三井物産アグリフーズが6月2日に豊田通商の完全子会社化へ、社名も変更

三井物産アグリフーズの子会社化

開催日:6月2日

三井物産アグリフーズの完全子会社化って何が変わるの?
三井物産アグリフーズは豊田通商の子会社になり、社名が豊通アグリフーズ株式会社に変更されます。
この子会社化でどんなメリットがあるの?
事業基盤の強化と企業価値の向上が期待され、特に米穀事業の拡大と食品業界での競争力向上が図られます。

三井物産アグリフーズ株式会社の完全子会社化について

2025年5月14日、豊田通商株式会社は、同社の子会社である豊通食料株式会社が三井物産株式会社の子会社である三井物産アグリフーズ株式会社の全株式を取得し、2025年6月2日付で完全子会社化することを決定したと発表しました。この動きは、両社の事業基盤を強化し、企業価値を向上させることを目的としています。

三井物産アグリフーズは、米、大豆、落花生、ナッツなどの農産品を取り扱う食料専門商社であり、特に米穀事業においては売上の約60%を占めています。この分野での強みを活かし、大手スーパーやコンビニエンスストアと連携した商品開発を進めており、優れた商品開発力と広範な販売網を有しています。

社名変更と統合の計画

今回の完全子会社化に伴い、三井物産アグリフーズは「豊通アグリフーズ株式会社」へと社名を変更します。さらに、今年度中を目途に豊通食料への統合が予定されています。この統合により、両社の事業の多角化が進み、さらなる成長が期待されています。

豊通食料は現在、肉、魚、野菜、果物、大豆、ワイン、調味料、加工食品など、幅広い食品を取り扱っています。三井物産アグリフーズの米穀事業を加えることで、事業基盤の拡大が見込まれています。また、両社で取り扱う大豆、落花生、ナッツなどの食品については、シナジーを創出し、市場シェアの拡大とグローバルな事業展開の加速が図られます。

新たな商品開発の展望

豊田通商が手掛ける多収穫米「しきゆたか」は、名古屋大学と共同で開発されたハイブリッド品種であり、一般品種に比べて約1.3倍の収穫量を実現しています。この「しきゆたか」と豊通食料の加工食品事業、三井物産アグリフーズの販売網との融合が検討されており、社会に対して価値ある商品を提供することを目指しています。

「しきゆたか」は、コシヒカリをベースにした品種であり、収穫量が多く、良食味を兼ね備えていることから、今後の展開において重要な役割を果たすと期待されています。これにより、消費者に対しても新たな選択肢を提供することが可能となります。

子会社化後の変更内容

子会社化に伴う具体的な変更内容は以下の通りです。

項目 現在 子会社化後(6月2日以降)
社名 三井物産アグリフーズ株式会社 豊通アグリフーズ株式会社
所在地 東京都港区芝公園 東京都港区芝公園
代表取締役社長 塚原 慶一 小野塚 千秋
資本金 4億円 4億円
株主 三井物産100% 豊通食料100%

このように、社名や代表者の変更が行われるとともに、資本金や所在地は変わらず、豊通食料の完全子会社としての体制が確立されます。

豊通食料の概要

豊通食料株式会社は、東京都港区港南に本社を構え、各種食品原料・食品・食材の販売、輸出入、三国間取引、食品加工などを主業務とする食料専門商社です。以下にその概要を示します。

項目 内容
社名 豊通食料株式会社
所在地 東京都港区港南
代表者 小山 一郎
資本金 3億7,000万円
株主 豊田通商100%
事業内容 各種食品原料・食品・食材の販売、輸出入および三国間取引、食品加工など

豊通食料は、食料の多様性を追求し、顧客のニーズに応える商品を提供しています。今後、三井物産アグリフーズとの統合により、さらなる事業の発展が期待されます。

以上のように、豊田通商と三井物産アグリフーズの統合は、双方の強みを活かし、食品業界における競争力を高める重要なステップとなるでしょう。今後の展開に注目が集まります。