黒川博行『国境』が井筒監督で実写化、伊藤×染谷で関西撮影中
ベストカレンダー編集部
2026年3月5日 09:48
映画『国境』撮影開始
開催期間:2月28日〜4月30日
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黒川博行の代表作『国境』が井筒和幸監督、伊藤英明×染谷将太のバディで実写化――関西ロケで撮影中
株式会社文藝春秋は2026年3月5日付の発表で、黒川博行氏の文春文庫『国境』(上・下)が実写映画化されることを公表した。監督に井筒和幸、主演に伊藤英明と染谷将太を迎え、2027年クレジット表記のもとK2 Picturesの製作で撮影が進められている。
本プレスリリースは株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区、社長:飯窪成幸)からの情報であり、原作の持つスケール感、舞台の一部が北朝鮮に及ぶ点などから、これまで映像化の実現が難しいと考えられてきた作品が、今回ついにスクリーンへと向かうことになった経緯も併せて伝えている。
物語の骨格と原作の位置づけ――“疫病神”シリーズ最高傑作の意義
黒川博行の「疫病神」シリーズは、建設コンサルタントの二宮と大阪のヤクザ・桑原の“疫病神コンビ”を主人公に描かれる一連の物語で、シリーズは既に7作に達している。シリーズ中、第5作『破門』は第151回直木賞を受賞しており、映像化された作品も多数存在する。なかでも『国境』はシリーズのなかでスケールが大きく、原作者自身が映像化は困難と考えていた作品である。
今回の映画化にあたっては、騙された金を取り返すために桑原が二宮を連れて北朝鮮へ密入国し、高飛びした詐欺師を追うという核心的なプロットが映像化される。国境を越える行為が物語の主軸であり、異国の地で展開するノワール的な冒険と命懸けのアクションが描かれる。
- 原作
- 黒川博行『国境』上・下(文春文庫)
- シリーズ位置
- 「疫病神」シリーズの一作。シリーズ全7作のうちの重要作。
- テーマ
- 国境の意味、人間の欲望、裏社会のリアリズム。
キャストとスタッフが語る作品像
監督に井筒和幸、主演に伊藤英明(桑原保彦役)、染谷将太(二宮啓之役)という布陣が発表された。脚本は吉田康弘が担当し、企画は紀伊宗之、プロデューサーは村岡伸一郎。製作・配給はK2 Picturesが務める。
井筒監督は原作について「‘国境’の存在理由を問うている」と述べ、任侠道を貫くアウトローと生きあぐねる若者の“迷コンビ”が、強欲な悪党どもを叩きのめす冒険譚であることを強調している。関西と北朝鮮を股にかけた物語の性格を明確に提示しており、国境の問題を単なる舞台装置ではなく物語の根幹として扱う方針が示されている。
主演:伊藤英明(桑原保彦役)
伊藤英明は大阪で任侠を貫く男・桑原保彦を演じる。プロダクション側は桑原のヒーロー性とアウトロー性を併せ持つ役柄に対して伊藤が最適であると説明している。伊藤自身は、井筒監督のかつての指摘「兄ちゃんのセリフには血が通ってへんねん」という言葉を俳優人生の原点として挙げ、言葉に血を通わせる演技を志向する決意を示している。
主演:染谷将太(二宮啓之役)
染谷将太は建設コンサルタントの二宮役を演じる。冷静さと支援的な役回りを担うことで、桑原とのバディ性が成立するとされ、今回の配役は「満場一致」での選定だったと説明されている。染谷は企画書の表現「愛の不時着ではなく、悪の不時着」に惹かれたこと、井筒監督の名が挙がったことへの驚きと喜びをコメントしている。また、伊藤とはこれが6作目の共演である点が現場の信頼関係を示している。
- 監督:井筒和幸(『パッチギ!』『黄金を抱いて翔べ』など)
- 脚本:吉田康弘
- 企画:紀伊宗之
- プロデューサー:村岡伸一郎
- 製作・配給:K2 Pictures
撮影状況と制作体制、公式情報の案内
撮影は2月28日にクランクインし、4月まで関西で大規模ロケを敢行する予定である。韓国人キャストの出演も予定されており、日韓合作として世界展開を視野に入れた制作体制が取られている。制作クレジットには©2027 K2 Picturesの表記が確認できる。
公式情報は以下の窓口で発信されている。公式サイトやSNSを通じて最新の進捗が公開される見込みである。
| 公式サイト | https://k2pic.com/film/border/ |
|---|---|
| X(旧Twitter) | @kokkyo_movie0 / K2 Pictures公式:@K2P_PR |
| @kokkyo_movie(https://www.instagram.com/kokkyo_movie/) | |
| TikTok | @kokkyo_movie(www.tiktok.com/@kokkyo_movie) |
プレスリリースでは原作者・黒川博行氏のコメントも紹介されており、小説のスケール感と大阪弁、裏社会の言葉遣いがスクリーン上でどのように息づくかに大きな期待を示している。脚本を読んだ感想としては「展開がスピーディーで大阪弁がぴたりとはまっている」と述べ、演者とセリフが結びつくことへの期待を明かしている。
原作者・出演者の主なコメント(要旨)
- 黒川博行(原作者):「『国境』は舞台の半分が北朝鮮であり、ロケの困難と制作費がかかるため映像化が難しかったが、井筒監督の手で実現したことを喜んでいる。脚本の大阪弁や裏社会のリアリティに期待している。」
- 井筒和幸(監督):「国境の存在理由を問う物語。任侠と若者の迷コンビが強欲な悪党を叩きのめす冒険譚として描く。」
- 伊藤英明(桑原役):「井筒監督の教えである『言葉に血を通わせる』を胸に、熱を帯びた芝居で挑む意欲を示している。」
- 染谷将太(二宮役):「企画書の表現に惹かれ、井筒監督、伊藤とのコンビで痛快なアクションコメディを目指すと語っている。」
原作情報と要点の一覧
原作書誌情報と映画の主要データを整理して締めくくる。以下の表は本記事で触れた主要事項を見やすくまとめたものである。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名(原作) | 黒川博行『国境』上・下(文春文庫) |
| 著者 | 黒川博行(1949年生、愛媛県出身。京都市立芸術大学卒。主な受賞歴:1986年 サントリーミステリー大賞、1996年 日本推理作家協会賞、2014年 直木賞) |
| 原作発売日・価格 | 発売日:2014年12月04日。上巻 定価 本体858円(税込)、下巻 定価 本体836円(税込)。電子書籍版も発売中。 |
| 映画化クレジット | 監督:井筒和幸、脚本:吉田康弘、企画:紀伊宗之、プロデューサー:村岡伸一郎、製作・配給:K2 Pictures |
| 主演 | 伊藤英明(桑原保彦)、染谷将太(二宮啓之) |
| 撮影開始・撮影地 | クランクイン:2月28日。撮影期間:〜4月(関西中心の大規模ロケ)。韓国人キャスト参加、日韓合作の形で世界展開を視野。 |
| 公式情報 | 公式サイト:https://k2pic.com/film/border/ X:@kokkyo_movie0、Instagram:@kokkyo_movie、TikTok:@kokkyo_movie |
| 出版元(プレス発表元) | 株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区、社長:飯窪成幸) |
| 関連URL(原作) | 上巻:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167902513 下巻:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167902520 |
以上がプレスリリースに基づく映画『国境』の現時点での主要情報である。原作の持つスケール感と現場のスタッフ・キャストのコメントからは、任侠と国境を巡るノワール的冒険譚としての色合いが鮮明に伝わる。