狂った一頁がイマーシブフィルムに!5月16日カンヌ映画祭で初公開
ベストカレンダー編集部
2025年5月16日 17:18
狂った一頁イマーシブ化
開催日:5月16日

伝説のアバンギャルドムービー「狂った一頁」がイマーシブフィルムとして甦る
日本の映画史において特別な位置を占めるアバンギャルド映画「狂った一頁」が、最新のイマーシブフィルムとして再登場します。この作品は、空中映像装置を使用することで、観客がより没入的で未来的な体験を楽しむことができるように設計されています。2025年5月16日、株式会社EVISIONが発表したこのプロジェクトは、フランスで開催されるカンヌ国際映画祭に出展されることが決定しました。
作品の背景と制作チーム
「狂った一頁」は、ノーベル文学賞を受賞した川端康成が脚本を手がけ、伝説の映画監督・脚本家である衣笠貞之助が監督を務めた作品です。映画の内容は、長い航海で家を空けていた船乗りが、心を病んだ妻を病院で見守る姿を描いています。この作品は、フランス印象主義やドイツ表現主義の映画に挑戦した実験的な作品として知られています。
制作チームには、音楽を担当する平野真由、イマーシブ演出を担当する奥秀太郎、音響を担当するベンジャマン・ヴィオなど、各分野の専門家が集結しています。また、東京大学生産技術研究所との協力により、最先端の技術も活用されています。
主要スタッフ
- 脚本:川端康成
- 監督:衣笠貞之助
- 音楽:平野真由
- イマーシブ演出:奥秀太郎
- 音響:ベンジャマン・ヴィオ
- 編集:福田淳子
- VR効果:櫻田国治
- 科学顧問:ガネーシュ・ガウリシャンカール(CNRS)
イマーシブフィルムとは
イマーシブフィルムは、観客が映画の中に入り込み、物語を体験する新しい形式の映画です。従来の映画とは異なり、観客は視覚だけでなく、聴覚や触覚を通じて物語に没入することができます。今回の「狂った一頁」では、空中映像装置を使用することで、観客はまるで映画の中にいるかのように感じることができます。
この新しい技術により、映画に触れ、映画を感じることができる体験が提供され、イマーシブメディアの新しい時代を切り開くことが期待されています。
イマーシブ映画の特徴
- 観客が物語の一部となる体験
- 空間を利用した映像表現
- 音響効果による没入感の向上
- 視覚だけでなく、他の感覚を刺激する演出
映画のあらすじ
「狂った一頁」の物語は、長い航海で家を空けていた船乗りが、心を病んだ妻を病院で見守るという内容です。取り残された妻は心を病み、閉鎖病棟に収容されてしまいます。男は彼女を見守るために病院で用務員として働き始めますが、ある日、結婚を控えた娘が病院を訪れます。娘の婚約者に妻のことを知られるのを心配した男は、妻を病院から連れ出そうと試みますが、彼女はそれを拒みます。ささやかな夢と深い悲しみの狭間で、男は次第に幻覚を見るようになります。
作品の意義と影響
「狂った一頁」は、日本初の実験映画として、映画史において重要な位置を占めています。衣笠貞之助監督の独自の視点と川端康成の文学的な脚本が融合し、作品に深い意味を与えています。今回のイマーシブフィルム化により、より多くの人々にこの作品の魅力が伝わることが期待されています。
また、2021年にはフランスのポンピドゥーセンター音響・音楽研究所にて、作曲家の平野真由によって新たな音楽が加えられ、作品に新しい命が吹き込まれました。このような新しい試みが、伝統的な映画に新たな視点を提供することに繋がっています。
まとめ
伝説のアバンギャルドムービー「狂った一頁」が、イマーシブフィルムとして甦ることは、映画界において大きなニュースです。空中映像装置を使用した新しい形の映画体験は、観客に新たな感動を提供することでしょう。この作品は、2025年5月16日にカンヌ国際映画祭に出展される予定であり、日本での公開は本年冬を予定しています。
項目 | 詳細 |
---|---|
作品名 | 狂った一頁 |
脚本 | 川端康成 |
監督 | 衣笠貞之助 |
上映形式 | イマーシブフィルム |
公開予定日 | 2025年5月16日(カンヌ国際映画祭出展)、日本では冬予定 |
制作チーム | 株式会社EVISION、東京大学生産技術研究所など |
このように、イマーシブフィルム「狂った一頁」は、視覚と聴覚を通じて観客に新たな体験を提供し、映画の未来を感じさせる作品となることが期待されています。
参考リンク: