2024年8月から始まるAI創薬による特殊ペプチド研究、ファンペップとゼウレカが共同で推進
ベストカレンダー編集部
2025年4月24日 09:48
特殊ペプチド研究開始
開催日:8月1日

AI創薬による特殊ペプチド創薬研究の開始
株式会社ファンペップは、2025年4月23日、三井物産株式会社の完全子会社である株式会社ゼウレカとの間で、AI創薬支援コンサルティング契約を締結し、AI創薬による特殊ペプチド創薬研究を開始することを発表しました。この共同研究は、ファンペップとゼウレカの技術を活用し、次世代の創薬技術を推進することを目的としています。
ファンペップは、大阪府茨木市に本社を構え、独自のペプチド技術を用いた製品開発を通じて社会課題の解決を目指しています。現在、同社は大阪大学大学院医学系研究科の研究成果である機能性ペプチド「AJP001」を中心に、抗体誘導ペプチドプロジェクトと機能性ペプチド「SR-0379」に関する研究開発を進めています。
ゼウレカのAI創薬支援サービス
ゼウレカは、東京都港区に本社を置く企業で、スーパーコンピューターや計算創薬技術を駆使して、AIや大規模の分子動力学シミュレーションを活用したリガンドとタンパク質の複合体構造提示、さらには超大規模なバーチャルスクリーニングなどの創薬支援サービスを提供しています。
本研究では、ゼウレカのAI創薬支援サービスを活用し、ファンペップの特殊ペプチド創薬における研究を進めていく予定です。特に、2024年8月からはゼウレカとの研究委託契約に基づき、抗体誘導ペプチドのAI創薬研究を実施することが決定しています。
特殊ペプチドの特性と研究の意義
特殊ペプチドとは、非天然アミノ酸を含む環状ペプチドを指し、低分子医薬品と高分子医薬品の間に位置する中分子医薬品です。これらのペプチド医薬品は、従来の創薬技術では狙えない標的分子に対して高い結合能力を持つことから、次世代の創薬技術として注目されています。
特殊ペプチドの利点は以下の通りです:
- 低分子医薬品では結合できない標的分子に対しても作用可能
- 高分子医薬品よりも安定性や組織浸透性が高い
- 新たな創薬研究の可能性を広げる
そのため、特殊ペプチドを用いた創薬分野の研究は、医療における新たな治療法の開発に寄与することが期待されています。
富士フイルム和光純薬との連携
ファンペップは、特殊ペプチドの探索を拡大するために、富士フイルム和光純薬と特定の標的分子に強く結合する特殊ペプチドを探索する研究委託契約を締結しました。富士フイルム和光純薬は、mRNAディスプレイ法を活用し、数十兆種の非天然アミノ酸を含むペプチド群から特定の標的分子に対して強固に結合する特殊ペプチドを迅速かつ効率的に探索するサービスを提供しています。
この協力により、ファンペップは特殊ペプチドの創薬において一層の進展を図ることができると考えています。
関連企業の情報
以下に、ファンペップ、ゼウレカ、富士フイルム和光純薬の基本情報を示します。
企業名 | 所在地 | 設立年 | 事業内容 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|
株式会社ファンペップ | 大阪府茨木市 | – | ペプチド技術を用いた製品開発 | 公式サイト |
株式会社ゼウレカ | 東京都港区虎ノ門 | 2021年 | AI創薬支援サービスの提供 | 公式サイト |
富士フイルム和光純薬株式会社 | 大阪府大阪市中央区 | 1922年 | 試薬、化成品の製造・販売 | 公式サイト |
まとめ
株式会社ファンペップは、株式会社ゼウレカとの間でAI創薬支援コンサルティング契約を締結し、特殊ペプチド創薬研究を開始しました。ゼウレカのAI創薬支援サービスを活用し、ファンペップは次世代の創薬技術を推進します。また、富士フイルム和光純薬との連携により、特殊ペプチドの探索をさらに拡大することが期待されています。
このように、AI創薬や特殊ペプチドを活用した研究は、今後の医療において重要な役割を果たす可能性があります。今後の進展に注目が集まります。
参考リンク: