3月2日発売|船橋屋の麦芽グラノーラ&珈琲あんやき
ベストカレンダー編集部
2026年2月18日 10:28
船橋屋アップサイクル菓子
開催期間:3月2日〜3月29日
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捨てられやすい素材を「いつもの味」に戻すという発想
和菓子店の船橋屋が、捨てられやすい副産物や規格外素材を原料に、新たな菓子を開発している。2026年3月2日から3月29日まで、(株)JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニー主催のサステナブルフェア『ぐるぐる、つなげる』に参画し、アップサイクル素材を用いた2商品を数量限定で発売する計画だ。
船橋屋は創業から200年以上にわたり和菓子づくりを続けてきた企業で、こし餡を炊く工程で取り除かれる小豆の皮など、従来は表に出にくかった素材に日常的に接してきた。これらを単に廃棄せず、再び“味として成立させて生活へ戻す”ことを目指すのが今回の取り組みである。
- 今回着目した素材
- ビール醸造後に大量に生まれる麦芽粕
- 品質に問題はないが商品化が難しいテスト焙煎珈琲豆
- 従来廃棄されてきた小豆の皮を原料とした餡(皮入りあんこ)
- 船橋屋はこれらを「価値がないのではなく使い道が限られているだけ」と位置づけ、和菓子職人の技術で日常食品へ落とし込む方針を取っている。
麦芽粕を主原料にしたグラノーラの設計と狙い
商品名は「ビール麦芽のアップサイクルから生まれた グラノーラ(黒蜜そると/ほんのり黒蜜)」。麦芽粕は高たんぱく・高食物繊維という栄養面での利点を持つ一方で、水分量や加工の難しさから再利用が進みにくい素材だ。船橋屋はこれを粉砕・乾燥し、生地全体に行き渡らせる設計を採用した。
食味の工夫としては、オーツ麦などの素材とともに焼成を強めに調整し香ばしさを引き出す点、味付けに伝統的な素材である黒蜜と藻塩を用いる点が挙げられる。ポイントは「健康食品」的な訴求ではなく、毎日手に取れるおいしいスナックとして成立させることにある。
製法と付加価値
製法面では麦芽粕の粉砕と乾燥に加え、生地全体への均一な配合を重視している。焼成温度や時間を調整することで麦芽の香ばしさを活かし、食感の満足感を出す設計だ。
さらに、船橋屋独自の植物由来乳酸菌であるくず餅乳酸菌®を配合し、風味や保存性を含めた付加価値を加えている。販売側の意図は環境負荷低減だけではなく、身体に配慮した要素を取り入れることにもある。
| 商品名 | ビール麦芽のアップサイクルから生まれた グラノーラ(黒蜜そると/ほんのり黒蜜) |
|---|---|
| 販売期間 | 2026年3月2日(月)~3月29日(日) ※なくなり次第終了 |
| 販売価格 | 600円(税込) |
| 販売店舗 | 船橋屋こよみ エキュートエディション渋谷店 |
| 主要素材・特徴 | ビール麦芽粕(粉砕・乾燥)、オーツ麦等、黒蜜、藻塩、くず餅乳酸菌®、強めの焼成による香ばしさ |
二重のアップサイクルでつくる「あんやき(コーヒー)」の工夫
「あんやき(コーヒー)」は、素材の二重アップサイクルを特徴とする焼き菓子だ。まず餡は、従来廃棄されていた小豆の皮を100%原料として再生した特製皮入りあんこを使用している。超微粒加工によりこし餡と遜色ないなめらかさを実現した点が技術的な要素だ。
もう一つの軸は猿田彦珈琲のテスト焙煎豆を活用した点だ。抽出せずに豆を微粉末にして丸ごと用いることで珈琲粕を出さず、苦味・酸味・コクを時間差で感じられるよう設計している。総じて、黒蜜や餡の甘さを丁寧に引き算し、「珈琲風味の菓子」ではなく「珈琲を食べる菓子」を目指している。
試作での調整ポイント
試作段階では、餡の滑らかさと珈琲粉末の粒度、焼成条件のバランスが課題だった。餡に含まれる皮の食感を残しつつ全体の口当たりを損なわないための超微粒加工、珈琲の粉末化による香味の時間差表現、甘さの最適化が中心に検討された。
最終的には、餡の甘味と珈琲の複層的な苦味・酸味・コクが順に立ち上がるような配合と焼成で製品化されている。
| 商品名 | あんやき(コーヒー) |
|---|---|
| 販売期間 | 2026年3月2日(月)~3月29日(日) ※なくなり次第終了 |
| 販売価格 | 250円(税込) |
| 販売店舗 | 船橋屋こよみ エキュートエディション渋谷店 |
| 主要素材・特徴 | 特製皮入りあんこ(小豆の皮100%)、猿田彦珈琲のテスト焙煎豆(微粉末使用)、黒蜜との甘味設計 |
フェアへの参画背景と船橋屋の理念、販売情報の整理
今回の販売は、(株)JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニーが主催するサステナブルフェア『ぐるぐる、つなげる』への参画を通じて実現した。フェアは食材の“もったいない”に目を向け、食品製造過程で生まれるロスや副産物を各店の技術で再構築し、新たな価値へ循環させることを目的としている。
船橋屋はフェアの趣旨に共感し、和菓子づくりの現場で培った「素材を無駄にしない考え方」と「日常に落とし込む技術」を生かして、グラノーラと焼き菓子を企画した。狙いは一過性の取り組みに留めず、日常の選択肢として循環を定着させることである。
- フェア名
- 『ぐるぐる、つなげる』フェア(主催:(株)JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニー)
- 販売期間
- 2026年3月2日(月)~3月29日(日) ※なくなり次第終了
- 販売店舗
- 船橋屋こよみ エキュートエディション渋谷店
船橋屋の沿革としては、1805年創業、2026年で創業221年目を迎える関東風のくず餅屋である。船橋屋のくず餅は小麦澱粉を450日乳酸発酵させて蒸し上げる製法を採り、和菓子のなかでも珍しい発酵食品に分類される。長期間の乳酸発酵による独特の歯ごたえと弾力、保存料を使わない自然な製法を続けている点が特徴だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売企業 | 株式会社船橋屋(本社:東京都江東区/代表取締役:神山恭子) |
| 参画イベント | 『ぐるぐる、つなげる』フェア(主催:JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニー) |
| 発売商品 | ビール麦芽のアップサイクルから生まれた グラノーラ(黒蜜そると/ほんのり黒蜜)/あんやき(コーヒー) |
| 販売期間 | 2026年3月2日(月)~3月29日(日) ※なくなり次第終了 |
| 販売価格 | グラノーラ:600円(税込)/あんやき(コーヒー):250円(税込) |
| 販売場所 | 船橋屋こよみ エキュートエディション渋谷店 |
| 主な技術的特徴 | 麦芽粕の粉砕・乾燥・均一配合、強めの焼成、くず餅乳酸菌®配合、皮入りあんこの超微粒加工、テスト焙煎豆の微粉末使用 |
| 関連リンク | https://www.funabashiya.co.jp/ |
この記事では、船橋屋が掲げる「和の視点で循環させる」考え方と、具体的な製品設計・販売情報を整理した。両商品はいずれも数量限定での販売となり、販売期間や価格、販売店舗は上表の通りである。今回の取り組みは、伝統的な和菓子の技術を用いて副産物を日常食品に再構成する試みとして位置づけられる。