3月1日開業|旧相馬家で味わう風のヘリテージ
ベストカレンダー編集部
2026年2月4日 18:55
旧相馬家開業
開催日:3月1日
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「Kazeno Heritage(風のヘリテージ)」誕生──保存と滞在を再定義する新たなホテルシリーズ
バリューマネジメント株式会社は、2026年2月4日に新ホテルブランドシリーズ「Kazeno Heritage(日本語表記:風のヘリテージ)」を正式に発表した。創業以来「文化を紡ぐ」を掲げ、歴史的建造物の保存・利活用に取り組んできた同社が、建物の保存にとどまらず、その土地に蓄積された無形の文化や風土を滞在体験に翻訳することを目的に立ち上げたブランドである。
このブランドは、展開形態の異なる2つのブランドカテゴリで構成される。「Kazeno Heritage(風のヘリテージ)」は地域の象徴的な資産を貸し切る新ラグジュアリー体験を提供し、「風の」カテゴリは地域全体を点在する施設で楽しむ分散型リトリートホテルを指す。両カテゴリとも、滞在が地域の保存・再生に資する仕組みを備え、訪れること自体が文化継承への参加となるモデルを目指す。
立ち上げの背景と理念
同社は2005年創業以降、歴史的建造物を活用した事業を継続し、2026年2月現在で利活用している歴史的建造物は115棟19市区町村に及ぶ。建物の価値を単なる意匠や技巧と捉えず、「その場所に蓄積された時間や記憶」にあると考え、リノベーションではなく修復・保存を優先する方針を取っている。
しかし、保存だけでは文化の継承は不十分であるという認識から、本ブランドは地域文化を「翻訳」し、現代の滞在者に届く形で提示することを目指す。滞在による回復と、地域の再生が連動するリジェネラティブ(再生型)なモデルを追求する点が特徴だ。
- 旅の再定義:消費ではなく回復と再生のための滞在
- 滞在者の役割:消費者ではなく文化継承の「共創者」へ
- 設計の基盤:優しさと利他主義を土台にした体験設計
ブランド体系と提供する滞在体験の設計
「Kazeno Heritage」シリーズは、2つの主要カテゴリにより、多様な形で地域の文化と建造物を保存・提示する。各カテゴリは滞在設計、施設配置、地域還元の仕組みが異なるが、共通して滞在が保存・修復への貢献となる仕組みを計画している。
ブランドの核心は、「風景・風習・風情・風味・風物詩」といった“風”を届けることだ。単に観光資源を見せるのではなく、その土地が育んできた無形文化を滞在の細部にまで反映する。
Kazeno Heritage(風のヘリテージ)=新ラグジュアリー体験
このカテゴリは城郭、神社仏閣、屋敷・邸宅など地域の象徴的資産を貸し切りにして提供する。国指定重要文化財級の希少な文化資産を保存・利活用し、ゲストの滞在が文化財の維持・修復に繋がる仕組みを実装する。
屋敷や邸宅では、個別化された滞在体験を提供することを目指し、城郭では専任担当者が歴史物語を案内する等、史料や職人技を生かした体験設計を行う計画だ。神社仏閣を対象とした滞在体験の開発も構想に含まれる。
「風の」=分散型リトリートホテル
「風の」カテゴリは、フロント、客室、ダイニング、ラウンジなどがまちの中に点在する分散型の滞在形態で、地域の回遊を滞在価値とする。武家屋敷や町家などの歴史的建物を巡り、郷土料理や酒造り、祭の風習に触れる体験が中心となる。
滞在者が歩くことで心身がほどけるようなヒーリング・ラグジュアリーを掲げ、宿泊が地域の保存と再生に還元される循環モデルを実装する予定である。
- ブランドステートメント(抜粋)
- 土地が紡ぐ風を届ける。歴史ある有形の地から紡がれる無形の風たちを再発見することを目指す。
- 設計思想
- 訪れる人の心身の回復と受け入れ土地の再生をひとつに編む滞在。
2026年の開業予定施設と予約情報――旧相馬家(函館)と「風の 倉吉」
新ブランドの下、まず2件の開業が公表された。1件は国指定重要文化財を保存活用する「旧相馬家 Kazeno Heritage」(北海道函館市)、もう1件は重要伝統的建造物群保存地区に位置する鳥取県倉吉市での分散型ホテル「風の 倉吉」である。両施設とも歴史的価値の尊重と保存・修復を前提に滞在体験へと再生するプロジェクトとなる。
「旧相馬家 Kazeno Heritage」は2026年3月1日開業、2026年2月4日から予約開始。「風の 倉吉」は2026年内開業予定で、近日予約開始の見込みと発表されている。
旧相馬家 Kazeno Heritage(北海道函館市)
旧相馬家は函館の豪商・相馬哲平の私邸で、和洋折衷の建築美を誇る国指定重要文化財を活用する。一日3組限定の宿泊とすることで、建物の保全と体験の質を両立する設計だ。函館山を背に港を見下ろすロケーションで、職人技が光る意匠や商人の気概といった地域の歴史を感じられる滞在を提供する。
資金調達には不動産クラウドファンディングを活用するプロジェクトであり、保存と利活用を両立させるファイナンス設計が特徴となる。住所、予約・問い合わせ情報は以下の通りである。
| 開業日 | 2026年3月1日 |
|---|---|
| 予約開始 | 2026年2月4日 |
| 住所 | 北海道函館市元町33-2 |
| 公式サイト | https://www.kazenoheritage.jp/hotels/old-soma-residence/ |
| https://www.instagram.com/kazenoheritage.soma/ | |
| 問い合わせ | https://form.run/@vmc-warRNVv5ZX9y37jzSmUe |
風の 倉吉(鳥取県倉吉市・分散型ホテル)
倉吉は赤瓦と白壁土蔵群が並ぶ美しいまちなみで、重要伝統的建造物群保存地区に選定された地域である。今回のプロジェクトでは鳥取県指定保護文化財および登録有形文化財の2棟を保存・修復し、まちに点在する計11室の客室として再生する。滞在の核には心身のメンテナンス・再生が据えられている。
体験プランとしては、歴史ある寺院や庭園での瞑想、数百年の歴史を有する湯処を巡る湯めぐり、地域の恵みを味わう滋味深い食体験など、個別の希望に合わせたリトリートが用意される。施設情報は以下の通りである。
| 開業予定 | 2026年内 |
|---|---|
| 住所(フロント棟) | 鳥取県倉吉市河原町1969 |
| 公式サイト | https://www.kazenoheritage.jp/hotels/kurayoshi/ |
| Instagram(施設) | https://www.instagram.com/kazeno.kurayoshi/ |
| ブランドInstagram | https://www.instagram.com/kazeno.hotels/ |
| 問い合わせ | https://form.run/@vmc-YX9t5Gq6ZPiCDIhUvoQa |
プロジェクト体制、クリエイター陣とバリューマネジメントのこれまでの歩み
ブランド立ち上げにあたり、CMOポジションを新設しブランド設計から顧客体験、サービス品質まで一貫して監督する体制を整えた。新CMOの下、日本文化への深い審美眼を持つ外部クリエイターと共創し、空間やツール、コミュニケーションの細部を設計する。
主要な担当者と役割は以下の通りである。
- 統括(Brand & Experience):CMO 牛木 裕美
- クリエイティブ統括(共同):清水 恵介、藤田 佳子(株式会社サン・アド)—ブランド核の共同構築、空間ディレクションやアイテム選定を中心に担当。藤田氏はVI・シンボル・ロゴ・サイン・客室ツール等のデザインを担当。
- ブランド言語(ステートメント/ネーミング):熊谷 正晴(株式会社BEARS)
- セレクション(FFE/DSP):山本 考志(OCTOBER)—FFEおよびディスプレイ/スタイリングの最終選定
- 建築・空間(設計/FFE実装):笹岡 周平(株式会社ワサビ)—「旧相馬家 Kazeno Heritage」の設計およびFFE実装担当
- 設計・実装(風の 倉吉):島田 亮(株式会社ワサビ・株式会社イル)
ブランドシンボル・ロゴについては藤田佳子氏が変体仮名や風の部首、英字のH(Heritage / Hotel)を起点に造形を設計した旨が紹介されている。和文ロゴは書の思想を投影し、欧文は碑文の特徴を持つ書体を下敷きとしている。
バリューマネジメントの歴史的経緯と事業モデル
同社は2005年創業、2008年より登録有形文化財を活用したモデルを検証、2013年から歴史的建造物を活用したホテル運営を開始した。2015年には分散型ホテルを事業化し、2020年には日本初のキャッスルステイ(城泊)を開始している。
現在までに保存・利活用している歴史的建造物は115棟、全国19市区町村に及び、税金に依存しない持続可能な保存・利活用モデルの構築を目指してきた。地域の祭や食、生業に深く関与することで、単なる施設運営に留まらないまちづくりを推進している。
社会的背景と課題認識
日本国内では人口減少や自治体財政の悪化により、国指定重要文化財の維持管理に必要な財源が不足している。都市部では経済合理性のもと歴史的建物が失われる事例も増えており、江戸・明治・大正と続くまちなみや原風景の喪失が加速している。
一方で旅行者の意識は変化しており、既存の定番観光から地域分散や「Deep Japan」と呼ばれる深層的な文化体験へのニーズが高まっている。これらの社会的動向を踏まえ、同社は保存と地域経済の循環を同時に実現する事業設計を志向している。
| 過去の主な取り組み | 2008年:登録有形文化財活用の検証、2013年:歴史的建造物を活用したホテル運営開始、2015年:分散型ホテル事業化、2020年:日本初のキャッスルステイ開始 |
|---|---|
| 現状(2026年2月) | 保存・利活用している歴史的建造物115棟、全国19市区町村に展開 |
会社概要と本プレスリリースの要点整理
本章では、本プレスリリースで示された主要事項を表形式で整理する。本文で触れた開業日、住所、担当者、ブランドの意図、連絡先などをまとめることで、情報の参照性を高める。
以下の表は、本記事内で提示した重要データを抽出・整理したものである。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド名 | Kazeno Heritage(風のヘリテージ) カテゴリ:1) Kazeno Heritage(風のヘリテージ) 2) 「風の」分散型リトリート |
| 発表日 | 2026年2月4日 13:10(バリューマネジメントグループ発表) |
| 旧相馬家(函館) 開業/予約 | 開業:2026年3月1日/予約開始:2026年2月4日 住所:北海道函館市元町33-2 公式:https://www.kazenoheritage.jp/hotels/old-soma-residence/ Instagram:https://www.instagram.com/kazenoheritage.soma/ 問い合わせ:https://form.run/@vmc-warRNVv5ZX9y37jzSmUe |
| 風の 倉吉(鳥取) 開業予定 | 開業:2026年内予定 住所(フロント棟):鳥取県倉吉市河原町1969 公式:https://www.kazenoheritage.jp/hotels/kurayoshi/ Instagram:https://www.instagram.com/kazeno.kurayoshi/ ブランド:https://www.instagram.com/kazeno.hotels/ 問い合わせ:https://form.run/@vmc-YX9t5Gq6ZPiCDIhUvoQa |
| 主要クリエイターチーム | 統括(Brand & Experience):CMO 牛木 裕美 クリエイティブ統括(共同):清水 恵介/藤田 佳子(株式会社サン・アド) ブランド言語:熊谷 正晴(株式会社BEARS) セレクション:山本 考志(OCTOBER) 設計・実装:笹岡 周平(株式会社ワサビ)、島田 亮(株式会社ワサビ・株式会社イル) |
| 保存・利活用状況 | 利活用している歴史的建造物:115棟(全国19市区町村) |
| 会社概要 | 会 社 名:バリューマネジメント株式会社(URL:https://www.vmc.co.jp/) 設 立:2023年8月1日(会社分割(新設分割)により設立) 代 表:代表取締役 他力野 淳 資 本 金:5,000万円 所 在 地:大阪府大阪市 事業内容:歴史的資源を活用した観光まちづくり・歴史的建造物の利活用 |
本記事では、バリューマネジメントが掲げる「文化を紡ぐ」というパーパスの下、保存と滞在を結びつける新ブランド「Kazeno Heritage」の全体像と、具体的な開業計画、プロジェクト体制、会社の歩みと社会的文脈を整理した。ブランドは、訪れる人の回復と地域の再生を同時に目指すという視点から、滞在の価値を再定義する試みとして位置づけられている。