第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞結果発表、贈呈式は11月開催予定

横溝正史賞結果発表

開催日:11月1日

横溝正史賞結果発表
横溝正史ミステリ&ホラー大賞ってどんな賞なの?
横溝正史ミステリ&ホラー大賞は、ミステリとホラーを対象とした新人文学賞で、KADOKAWAが主催しています。
今回の受賞作品は何だったの?
大賞は綿原芹の『うたかたの娘』、読者賞は雨宮酔の『夢に棲みつくもの』が受賞しました。

第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の選考結果

2025年4月15日、株式会社KADOKAWAは、第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の選考結果を発表しました。この賞は、ミステリとホラーという2大ジャンルを対象とした新人文学賞であり、今回の選考会はホテルニューオータニ「紀尾井 なだ万」にて午後4時から行われました。

応募総数は303作品に上り、その中から最終選考に残った4作品が選考委員によって審査されました。選考委員には、著名な作家たちが名を連ねており、綾辻行人、有栖川有栖、黒川博行、辻村深月、米澤穂信が参加しました。

受賞作品の発表

選考の結果、以下の作品が受賞しました。

作品名 著者 副賞
大賞 うたかたの娘 綿原 芹 金田一耕助像、賞金300万円
優秀賞 該当作なし 賞金30万円
読者賞 夢に棲みつくもの 雨宮 酔 なし
カクヨム賞 うたかたの娘 綿原 芹 なし

大賞を受賞した「うたかたの娘」は、福井県出身の綿原芹による作品で、正賞として金田一耕助像と300万円の賞金が授与されます。一方で、優秀賞は該当作がない結果となりました。

読者賞には雨宮酔の「夢に棲みつくもの」が選ばれ、こちらは一般から選ばれたモニター審査員によって支持された作品です。また、カクヨム賞も「うたかたの娘」が受賞しました。この賞は、Web小説サイト「カクヨム」上で公開された最終候補作から選ばれた作品に与えられます。

受賞作の概要

受賞作品の概要は以下の通りです。

大賞・カクヨム賞受賞作
「うたかたの娘」(著者:綿原 芹)
物語は、道に佇む不気味な人物との出会いから始まります。主人公「僕」は、ナンパに成功した女性との雑談を通じて、故郷の奇妙な人魚伝説に触れます。高校時代の思い出話を語る中で、並外れた美しさを持つ女子生徒、水嶋が登場し、彼女が語る秘密が物語を進展させます。
読者賞受賞作
「夢に棲みつくもの」(著者:雨宮 酔)
精神科医の紙森千里が外来患者から「死に至る呪いの夢」を訴えられ、その夢にまつわる不審死が続く中、彼女自身も呪いの影響を受ける様子が描かれています。夢の内容が他の患者とも一致し、物語は緊迫感を増していきます。

今後の予定と賞の意義

賞の贈呈式および祝賀パーティーは、2025年11月に東京都内で行われる予定です。このイベントは、〈山田風太郎賞〉や〈小説 野性時代 新人賞〉と合同で開催されることが決まっています。また、選評は「小説 野性時代」7月号(6月25日配信)に掲載される予定です。

大賞受賞作は、2025年秋に株式会社KADOKAWAより単行本として刊行され、読者賞受賞作は文庫本として刊行される予定です。

横溝正史ミステリ&ホラー大賞は、株式会社KADOKAWAが主催する新人文学賞であり、ミステリとホラーの2ジャンルを対象としています。過去に存在した「横溝正史ミステリ大賞」と「日本ホラー小説大賞」を統合し、2018年に新たに創設されました。これにより、新しい才能を発見し、エンターテインメント性に富んだ作品を広く募集しています。

まとめ

第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の選考結果が発表され、大賞には綿原芹の「うたかたの娘」が選ばれました。優秀賞は該当作なし、読者賞には雨宮酔の「夢に棲みつくもの」が選ばれ、カクヨム賞も同じく「うたかたの娘」が受賞しました。今後、受賞作品はそれぞれの形で刊行される予定です。

受賞作品 著者 賞の種類 副賞
うたかたの娘 綿原 芹 大賞・カクヨム賞 金田一耕助像、賞金300万円
夢に棲みつくもの 雨宮 酔 読者賞 なし

このように、横溝正史ミステリ&ホラー大賞は新たな才能を発掘し、ミステリとホラーの両ジャンルの発展に寄与する重要な賞となっています。

参考リンク: