルに再現した模擬症例を体験。
- 動画コンテンツ: 解説動画や基礎知識を学べる動画が充実。
- アクセスの利便性: いつでもどこでも学習可能な持続性の高い教育モデル。
プロジェクト開始直後から100人以上がこのアプリを利用し始めており、すでに多くの好評の声が寄せられています。これにより、薬剤師や薬学生にとって有益な教育リソースとしての地位を確立しつつあります。

今後の展望と地域貢献
岡山大学と京都薬科大学の連携によるこのプロジェクトは、地域の医療においても重要な役割を果たすことが期待されています。薬剤耐性(AMR)問題は、全国的な課題であり、地域の医療機関と連携して解決に取り組むことが求められています。
今後は、より多くの薬剤師や薬学生にこのアプリを活用してもらえるよう、内容のさらなる充実を図りながら、広く情報発信を行っていく予定です。岡山大学と岡山大学病院は、地域中核・特色ある研究大学として、持続可能な医療の実現に向けた取り組みを続けていくことが求められています。

関連情報のリンク

まとめ
岡山大学と京都薬科大学が連携して始動した薬剤耐性対策に向けた新たな教育プロジェクトは、感染症分野に特化した薬剤師の育成を目指し、持続可能な教育コンテンツを構築することを目指しています。アプリ「KimBen pharma」を活用した教育は、デジタル化された専門教育の新たな形を提供し、薬剤師や薬学生にとって有益なリソースとなるでしょう。今後の展開に注目が集まります。
項目 | 内容 |
---|---|
プロジェクト名 | 薬剤耐性対策に向けた教育プロジェクト |
連携機関 | 岡山大学病院、京都薬科大学 |
主な教育ツール | 教育アプリ「KimBen pharma」 |
開始日 | 2025年5月16日 |
利用者数 | 100人以上(開始直後) |
このプロジェクトは、地域の医療における薬剤耐性問題への対応力を高める重要な取り組みであり、岡山大学と京都薬科大学の連携による新たな教育の形を示しています。
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