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JPYC、シリーズB1stで17.8億円調達 実需で決済基盤へ

シリーズBファーストクローズ

開催日:2月27日

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シリーズBファーストクローズ
今回の資金調達でJPYCは何をするの?
調達資金はシステム開発・人材採用・導入支援・戦略投資に充て、実店舗決済や法人送金、デジタル給与などの社会実装を加速し、マルチチェーン基盤を強化するために使われる。
JPYCって安全?裏付けは何なの?
JPYCは日本円と1:1で交換可能なステーブルコインで、裏付け資産は預貯金と国債。資金移動業者として発行され、内部統制やセキュリティ強化を進めている。

シリーズBファーストクローズで総額17.8億円を調達、実需に基づく社会実装を加速

日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行・運営するJPYC株式会社は、2026年2月27日付の発表で、シリーズBラウンドのファーストクローズにおいて総額17.8億円の資金調達を実施する予定であることを明らかにした。リード投資家はアステリア株式会社で、複数の投資ファンドや事業会社が参加している。

同リリースによれば、今回の調達は金融およびweb3領域双方におけるエコシステム拡大を目的とし、資金移動業型ステーブルコインとしてのJPYCを社会で広く使われる基盤にするための基盤強化資金として活用される。発表日は2026年2月27日、リリース時刻は08時00分である。

日本円ステーブルコイン「JPYC」、シリーズB 1stクローズで総額17.8億円調達へー国内決済インフラとしての「実需」拡大へー 画像 2

ファーストクローズの位置づけと期日

JPYCは2025年8月に資金移動業の登録を完了し、同年10月に資金移動業型の新たなJPYC発行を開始した。今回のシリーズBはファーストクローズであり、社会実装フェーズへ移行するタイミングでの基盤強化を目的としている。

調達資金は今後、システム開発、人材採用、事業推進、戦略的投資に重点的に振り向けられる。これにより、実店舗決済や法人向け送金、将来的なデジタル給与など、多様なユースケースの拡大を図る計画である。

  • 調達総額:17.8億円(シリーズB 1stクローズ)
  • リード投資家:アステリア株式会社
  • 発表日:2026年2月27日 08:00
  • 過去の主要日程:資金移動業登録 2025年8月/新JPYC発行開始 2025年10月
日本円ステーブルコイン「JPYC」、シリーズB 1stクローズで総額17.8億円調達へー国内決済インフラとしての「実需」拡大へー 画像 3

実需に裏付けられた利用状況とマルチチェーン戦略

JPYCは発行開始から短期間で流通規模を拡大しており、実需に基づく利用が増加している点が特徴である。発行残高に対する取引量の高さ、ウォレット保有アドレスの広がり、チェーン間をまたぐ流通といった指標が示す通り、単なる実証実験を超える動きが始まっている。

リリースは具体的な数値も示しており、2026年1月末時点の主要指標は以下の通りである。

  1. 累計発行額:13億円(2026年2月16日時点)
  2. 月次平均成長率:約69%
  3. 資産回転率:日次で流通額の100%を超えるなど非常に高い取引頻度
  4. ホルダー数:8万ウォレットアドレス(直接口座開設数13,000件の約6.2倍)

これらの数値は、JPYCが「預金として眠るお金」ではなく、決済・送金・交換のために常に動くマネーとして利用されていることを示している。

日本円ステーブルコイン「JPYC」、シリーズB 1stクローズで総額17.8億円調達へー国内決済インフラとしての「実需」拡大へー 画像 4

マルチチェーン対応と各チェーンの役割

JPYCは現在、Avalanche、Ethereum、Polygonの3つのブロックチェーンで発行されている。各チェーンは単なる技術選択ではなく性格の異なる経済圏を形成しており、JPYCはそれらをつなぐ「共通通貨」として機能している。

チェーン 想定される主な用途・役割
Avalanche 高速処理を活かした即時決済向け(即時性が求められる決済や物流連携)
Ethereum DeFiや大口決済の中心地(金融向け市場、取引・流動性の供給)
Polygon NFTやゲームなどエンタメ利用が活発な領域(商業・娯楽利用の拡大)

JPYCは今後も新たなチェーン対応を検討し、チェーンごとのユースケースを広げる方針である。

調達資金の具体的使途と組織強化の方針

JPYCは今回のシリーズB調達資金を、以下の4点に重点配分する方針を示している。各領域での投資は、発行残高の拡大に耐えうる基盤整備と、事業スケールに直結する活動に充てられる。

1. システム及びアプリケーションの開発

発行残高の急拡大に対応するために、金融機関水準のセキュリティと内部統制を備えたシステム基盤を構築する。マルチチェーン展開の拡充や、プログラマブルマネーの特性を活かした機能実装も含まれる。

特に注目されるのはAIエージェントが自律的に価値の送受信を行う「M2M(Machine to Machine)決済」に対応する取り組みであり、JPYCをネイティブ通貨として機能させるための開発が進められる。

2. 事業開発に必要な人材の採用

エコシステムを社会インフラとして定着させるため、組織を大幅に強化する。決済導入やユースケース開拓を牽引する人材、法務・コンプライアンス人材、ブロックチェーン専門家などの採用に重点を置く。

  • 事業開発人材:決済導入、法人向けユースケースの立ち上げ
  • 法務・コンプライアンス:規制対応、内部統制の高度化
  • 技術人材(ブロックチェーン):マルチチェーン運用、スマートコントラクト監査

3. 事業推進・導入支援

消費者向けの決済ユースケースだけでなく、BtoB送金、デジタル給与など法人向け基盤の拡充に資金を投じる。発行・償還、取引、決済、管理に関する事業とその支援が対象である。

導入支援は企業と連携した実店舗決済スキームの実現を含み、実証段階から社会実装へと移行するための重要なフェーズとなる。

4. 新たな成長機会への戦略的投資

市場環境の変化に機動的に対応するため、新たなユースケース創出や戦略的アライアンスにも柔軟に投資する。これにより、迅速に事業連携やサービス開発を進める余地を残している。

上記の各領域は相互に補完し合うものであり、結果としてJPYCの社会実装を加速するための総合的な投資計画となっている。

投資家一覧と代表・投資家コメント、JPYCの特徴

本ラウンドの参加投資家は多岐にわたり、リード投資家のアステリア株式会社を中心に、デジタル決済や金融、テクノロジーに関わる企業・ファンドが名を連ねている。LPや事業会社の参画は、JPYCの社会実装に対する市場の期待を示す。

投資家一覧(順不同)は以下の通りである。

リード投資家
アステリア株式会社
引受先(順不同)
QR2号ファンド投資事業有限責任組合、株式会社JR西日本イノベーションズ、directX Ventures1号有限責任事業組合、ちゅうぎんインフィニティファンド3号投資事業有限責任組合、TNBI一号投資事業有限責任組合、株式会社TMキャピタル、テクミラ一号投資事業有限責任組合、HEROZ株式会社、株式会社bitFlyer Holdings、fundnote株式会社、FINOLAB1号投資事業有限責任組合、明治安田未来共創投資事業有限責任組合、両備システムズイノベーションファンド投資事業有限責任組合、その他

代表取締役のコメント

JPYC株式会社 代表取締役 岡部典孝は、シリーズBファーストクローズに参画した投資家への感謝を述べるとともに、2025年の発行以降に蓄積された成果として累計発行額の拡大、ユースケースの多様化、パートナー企業との連携強化を挙げている。

岡部氏はJPYCを「日本を代表する日本円ステーブルコイン」と位置付け、AI時代における金融インフラとして新たな経済圏の創出に挑戦し続ける意向を示している。

投資家からのコメント(要旨)

アステリア株式会社 代表取締役社長/CEO 平野洋一郎氏は、JPYCが実証段階を超え社会実装フェーズへと移行していることを高く評価しており、規制対応や発行体制の高度化、内部統制・セキュリティ強化を通じた金融インフラ水準の信頼性確立に期待を寄せている。

株式会社JR西日本イノベーションズ 代表取締役社長 門間洋介氏は、未来の社会構造や産業変化に対応するためにステーブルコイン領域の将来可能性を探索していくとのコメントをしている。

株式会社directX Ventures 代表取締役 パートナー 北嶋正樹氏は、JPYCへの出資を通じて中長期的な事業連携や新サービス開発の検討を視野に入れ、社会実装を後押しする期待を述べている。

株式会社ちゅうぎんキャピタルパートナーズ 取締役 投資部長 石元玲氏は、JPYCの資金移動業者としての登録を契機に出資検討を進めたこと、地域金融機関としての視点から出資を評価している。

テクミラホールディングス株式会社 代表取締役社長 池田昌史氏は、JPYCの先駆的な取組への期待を示し、コンシューマ領域での利用環境向上とデジタル決済市場の拡大に取り組む意向を表明している。

HEROZ株式会社 代表取締役 林隆弘氏は、JPYCとAIの組合せによるシナジーに期待を寄せ、当社の知見でJPYCの更なる発展を支援する考えを示している。

株式会社bitFlyer Holdings 代表取締役 CEO 加納裕三氏は、ステーブルコインがクリプトの主要ユースケースの一つであり、実生活やAI to AIの領域での利用拡大を見込んでいると述べ、JPYCとの連携に意欲を示している。

fundnote株式会社 ファンドマネージャー 川合直也氏は、JPYCが円建てでの流動性拡大やRWAトークン化の進展に寄与する点を評価し、今後の市場拡大に不可欠な基盤となるとの見解を示している。

明治安田生命保険相互会社 企画部長 石田純一氏は、明治安田未来共創ファンドからの出資理由として、ステーブルコイン普及がもたらす社会的利便性向上の可能性を挙げ、JPYCの成長を応援する意向を表明している。

JPYCの特徴と会社概要

JPYCは日本円と1:1で交換可能なステーブルコインであり、裏付け資産は日本円(預貯金および国債)で保全される。資金移動業で発行されるJPYCはAvalanche、Ethereum、Polygonの3つのチェーンで発行されており、将来的なチェーン追加も検討されている。

スマートコントラクトと組み合わせたオンチェーンサービスに加え、将来的には給与や報酬の受取、ATMを介した現金引き出しなど、幅広いユースケースが期待されている。JPYC株式会社は2019年11月設立で、2021年からステーブルコイン事業に取り組んでいる。

会社名
JPYC株式会社
代表者
代表取締役 岡部 典孝
所在地
東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル4階 FINOLAB内
設立
2019年11月
事業内容
電子決済手段の発行及び償還、ステーブルコイン等ブロックチェーン関連コンサルティング等
加入団体
ブロックチェーン推進協会(BCCC)、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)、日本資金決済業協会 第一種会員、Fintech協会 等
公式サイト
https://corporate.jpyc.co.jp/
公式X
https://x.com/jpyc_official

本稿はJPYC株式会社の2026年2月27日付プレスリリースに基づき、発表内容を網羅的に整理した。以下の表は本文で取り上げた主要な事実をまとめたものである。

項目 内容
発表日 2026年2月27日 08:00
調達額(シリーズB 1stクローズ) 17.8億円
リード投資家 アステリア株式会社
主な投資家 QR2号ファンド、JR西日本イノベーションズ、directX Ventures、ちゅうぎんインフィニティ、TNBI、TMキャピタル、テクミラ、HEROZ、bitFlyer Holdings、fundnote、FINOLAB、明治安田未来共創、両備システムズ 等
資金使途 システム・アプリ開発、人材採用、事業推進・導入支援、戦略的投資
累計発行額 13億円(2026年2月16日時点)
成長指標 月次平均成長率 約69%、ホルダー数 8万ウォレット(口座開設数13,000件の約6.2倍)、日次資産回転率が流通額の100%超
対応チェーン Avalanche、Ethereum、Polygon(今後チェーン追加検討)
裏付け資産 日本円(預貯金および国債)
会社設立 2019年11月

以上が今回の発表内容の整理である。出典はJPYC株式会社のプレスリリース(発表日 2026年2月27日)および公開情報に基づく。