コスメディ製薬の革新技術「レシソーム」が5月14日からCITE JAPANで初披露
ベストカレンダー編集部
2025年5月13日 10:28
レシソーム展示会
開催期間:5月14日〜5月16日

コスメディ製薬の新技術「レシソーム」
2025年5月13日、コスメディ製薬株式会社は新しい乳化技術「レシソーム」の開発に成功したことを発表しました。この技術は、皮膚浸透理論に基づいており、OEM・ODMサービスを開始することを通じて、オイルケアの新時代を切り開くことを目指しています。
「レシソーム」は、W/W/O(Water in Water-soluble polymer in Oil)型の小胞であり、オイル成分を迅速に皮膚に浸透させることができる革新的な技術です。この技術の開発背景には、オイル製品に対する「ベタつき」や「油っぽさ」といった使用感の問題がありました。

開発背景と問題点
オイルを肌に塗ると、一般的に水分の浸透や蒸発に伴い、オイル成分が肌表面に残ってしまいます。これが「ベタつき」や「油っぽさ」の原因となり、消費者にとっての不快感を引き起こす要因となっています。特に、ホホバ油やオリーブオイル、椿オイルなどの天然オイルは、保湿やエイジングケアにおいて高い効果を持つ一方で、使用感の面での課題がありました。
また、オイルを大量に配合する際には、乳化が安定しないという技術的な問題も存在しました。これにより、高配合のオイル乳化製品は市場に少なく、消費者のニーズに応えることが難しい状況でした。

「レシソーム」の特長
「レシソーム」は、合成界面活性剤を使用せず、細胞膜の主成分である「レシチン」を用いて乳化します。この技術により、親水性ポリマーが水分をキャッチし、さらにオイル成分の分子が水分を閉じ込める構造を実現しています。
以下に「レシソーム」の主な特長を示します。
- 迅速浸透:塗布した瞬間にオイル成分が迅速に皮膚に浸透します。これにより、肌表面のてかりを抑え、不快感をなくします。
- 高含有オイル成分:オイル成分を50~70%以上配合可能で、安定した乳化を実現します。
- 優れた使用感:柔らかいソーム形態により、肌に塗った際の抵抗感が少なく、軽やかな使用感を提供します。
- 天然指数90%以上:オーガニックや無添加化粧品への応用が可能です。

迅速浸透のメカニズム
「レシソーム」の構造は、細胞膜のリン脂質構造と類似しており、特にW/W/Oの最外層にあるオイル分子が細胞膜の脂質と高い親和性を持っています。塗布後、オイル分子が分配・拡散し、水分や有効成分とともに皮膚へ迅速に浸透します。
実験においては、「レシソーム」と通常のO/W型クリームの浸透速度を比較した結果、「レシソーム」の浸透速度は通常のO/W型の約1.5倍という結果が得られました。

高含有オイル成分と使用感
「レシソーム」は、ワセリンやスクワラン、ホホバオイルなどのオイル成分を高配合できるため、様々な製剤に応用可能です。また、柔らかいソーム形態により、塗布時の摩擦係数(伸び率)が通常のW/O型に比べて約3倍も優れていることが確認されました。これにより、驚くほど薄く伸びるテクスチャーを実現し、使用感が軽やかでありながらも優れた水分保持力を示します。

今後の展望と展示会出展
コスメディ製薬は、「レシソーム」を用いた製品の展開を進めるとともに、皮膚の乾燥に起因する症状やアトピー性皮膚炎の治療・予防・改善に向けた研究も進めています。技術特許も取得しており、今後の製品展開に期待が寄せられています。
また、2025年5月14日から16日まで、パシフィコ横浜で開催される「第12回化粧品産業技術展(CITE JAPAN 2025)」に出展し、「レシソーム」の応用と可能性を体験できる機会を提供します。この展示会では、化粧品の企画・開発、マーケティングに携わる方々に向けて、具体的な製品例を紹介する予定です。

コスメディ製薬の会社概要
コスメディ製薬株式会社は、京都薬科大学発のベンチャー企業で、TTS(経皮吸収治療)に特化した研究開発を行っています。医療・医薬、美容・健康領域で事業を展開しており、伝統と革新が共存する京都で独創的なものづくりに取り組んでいます。
会社概要は以下の通りです:
社名 | コスメディ製薬株式会社 |
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本社所在地 | 〒601-8438 京都市南区西九条東比永城町75 GRAND KYOTO 3F |
代表者 | 代表取締役社長 権 英淑 |
設立 | 2001年5月30日 |
コーポレートサイト | https://cosmed-pharm.co.jp |
以上の情報を通じて、「レシソーム」の革新性とコスメディ製薬の取り組みが明らかになりました。この新技術は、今後のオイルケア市場において大きな影響を与えることが期待されています。