AGIRobotsの車輪型セミヒューマノイド、工場内PoCを4月開始
ベストカレンダー編集部
2026年2月28日 14:46
工場内PoC実施
開催日:4月1日
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日本発のセミヒューマノイドが目指す現場適合の自動化プラットフォーム
AGIRobots株式会社(本社:名古屋)は、2026年2月27日 21時00分に、完全自社製セミヒューマノイドロボットのコンセプトを公開しました。今回の発表は、これまでの試作・検証フェーズを経て基礎開発が完了し、製造現場への実装フェーズへ移行することを示すものです。
発表の背景には、世界的な人型ロボットの注目度の高まりと、日本の製造現場が求める実務的要件の違いがあります。AGIRobotsは「平坦床が主流の日本の工場・物流現場において、二足歩行の多機能性よりも優先される搬送能力と作業効率の両立」を狙いとして、本プロジェクトを進めてきました。
発表の位置付けと公開日時の意味
今回のコンセプト公開は、これまでの試作機に基づく基礎検証の完了を受けた節目の公表です。過去の試作機に関する情報は公開済みのプレスリリースでも確認できます(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000152095.html)。
発表日時として明示された「2026年2月27日 21時00分」は、技術仕様と今後の実装フェーズへの移行計画(ロールアウト準備、パートナー募集、量産体制の整備など)を正式に告知するためのタイムスタンプです。これによりステークホルダー各位がスケジュールを把握しやすくなります。
コンセプトモデルの中核機能:移動とピックを両立する設計
AGIRobotsのコンセプトモデルは、車輪を用いた高速で安定した移動性と、上半身の昇降機構を組み合わせた「移動×ピック」を両立する設計を中心に据えています。既存の工場レイアウトを大きく変更することなく、低位置から高所までのピッキングや工程間搬送を実行できる点が特徴です。
具体的には、車輪走行により平坦な床面での高効率な移動を可能にし、昇降式ボディにより作業高さを可変とすることで、1台で多段階の作業に対応します。ハンド形状は用途に応じて選択可能であり、繊細な把持から堅牢な荷役までカバーする構成が想定されています。
センサーと制御の統合:SLAMから障害物回避まで
ロボットはLIDARやカメラを用いて環境地図作成(SLAM)を行い、これを基盤に障害物回避やターゲットへのアプローチを一気通貫で実装します。現場での自律走行と作業の安定化を目指しており、センサー群と制御アルゴリズムの連携が重要な役割を果たします。
テレオペレーションによる模倣学習を取り入れることで、AIが実際の物理空間での挙動を学習する「フィジカルAI」を構築します。熟練工の動作や動線を学習させることで、短期間で現場技能の継承を図ることが可能です。
- 移動性: 車輪による高速移動、平坦床での高効率運用。
- 可変高さ: 昇降式ボディで低位・高位の作業をこなす。
- 把持の柔軟性: 用途に応じたハンド形状の選択が可能。
- 環境認識: LIDAR・カメラによるSLAMと障害物回避。
- 学習機構: テレオペ・模倣学習を用いたフィジカルAI。
開発体制とQDD自社製モータへの取り組み
ハードウェアからソフトウェアまで一貫して国内で自社開発する方針のもと、重要部位であるアクチュエータには準ダイレクトドライブ(QDD)モータを採用しています。現在は他社製QDDを使用していますが、製造と供給の安定性を高めるため、自社製QDDの完全開発に着手しています。
自社製モータ化の狙いは2点に大別できます。ひとつは国際情勢や部品供給のリスクから独立した安定的な生産体制の構築、もうひとつは高トルク・高応答性を満たすことで繊細な手作業と堅牢な動作の両立を実現することです。部品選定から組み立てまで自社で行うことで迅速な保守対応も可能になります。
QDDの位置づけと2026年度内の切替目標
QDDはロボットの“心臓部”にあたるアクチュエータであり、トルク特性や応答性が作業の精度・速度に直結します。外的要因に左右されにくいサプライチェーンを構築するため、AGIRobotsは2026年度内の自社製QDDへの切替を目標としています。
この切替により、組み込み設計の最適化やメンテナンス性向上、さらには制御アルゴリズムとの連携強化が期待されます。実用を念頭に置いた設計思想は、現場運用時の安定稼働と総所有コストの抑制に寄与することが見込まれます。
- 現行
- 他社製QDDを使用中
- 目標
- 2026年度内に自社製QDDへ切替
- 期待効果
- 安定供給、高トルク・高応答、迅速なメンテナンス体制
実地検証計画と導入パートナー募集
AGIRobotsは2026年度中に工場内でのPoC(特定タスクの実証)を実施する計画です。PoCでは現場での導入効果と運用性を定量的に確認することを目的としています。現在、導入・共同実証のパートナーを募集しており、量産・販売に向けた体制整備も並行して進められています。
実証実験の詳細や販売準備状況については、製品ページで情報を提供しています(https://product.agirobots.com/)。興味のある企業は同ページを通じて詳細を確認できます。パートナーシップに関する問い合わせは同社の公式サイト(https://agirobots.com/jp/)を参照してください。
代表メッセージの要旨
代表は、ロボットを「現場で役に立つ戦力」として定着させることを目標に掲げています。多くの日本の工場・物流現場は平坦な床と既存設備を前提に最適化されており、まずは安定した移動と確実なピッキングを既存レイアウトのまま実現することが重要であると述べています。
車輪型セミヒューマノイドはその条件を満たす現実的な解であり、2026年度には実工場で特定タスクの実地検証を行って、導入効果と運用性を定量的に確認すると明示しています。日本製の開発・製造体制を強みに、供給・保守まで含めた運用性の確保を目指す方針です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表企業 | AGIRobots株式会社(本社:名古屋) |
| 発表日時 | 2026年2月27日 21時00分 |
| 目的 | 完全自社製セミヒューマノイドのコンセプト公開、基礎開発完了の告知 |
| 主要特徴 | 車輪による移動、昇降式ボディ、ハンド選択可能、SLAM、フィジカルAI(模倣学習) |
| QDDモータ方針 | 現行は他社製QDD → 2026年度内に自社製QDDへ切替を目指す |
| 実地検証 | 2026年度中に工場内PoCを実施予定(導入・共同実証パートナーを募集) |
| 連絡先・情報 | 製品ページ: https://product.agirobots.com/ 会社サイト: https://agirobots.com/jp/ 過去の試作情報: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000152095.html |
| 事業内容 | ヒューマノイドロボットの開発・製造、AIアルゴリズム研究、自動化ソリューションの提供 |
本稿では、AGIRobotsが公開したコンセプトと今後のスケジュール、技術的な重点領域を整理しました。発表には技術仕様の詳細や導入に向けた具体的条件が含まれており、興味のある事業者は製品ページや会社サイトで最新情報と問い合わせ窓口を確認することが重要です。
以上がAGIRobotsによるコンセプト公開の要点と計画の整理です。公開された情報を基に、産業現場への適用可能性や導入スケジュールの検討が進むことが期待されます。