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岩崎裕介デビュー作『チルド』がベルリンでFIPRESCI賞受賞

FIPRESCI賞受賞

開催期間:2月12日〜2月22日

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FIPRESCI賞受賞
『チルド』ってどんな映画?
コンビニを舞台にしたホラー×コメディ。若者の過酷な労働や家族問題を鋭く風刺する作風で、染谷将太らが出演。ベルリンで批評家賞を受賞した話題作です。
日本ではいつ観られるの?
国内公開は「2026年公開予定」として決まっているものの、具体的な日付は未発表。ベルリンでの受賞発表は日本時間2026年2月21日です。

ベルリンで受けた評価――「チルド」がFIPRESCI賞を受賞し、舞台は熱気に包まれた

映画レーベルNOTHING NEWが手掛ける実写長編第1作目、岩崎裕介監督作『チルド』が、第76回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品され、国際批評家連盟(FIPRESCI)賞を受賞しました。受賞の発表は日本時間2026年2月21日20時(現地時間正午)に行われ、独立審査員全員による記者会見で正式に発表されました。プレスリリースは株式会社NOTHING NEWより2026年2月21日22時22分に配信されています。

授賞式においてプレゼンターは本作について「ホラー・コメディとしての軽妙さと極端な暴力の間で、ユーモラスでありながら恐ろしくもある本作。現代日本の若者が過酷で精神をすり減らす仕事や有害な家族からのプレッシャーに直面する姿を、鋭い風刺で描いた点に審査員一同強く心を奪われました」と紹介しました。受賞式ではラインプロデューサーの長束雄介が登壇しました。

映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 2

上映回の状況と観客の反応

本作はフォーラム部門での公式上映が全4回行われ、ワールドプレミア上映後に現地で話題が広がり、以降の上映を含むすべての回が売り切れとなりました。夜22時開始の回にも多数の観客が詰めかけ、高い関心を集めました。

上映後にはQ&Aが実施され、観客からの質問が途切れることなく続き、終了後も監督へ直接質問するために劇場の外で列をつくる来場者の姿が見られました。深夜0時を過ぎても質問の列が続いた、と報告されています。

  • 公式上映回数:全4回(ワールドプレミアを含む)
  • チケット状況:すべての回が売り切れ
  • 上映後の反応:Q&Aが長時間にわたり続き、劇場外にも列が形成
映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 3

作品の内容と制作陣――舞台はコンビニ、ジャンル横断のホラー

『チルド』はコンビニを舞台としたホラー作品でありながら、ホラーとコメディの要素を横断し、現代社会における若者の労働問題や家族問題への風刺を含む作風が特徴的です。邦題はチルド、洋題表記はAnyMartで、国内公開は2026年を予定しています。

主演は染谷将太、共演に唐田えりか、西村まさ彦といった顔ぶれを迎えています。染谷将太は『寄生獣』『爆弾』などの出演歴があり高い演技力で知られ、唐田えりかは『寝ても覚めても』『極悪女王』など国内外で注目を集める俳優、そして西村まさ彦は長年にわたり多彩な役柄で活躍しているベテラン俳優です。

映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 4

監督・脚本:岩崎裕介について

本作は岩崎裕介の初監督による長編映画デビュー作です。岩崎は1993年生まれ、慶應義塾大学文学部出身。2017年に東北新社に入社し、2019年にディレクターデビューを果たしました。

これまで会話劇を中心とした静的で異物感のある演出が持ち味で、CMディレクターとしても活躍し、国内最大級のCMの祭典・63rd ACC CREATIVITY AWARDS フィルム部門で自身が監督を務めたCMがグランプリを受賞しています。2024年には自身初の脚本・監督によるホラー作品『VOID』を発表し、ロッテルダム国際映画祭やサンフランシスコ国際映画祭などで入選。本作が長編映画デビュー作となります。

映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 5

主要キャストのプロフィール

染谷将太(主演): 1992年9月3日生まれ、東京都出身。9歳で映画デビューし、以後多くの映画・ドラマに出演。2011年には映画『ヒミズ』で第68回ヴェネツィア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞。近年の出演作にはNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』、テレビ東京系『シナントロープ』、Netflix『イクサガミ』、映画『BAUS 映画から船出した映画館』『風のマジム』『ひゃくえむ。』(声の出演)などがある。公開待機作に主演映画『廃用身』と本作『チルド』がある。

唐田えりか:『寝ても覚めても』『極悪女王』などへの出演で国内外の注目を集める若手女優。作品ごとに異なる魅力を見せる演技が評価されている。

西村まさ彦:テレビドラマ・映画で幅広く活躍するベテラン俳優。『古畑任三郎』シリーズなどで知られる。

ティザー特報は公開されており、以下のURLから視聴可能です:
https://youtu.be/bL3rySqtXGc

映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 6

NOTHING NEWの歩みと制作・配給体制

映画レーベルNOTHING NEWは2022年に設立され、短編映画を中心に国内外の映画祭へ作品を送り出してきました。第1作『NN4444』は10以上の国際映画祭に選出され、2025年には中編ホラー『〇〇式』(監督:近藤亮太)を劇場公開し、中編作品としては異例のヒットとなりました。現在は長編アニメーション『我々は宇宙人』(監督:門脇康平)を制作中です。

本作『チルド』はNOTHING NEWにとって初の実写長編作品であり、三大国際映画祭での初受賞となりました。企画・プロデュースはNOTHING NEW、制作プロダクションは東北新社、配給はNOTHING NEWとなっています。

制作プロダクション
東北新社
企画・プロデュース
NOTHING NEW
配給
NOTHING NEW
  • プロデューサー:林健太郎、下條友里、井上淳
  • ラインプロデューサー:長束雄介
  • 出演:染谷将太、唐田えりか、西村まさ彦

NOTHING NEWの公式情報は以下の各種SNSで確認できます。

映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 7

受賞の背景とフォーラム部門、FIPRESCI賞の位置づけ

国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞は、世界各国の映画批評家で構成される組織が選出する賞で、芸術性や革新性、映画表現としての挑戦を重視する国際的に権威あるアワードです。過去の受賞作としては相米慎二監督『あ、春』や行定勲監督『リバース・エッジ』などがあり、受賞歴は作品の国際的評価に直結する指標となっています。

ベルリン国際映画祭のフォーラム部門は、三大国際映画祭の一角であるBerlinaleの中でも作家性と挑戦性を重視するセクションであり、「映画表現の最前線」を提示する場として知られています。近年、日本からの選出が続いており、三宅唱監督『夜明けのすべて』、想田和弘監督『五香宮の猫』などが正式出品されています。

映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 8

FIPRESCI賞の審査理由とプレゼンターの紹介

授賞式でのプレゼンターは、本作がホラー・コメディとしての軽妙さと極端な暴力の間でユーモアと恐怖が同居する点、そして現代日本の若者が直面する過酷な仕事や家族からのプレッシャーを鋭く風刺した表現に審査員一同が強く心を奪われた旨を紹介しました。これが受賞の主要な理由の一つとして示されています。

受賞は制作側にとって国際的な評価を示す重要な出来事であり、NOTHING NEWにとっても初の実写長編作品で三大国際映画祭の場で評価を得た意義は大きいと位置づけられます。

映画レーベル「NOTHING NEW」による実写長編第1作『チルド』第76回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞受賞 画像 9

受賞者のコメント(要旨)

岩崎裕介監督は、初めての長編で受賞したことを驚きと感謝の気持ちで受け止めており、「もがきながら作った初めての長編映画でこのような栄えある賞をいただけたこと、夢のようです」と語り、個人的な物語が海を越えて多くの人に届き、共感や衝撃を与えられたことに不思議さを感じていると述べています。今後もさらに学び制作を続けたいという意欲も示しています。

染谷将太は、本作がFIPRESCI賞に選ばれたことについて光栄に思うと述べ、岩崎監督の哲学が作品を通じて伝わった結果だと受け止めています。刻一刻と進む時代に遅れない作品として、多くの人に劇場で観てもらいたいという願いを表明しています(原文の感嘆符表現は記事本文では抑えた表現としました)。

本記事の要点まとめ
項目 内容
作品名(邦題/洋題) チルド / AnyMart
監督・脚本 岩崎裕介
主演 染谷将太
共演 唐田えりか、西村まさ彦
制作 東北新社
企画・プロデュース/配給 NOTHING NEW
受賞 第76回ベルリン国際映画祭 フォーラム部門 国際批評家連盟(FIPRESCI)賞
発表日時(現地/日本時間) 現地時間 正午(日本時間 2026年2月21日20時)/プレスリリース 2026年2月21日22時22分
公式上映回数 全4回(ワールドプレミアを含む)、すべて売り切れ
国内公開 2026年公開予定
関連リンク

以上が発表内容の要点と詳細です。本記事では、受賞の背景、上映時の反応、監督と主要キャストのプロフィール、NOTHING NEWの歩みと制作体制、そしてFIPRESCI賞およびフォーラム部門の位置づけについて網羅してまとめました。