5月9日から始まる渋谷再開発、渋谷駅周辺の未来を見据えた大規模プロジェクト
ベストカレンダー編集部
2025年5月9日 16:46
渋谷再開発着工
開催日:5月9日

渋谷駅街区計画の概要
東日本旅客鉄道株式会社、東急株式会社、東京地下鉄株式会社が推進する渋谷駅街区計画は、渋谷スクランブルスクエア開発、渋谷駅改良、ハチ公広場や東口広場の整備を同時進行で行う、100年に一度の大規模再開発プロジェクトです。この計画は、2010年頃からの検討・策定が始まり、2019年には渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)が開業しました。今後、2025年5月に渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)の工事に着工し、2030年度には渋谷駅および周辺の歩行者ネットワークが概成を迎える予定です。
本計画の目的は、渋谷駅を中心に人々が集まり、快適に過ごせる空間を創造することです。渋谷駅の改良工事や新たな商業施設の整備により、渋谷の魅力を引き出し、訪れる人々に多様な体験を提供することを目指しています。

2030年度の歩行者ネットワークの完成
2030年度には、渋谷駅およびその周辺を結ぶ多層な歩行者ネットワークが誕生します。このネットワークは、地上およびデッキ階で構成され、渋谷駅のアクセス性を飛躍的に向上させます。具体的には、JR渋谷駅の改札およびコンコースの整備が完了し、最大幅員20m超の自由通路が設けられます。
この自由通路の整備により、渋谷駅は快適で楽しい空間へと生まれ変わり、多くの人々が利用しやすい環境が整います。また、歩行者デッキや自由通路を通じて、渋谷のダイナミックな街並みを楽しみながら、宮益坂上や道玄坂上へもスムーズに移動できるようになります。

歩行者デッキと自由通路の整備
歩行者デッキの整備により、渋谷スクランブルスクエアを中心とした新しい歩行者ネットワークが形成されます。具体的には、以下のような施設が整備される予定です。
- 4階東口スカイウェイ(仮称):銀座線渋谷駅ホーム直上に空中回廊として通行可能な施設で、渋谷スクランブルスクエア中央棟に接続します。
- 西口3階上空施設(仮称):約3,000㎡の歩行者デッキで、JR渋谷駅および銀座線渋谷駅の改札と渋谷中央街方面を結びます。
- 自由通路:JRハチ公改札前に最大幅員22m、南改札前に最大幅員23mの通路が整備され、利便性が向上します。

渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期の完成
2031年度には、渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)が完成します。この施設は、商業フロアが最大約6,000㎡となる首都圏最大級の商業施設となり、多様な店舗や商品を選ぶ楽しさを提供します。
また、中央棟の10階には各国大使館と連携したグローバルな文化交流体験を提供する「10階パビリオン(仮称)」が整備される予定です。この施設は、渋谷スクランブル交差点や大型ビジョン群を見渡すことができる唯一無二の体験を提供します。

全体完成に向けたスケジュール
全体の完成は2034年度を予定しており、以下のようなスケジュールで進行します。
- 2030年度:渋谷駅および周辺の歩行者ネットワークが概成。
- 2031年度:渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)が完成。
- 2033年度:中央棟4階に先端技術を活用した「4階パビリオン(仮称)」が完成。
- 2034年度:ハチ公広場やその他の広場空間が完成。

工事期間中の取り組み
工事期間中は動線変更などでご不便をおかけしますが、安全を最優先に工事を進めていきます。来街者への理解促進と利便性向上を図るため、工事中の情報発信を継続的に実施します。具体的には、工事現場見学会を実施し、来街者に渋谷の駅前空間の今と未来の姿を知っていただく機会を提供します。
工事の進捗に伴い、公共交通機能と歩行者ネットワークを常に確保しながら、世界でも類を見ないほど難易度の高い工事を進めていく予定です。

渋谷駅街区開発計画 第Ⅱ期の計画概要
事業主体 | 東急株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東京地下鉄株式会社 |
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所在 | 東京都渋谷区渋谷二丁目23番 外 |
用途 | 店舗、駐車場等 |
延床面積 | 約95,000㎡(全体完成時 約276,000㎡) |
階数 | 中央棟:地上10階、地下2階、西棟:地上13階、地下4階 |
高さ | 中央棟:約61m、西棟:約76m |
設計者 | 日建設計、隈研吾建築都市設計事務所、SANAA事務所 |
施工者 | 東急建設株式会社 |
予定工期 | 2025年度~2031年度 |
このように、渋谷駅街区計画は、渋谷のまちをより魅力的にするための重要なプロジェクトであり、多くの人々に愛される空間となることを目指しています。今後の進展に注目が集まります。
参考リンク: