しまや出版が2025年3月から最新印刷機器を導入!同人誌の未来を切り開く
ベストカレンダー編集部
2025年4月25日 09:42
最新機器導入
開催期間:3月1日〜4月30日

「宝物」を作る同人誌専門印刷所『しまや出版』の取り組み
日本のサブカル文化が世界から注目される中、同人誌専門印刷所『しまや出版』は、作家にとっても購入者にとっても「宝物」となる本を作り続けています。2025年度には新入社員が続々と入社し、最新の印刷機器も業界初導入するなど、止まらぬ成長を遂げています。ここでは、しまや出版の思いや取り組みを詳しく紹介します。

同人誌印刷における高いニーズと最新機器の導入
代表取締役の小早川真樹氏は、「同人誌印刷は設備投資産業であり、お客様のニーズは常に高い」と語ります。コロナ禍の中、同社は「一種の賭け」として最新のデジタルオンデマンド印刷機を業界初導入しました。さらに、2025年3月から4月にかけて、最新のデジタルオンデマンド印刷機と製本機器の合計5台を増設し、より高品質な印刷を実現しています。
しまや出版では、他社にはない特徴的な同人誌を作ることができる点も魅力です。例えば、表紙に刺繍加工を施した本や、すべてのページを金(または銀、ピンクなど)で印刷する同人誌など、独自のアイデアを取り入れた作品が揃っています。また、ビデオテープケースやカセットテープケース、DVDケースに入れた同人誌も話題となり、SNSでも注目を集めています。

「コミケ」と共に歩んできた歴史
『しまや出版』は、コミックマーケット(通称:コミケ)の創成期から印刷を請け負ってきた老舗の同人誌専門印刷所です。公式ウェブサイトには「はじめての方にもやさしい」というキャッチフレーズがあり、初心者でも安心して利用できるように工夫されています。イラスト漫画による解説やキャラクター同士の対話形式で原稿作りや即売会出展のノウハウを提供し、多くの初心者から支持を受けています。
小早川氏は、義父の急逝をきっかけに同社に入社しました。そこで彼は、会社の風通しを良くするために「気持ちの良い挨拶」を導入し、社員同士のコミュニケーションを促進しました。また、朝礼での「3分間スピーチ」を実施し、社員の意識を変える取り組みを行いました。

初心者にも寄り添う経営と印刷の柔軟性
同人誌印刷業界において、しまや出版は「はじめての方にもやさしい」という理念を掲げ、初心者向けのサービスを充実させています。印刷受注数は小早川氏が入社した頃から3倍になり、全国から多くの顧客を獲得しています。顧客は中学生から高齢者まで幅広く、印刷セットも最低10部から最高1万部まで対応可能です。
さらに、同社は2011年に小早川氏が代表取締役に就任した際、「良い会社」を経営理念に掲げ、社員や顧客にとっても良い会社を目指しています。2012年には「足立ブランド」に認定され、2014年には若手経営者の会「いだちブランドyouth」を設立し、地域貢献にも力を入れています。

同人誌文化の伝承と未来への展望
小早川氏は、同人誌印刷会社の経営者としてのコンプレックスを抱えながらも、コロナ禍の期間に製本技能士一級の資格を取得しました。現在、同人誌専門印刷会社で製本技能士一級の資格者を有する企業はなく、同社は高品質な印刷と製本を追求しています。また、社員のスキルアップにも力を入れ、資格取得のバックアップを行っています。
『しまや出版』は、コミケ黎明期から関わり続けてきた企業として、同人誌文化がある限り存続していく責務を感じています。「私たちが作っているのは、作家さんたちの想いがこもった宝物です。購入された方にとっても本棚に置いておきたい宝物です」と小早川氏は語ります。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社しまや出版 |
所在地 | 東京都足立区宮城2-10-12 |
創業年 | 1968年 |
代表者 | 小早川真樹 |
事業内容 | 製版業務、印刷業務、製本業務、デザイン業務 |
特徴 | 初心者にも優しい同人誌専門印刷所、独自の印刷技術 |
このように、『しまや出版』は同人誌印刷業界での長い歴史を持ちながら、新たな挑戦を続けています。今後も「宝物」を作り続ける姿勢を大切にし、同人誌文化の発展に寄与していくことでしょう。