5月8日発売『問題だらけの女性たち』が文庫化、19世紀の女性観をユーモアで批評
ベストカレンダー編集部
2025年5月8日 18:44
『問題だらけの女性たち』文庫化
開催日:5月8日

19世紀の女性観を笑い飛ばす『問題だらけの女性たち』
株式会社河出書房新社が、21世紀のフェミニスト漫画家ジャッキー・フレミングによるユーモアあふれるジェンダー絵本『問題だらけの女性たち』を文庫化し、2025年5月8日に発売することを発表しました。この作品は、19世紀における女性に対する偏見や迷信を皮肉たっぷりに描き出し、現代に生きる私たちに重要なメッセージを伝えています。
本書は、ダーウィンやアインシュタインといった著名な科学者たちが信じていた、実にばかばかしい迷信や固定観念に苦しめられた女性たちの姿を描写しています。フレミングは、当時の女性に対する偏見をユーモアを交えながら批評し、歴史の中で見えない存在とされてきた女性たちに光を当てています。

著者と訳者の紹介
ジャッキー・フレミングは、ロンドン在住の漫画家であり、数多くの雑誌にイラストを発表しています。彼女は自らを「フェミニスト漫画家」と呼び、歴史に埋もれた女性たちの声を代弁することに情熱を注いでいます。また、訳者の松田青子は、兵庫県出身の作家・翻訳家であり、数々の受賞歴を持つ実力派です。彼女の翻訳によって、フレミングのユーモアや皮肉が日本語でも生き生きと表現されています。
本書の装幀は名久井直子が手がけ、文庫判で136ページという手軽なサイズで提供されます。定価は税込990円で、ISBNは978-4-309-46814-3です。

作品の内容とテーマ
『問題だらけの女性たち』では、19世紀の女性に対する偏見や迷信が描かれています。たとえば、「女の脳はスポンジでできている」「自転車に乗ると貞操を失う」といった信じがたい迷信が取り上げられ、読者に強い印象を与えます。フレミングは、これらの迷信がいかに女性の自由や権利を制限していたかを、皮肉を交えながら描写しています。
フレミングの作品は、単なる歴史の批評にとどまらず、現代における女性の地位や権利についても考えさせられる内容となっています。彼女は「過去のやばさ」を現代の視点で批評することで、今もなお続く問題を浮き彫りにし、読者に新たな視点を提供します。

メディアでの評価
本書は2018年に単行本として発表され、その衝撃的な内容は多くのメディアで取り上げられました。たとえば、岸本佐知子氏は読売新聞で「ユーモアを備えたとき、怒りはかつてないほどの強さと飛距離を獲得する。それをみごとに証明してみせた一冊だ」と評しています。
また、朝日新聞の斎藤美奈子氏は「笑って過去に引導、現代にエール」と題し、本書が持つメッセージの重要性を強調しました。多くの読者がこの作品を通じて、歴史に埋もれた女性たちの声を再認識する機会を得ています。

作品の発売情報
『問題だらけの女性たち』は、2025年5月8日に河出文庫から発売予定です。電子書籍版も2025年7月にリリースされる予定で、詳細は各電子書籍ストアで確認できます。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に手に取ってみてください。
書名 | 著者 | 訳者 | 発売日 | 定価 | ISBN |
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問題だらけの女性たち | ジャッキー・フレミング | 松田青子 | 2025年5月8日 | 990円(税込) | 978-4-309-46814-3 |
『問題だらけの女性たち』は、歴史的な視点から現代の女性の権利について考えるきっかけとなる一冊です。フレミングのユーモアと皮肉が織り交ぜられたこの作品は、過去の迷信や偏見を笑い飛ばすだけでなく、現代における女性の地位についても深く考えさせられる内容となっています。ぜひ多くの人々に手に取っていただき、考えるきっかけとなることを期待します。
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