Another World、台湾3月13日公開 香港金像奨8部門ノミネート
ベストカレンダー編集部
2026年2月24日 13:34
台湾劇場公開
開催日:3月13日
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日本文学の原作が香港のアニメ技術と出会った映像化の軌跡
デジタルハリウッド大学大学院(所在地:東京・御茶ノ水、学長:杉山知之)が展開する「日本IPグローバルチャレンジ・プログラム」から生まれた長編アニメーション映画『Another World(世外)』が、2026年に発表されたところ、香港電影金像奨(通称:香港アカデミー賞)にて8部門のノミネートを果たしました。プレスリリースはデジタルハリウッド株式会社が2026年2月24日11時00分に公表しています。
本作は西條奈加氏の小説『千年鬼』(徳間文庫)を原作に、香港のアニメーションスタジオPOINT FIVE CREATIONS LIMITEDとの国際共同制作として製作されました。日本の幻想文学に根ざした物語設定を、香港のアニメ制作技術と国際的なプロデューサー・監督体制で映像化した点が大きな特徴です。
原作と制作の出発点
原作は西條奈加著『千年鬼』(徳間文庫)。デジタルハリウッド大学大学院の「日本IPグローバルチャレンジ・プログラム」が原作選定から国際マーケットでの売り込み、制作パートナーとの交渉まで関与し、結果として香港側の独立系プロデューサー、ポリー・ユンの目に留まり、アニメ化企画が具体化しました。
プロジェクトは2016年の発足以来、留学生を含む院生が要約・翻訳・国際市場でのセールス活動を継続して実行したことが特徴です。企画段階から香港フィルムマートやTIFFCOM等で映像権利の売り込みを行い、最終的にPOINT FIVE CREATIONS LIMITEDとの共同制作が実現しました。
- 原作:『千年鬼』(西條奈加/徳間文庫)
- 制作:POINT FIVE CREATIONS LIMITED(香港)
- 共同プロジェクト:デジタルハリウッド大学大学院「日本IPグローバルチャレンジ・プログラム」
香港電影金像奨でのノミネート状況と受賞の経緯
『Another World(世外)』は香港電影金像奨において、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を含む8部門にノミネートされました。ノミネートの詳細は以下のとおりです。
本作のノミネートは、制作陣の国際性と作品の評価が反映されたものと位置付けられます。香港映画界の審美眼に評価された点や、音楽・美術・音響など技術部門での高い水準が評価につながったことがうかがえます。
- 最優秀作品賞
- 最優秀監督賞:呉継忠(トミー・カイ・チュン・ン)
- 最優秀脚本賞:楊宝莉(ポリー・ユン)
- 最優秀新人監督賞:呉継忠(トミー・カイ・チュン・ン)
- 最優秀美術賞:Step C.
- 最優秀音響効果賞:姚俊賢、張文海
- 最優秀オリジナル音楽賞:周麗婷、CMgroovy、馮偉衷
- 最優秀オリジナル映画歌曲賞:「Until We Meet Again」 作曲・作詞:馮薇琪、歌:呉慧玲
加えて、華語映画を対象とする歴史ある賞である台湾・金馬国際映画祭(Golden Horse Awards)では、本作が最優秀長編アニメ映画賞を受賞しています。台湾での劇場公開は2026年3月13日から予定されています。
なお、香港での世界興行は2025年10月29日より開始され、公開初週に週次興行収入ランキングで1位を記録しています(出典:enjoy movie公式サイト、10月27日~11月2日の週間興行収入ランキング)。
制作スタッフと関係者のプロフィール
本作の指揮を執ったのは監督のトミー・カイ・チュン・ン(Tommy Kai Chung NG)で、プロデューサーはポリー・ユン(Polly YEUNG)です。両者ともに香港を拠点に国際的な制作経験を持ち、アニメーション・実写・VR等多様なメディアで活動しています。
デジタルハリウッド大学大学院側のエグゼクティブプロデューサーは吉村毅(よしむら たけし)教授で、本プロジェクトの発案・企画推進に深く関与しました。吉村氏は長年にわたり海外映画の買付や配給に関する総合プロデュースを手がけ、大学院側と国際的な制作実務をつなぐ役割を担っています。
監督:Tommy Kai Chung NG(トミー・カイ・チュン・ン)
2003年に香港城市大学クリエイティブメディアスクールを卒業。短編および長編のアニメーション制作、CMやミュージックビデオなど多岐にわたる制作実績があり、ポイントファイブクリエーションズの設立者でもあります。代表作に短編アニメーションや、アニメーション映画ZERO DAY、香港映画Zombiology: Enjoy Yourself Tonightなどがあります。
セルアニメーション制作の技術と国際的な受賞経験を背景に、本作では演出面の中心を担いました。
プロデューサー:Polly YEUNG(ポリー・ユン)
香港生まれ。英国バース大学でヨーロッパ映画研究の修士号を取得。実写・アニメーション・ドキュメンタリーでプロデューサー/脚本家として活動し、ポイントファイブクリエーションズで短編アニメーションAnother Worldを脚本・プロデュースした実績があります。VRプロジェクト等への取り組みも含め、国際的な制作経験を持ちます。
本作では製作総指揮的な立場でプロジェクト全体をリードしました。
エグゼクティブプロデューサー:吉村毅(よしむら たけし)
デジタルハリウッド大学大学院の教授であり、デジタルハリウッド株式会社取締役会長。リクルート、CCC、エスクァイア・マガジン・ジャパン、GAGA等での国際映画事業の経験があり、海外映画の権利輸入・配給・宣伝を手掛けてきた実績を持ちます。日本IPグローバルチャレンジPJを通じて原作の発掘と企画化を推進しました。
2020年には同プロジェクトで発掘した『千年鬼』の企画が香港フィルマートの国際企画コンテスト「HAF」で大賞を受賞し、香港政府から制作支援金を獲得しました。
作品の内容、上映・公開の履歴と要点まとめ
『Another World(世外)』は、過去と未来の狭間に存在する幻想の世界“世外”を舞台に、人間の記憶と魂の行方を描いたファンタジー作品です。時間は110分41秒、制作国は香港、制作年は2025年。監督はトミー・カイ・チュン・ン、プロデューサーはポリー・ユンが担当しています。
あらすじは次のとおりです。死後、輪廻転生前、死者の魂は《世外》と呼ばれる幻想的な世界を旅する。グドはこうした魂を輪廻へと導く精霊だ。グドはユリという名の少女を導く中で、人間には彼に理解できない感情があることを知る。天女ミラからユリの怒りを抑え、怪物への変貌を防ぐように命じられたグドは、危険な任務へと乗り出します。
国際映画祭での上映実績は以下のとおりです。
- ワールドプレミア:アヌシー国際アニメーション映画祭2025(Annecy International Animation Film Festival 2025)「アウト・オブ・コンペティション/ミッドナイトスペシャル」部門(2025年6月)
- シッチェス・カタルーニャ国際ファンタスティック映画祭2025(Sitges 2025)「ニュー・ビジョンズ(Noves Visions)」部門(2025年10月)
- 香港での劇場公開:2025年10月29日より世界興行がスタートし、公開初週に週次興行収入ランキング1位を記録(出典:enjoy movie)
- 台湾での劇場公開予定:2026年3月13日
また、台湾・金馬国際映画祭では最優秀長編アニメ映画賞を受賞しており、国際的評価を得ている作品です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | Another World(世外) |
| 原作 | 『千年鬼』(西條奈加著/徳間文庫) |
| ジャンル | ファンタジー |
| 上映時間 | 110分41秒 |
| 制作国 | 香港(Hong Kong) |
| 制作会社 | POINT FIVE CREATIONS LIMITED |
| 制作年 | 2025年 |
| 監督 | トミー・カイ・チュン・ン(Tommy Kai Chung NG) |
| プロデューサー | ポリー・ユン(Polly YEUNG) |
| エグゼクティブプロデューサー | 吉村毅(デジタルハリウッド大学大学院 教授) |
| 主なノミネート | 香港電影金像奨:最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、他計8部門 |
| 国際映画祭 | アヌシー2025(ワールドプレミア)、シッチェス2025(ニュー・ビジョンズ) |
| 受賞 | 台湾・金馬国際映画祭:最優秀長編アニメ映画賞 |
| 公開情報 | 香港:2025年10月29日より世界興行スタート(公開初週1位);台湾:2026年3月13日公開予定 |
| 参考リンク | 原作小説『千年鬼』(徳間文庫)、 Point Five Creations |
以上が本稿で整理した『Another World(世外)』に関する公表された情報の要点です。デジタルハリウッド大学大学院のプロジェクト組織と香港側の制作チームによる国際共同制作の過程、国際映画祭での上映・受賞歴、香港電影金像奨での8部門ノミネート、および台湾での公開予定日などを網羅して記載しました。さらに詳しい問い合わせは、デジタルハリウッド大学大学院事務局(daigakuin@dhw.ac.jp)へ連絡する旨が公表されています。