2024年4月開始!横枕でのボランティアツーリズムが目指すネイチャーポジティブ
ベストカレンダー編集部
2025年5月11日 14:41
横枕ボランティアツーリズム
開催日:4月1日

自然共生サイト・横枕でのボランティアツーリズムの取り組み
2024年度より、NPO法人唐津Farm&Foodは、自然共生サイト(OECM登録地)である横枕地域(唐津市相知町)にて、本格的なボランティアツーリズムプログラムを開始しました。このプログラムは、「ネイチャーポジティブ(自然再興)」を目指し、里山の環境保全活動と国際交流を融合させた新たな挑戦です。具体的には、世界各地からボランティアを受け入れ、地域住民とともに持続可能な里山づくりを推進しています。

横枕地域の特性と環境保全活動
横枕地区は、2023年に環境省の「自然共生サイト(OECM登録地)」に認定された、豊かな生物多様性が息づく里山です。ここでは、希少種であるブチサンショウウオをはじめとする多様な生態系が保護されており、田畑やため池、湧水、社叢林などが共存しています。地域一体で環境保全に取り組む姿勢が評価され、横枕は「地域で自然を守り、次世代へつなぐ」という世界目標「30by30(サーティーバイサーティー)」にも貢献するモデル地域として注目されています。

ボランティアツーリズムの具体的な活動内容
2024年春には、初めてフランスからの環境保全ボランティア2名を受け入れ、以下の活動を展開しました。
- 唐津ミツバチプロジェクト: ニホンミツバチの養蜂活動サポート
- 里山保全作業: 水路清掃、畦道草刈り、畑の耕起、ナスの支柱立て
- 放牧準備: ヤギ小屋の整備と草地管理の取り組みスタート
- 自然共生サイト間交流: 伊万里市「駒鳴の里山」への視察研修
さらに、地域行事「お籠り」やバーベキューなどにも参加し、文化交流を深める機会を提供しました。参加者同士の国籍や言語の壁を越えた絆は、自然保全活動の輪をより大きく広げる結果となっています。

ネイチャーポジティブの概念とその意義
「ネイチャーポジティブ(Nature Positive)」とは、単なる環境破壊の抑制ではなく、自然の豊かさを回復させていくことを目指す世界的な目標です。横枕でのボランティアツーリズムは、生物多様性の保全、地域資源を活かした持続可能な経済活動、環境教育と国際交流を組み合わせることで、自然と人、人と人との持続可能なつながりを育んでいます。
このような取り組みを通じて、参加者は自然環境に対する理解を深めるとともに、地域の文化や生活様式を学ぶことができます。これにより、地域の持続可能な発展に寄与することが期待されています。

今後の展望と地域資源の活用
NPO法人唐津Farm&Foodは、横枕を拠点に「ボランティアツーリズム×ネイチャーポジティブ」のモデルケースを確立し、全国へ広げていくことを目指しています。2025年度には、さらに海外からの受け入れを拡大し、農業、環境教育、文化交流など多様な分野でのプログラムを展開予定です。
また、自然共生サイトとしての地域資源を最大限に活かし、「世界とつながる持続可能な里山」という新たな地域の未来像を築いていく計画です。このような取り組みは、地域の活性化だけでなく、国際的な環境問題への貢献にもつながるでしょう。
まとめと参考リンク
今回のプログラムは、自然共生サイト・横枕におけるボランティアツーリズムの取り組みを通じて、地域の環境保全活動と国際交流の重要性を再認識させるものです。以下に、この記事で紹介した内容を整理した表を示します。
項目 | 内容 |
---|---|
地域名 | 横枕(唐津市相知町) |
活動開始年 | 2024年度 |
主な活動内容 | 環境保全ボランティア、文化交流、里山保全作業 |
目標 | ネイチャーポジティブ(自然再興) |
今後の展望 | 海外からの受け入れ拡大、持続可能な里山づくり |
このように、横枕地域におけるボランティアツーリズムは、地域の自然環境を守りながら国際的な交流を促進し、持続可能な未来へ向けた重要な一歩となることが期待されています。
参考リンク: