2025年4月13日、ブルーインパルスが国産SAFで大阪・関西万博にて展示飛行
ベストカレンダー編集部
2025年4月10日 16:09
国産SAF展示飛行
開催日:4月13日
国産SAFの供給とブルーインパルスの展示飛行
日揮ホールディングス株式会社(以下「日揮HD」)は、2025年4月10日に、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」へ国産の持続可能な航空燃料(SAF)を供給したことを発表しました。このSAFは、日揮グループの製造事業会社である合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYが製造したもので、2025年4月13日に大阪・関西万博の開幕日には、ブルーインパルスがこのSAFを使用して展示飛行を行う予定です。
ブルーインパルスは、航空自衛隊の存在を広く知ってもらうために、国民的行事や航空祭で華麗なアクロバット飛行を披露する専門チームであり、特にその青と白のカラーリングが特徴的です。展示飛行は万博会場上空で行われる予定であり、国産SAFの利用による初のフライトとなります。
国産SAFの製造と認証
今回供給されたSAFは、廃食用油を原料として国内で初めて大規模に生産された国産の持続可能な航空燃料です。このSAFは、持続可能な製品に関する国際的な認証制度であるISCC CORSIA認証およびISCC EU認証を取得しています。これにより、原料から供給までを国内で完結する国産SAFの提供体制が国際的な基準で認められたことになります。
このSAF製造プラントは、大阪・関西万博の会場に近い大阪府堺市のコスモ石油堺製油所内に設置されており、万博の開幕日にブルーインパルスが国産SAFを利用して展示飛行を行うことは、SAFの導入を推進する日本において象徴的な取り組みとされています。
日揮HDのSAF事業における役割
日揮HDは、SAF事業において原料の調達から製造、販売、利用に至るまでのサプライチェーンの構築を一貫して担ってきました。特に、国産資源である廃食用油を用いてSAFを製造し、脱炭素社会の実現に向けた環境価値の重要性を社会に訴え続けています。
今後も、日揮HDはSAFの利用促進に向けた機運の醸成に努め、国産SAFのサプライチェーンの安定化を目指して積極的な取り組みを継続する方針です。
国内初のSAF大規模製造事業の概要
日揮HDは2020年から、コスモ石油および株式会社レボインターナショナルと共同でSAFのサプライチェーン構築に向けた事業化検討を進めてきました。2021年には、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択され、2022年11月1日に新会社SAFFAIRE SKY ENERGYが設立されました。
この新会社は、年間約3万キロリットルのSAFの供給を目指しており、コスモ石油堺製油所構内の製造設備は2024年12月に完工予定です。2025年度からは、日本航空株式会社、全日本空輸株式会社、DHL Express、デルタ航空、フィンエアーへの供給が計画されています。
まとめ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 供給日 | 2025年4月10日 |
| 展示飛行日 | 2025年4月13日 |
| SAFの原料 | 廃食用油 |
| 認証 | ISCC CORSIA認証、ISCC EU認証 |
| 製造プラント所在地 | 大阪府堺市 コスモ石油堺製油所 |
| 年間供給目標 | 約3万キロリットル |
このように、日揮HDとSAFFAIRE SKY ENERGYによる国産SAFの供給は、環境に配慮した航空燃料の普及を促進する重要なステップとなります。ブルーインパルスの展示飛行は、この取り組みの象徴的なイベントとなり、今後のSAF普及に向けた期待が高まります。