神道における50日祭の香典の金額とマナーを解説
ベストカレンダー編集部
2025年04月3日 18時46分

神道における50日祭の重要性と流れについて
日本の葬儀文化には、仏教式の法要が一般的に広まっていますが、神道においても重要な儀式が存在します。その一つが「50日祭(ごじゅうにちさい)」です。この儀式は、故人が亡くなってから50日目に行われ、忌明けを迎える重要な行事です。神道では、この日をもって故人が家庭を守る守護神となると信じられています。
50日祭は、仏教の四十九日法要に相当し、霊祭としても知られています。神道の儀式は、一般的に神社ではなく自宅や斎場で行われ、祭壇を設けて行うことが多いです。この儀式の流れや準備については、事前にしっかりと把握しておくことが大切です。
50日祭の準備プロセス
- 日程の決定
50日祭を行う際は、まず神社の神官と打ち合わせをして日程を決めます。命日の近くの土日祝日に設定することが一般的です。 - 会場の手配
日程が決まったら、参列者の人数を考慮して会場を予約します。自宅で行う場合は、仕出し弁当の手配も必要です。 - 案内状の送付
参列者に対して案内状を送ります。内容には、日時や場所、出欠確認の項目を含めることが重要です。 - 祭祀料の用意
祭祀料は神主へのお礼で、相場は神主一人に対して30,000~50,000円程度です。 - 祭壇の準備
祭壇には、故人の遺影や霊璽、榊などを飾り付けます。具体的な飾り方についても事前に確認しておきましょう。
50日祭の儀式の流れ
50日祭当日、儀式は以下の流れで進行します。内容は地域や神社によって異なる場合もありますが、一般的な流れを紹介します。
- 献饌(けんせん)
祭壇や墓前にお供え物を行います。故人が生前好んでいたものや、米、酒、乾物などが用いられます。 - 祝詞奏上(のりとそうじょう)
神主が祭壇の前で祝詞を唱えます。これは仏式の読経に相当します。 - 玉串奉奠(たまぐしほうてん)
参列者が順番に玉串を捧げる儀式です。この際、音を立てずに拍手を行います。 - 直会(なおらい)
祭壇の供物を下げ、参列者で食事を共にします。神様とのつながりを深める大切な時間です。 - 清祓の儀(きよはらいのぎ)
神棚の扉を開け、故人の霊を迎え入れる儀式です。これにより、忌明けとなります。
50日祭における香典とそのマナー
50日祭では、参列者が持参する金銭を「御玉串料(おたまぐしりょう)」と呼びます。これは仏式の香典に相当しますが、神道特有のマナーがあります。
玉串料の相場は、故人との関係性や地域によって異なりますが、一般的には以下のような金額が目安です。
関係性 | 金額の目安 |
---|---|
親 | 1万円~5万円 |
祖父母 | 1万円~3万円 |
兄弟姉妹 | 1万円~3万円 |
友人・知人 | 2千円~1万円 |
玉串料の包み方と渡し方
玉串料は、特別な不祝儀袋に包む必要があります。袋の表書きは「御玉串料」とし、名前を記入します。包み方は、袱紗(ふくさ)に入れて持参し、会場に到着後、施主に挨拶する際にお渡しします。
50日祭の後の香典返しについて
50日祭では、参列者からいただいた玉串料に対して「お返し」を用意することがマナーとされています。これを「引き出物」と呼びます。引き出物は、土産物兼お返しの品として用意されます。
引き出物の相場は、直会の食事代と合わせて、いただいた玉串料の7~8割程度が一般的です。引き出物には、消え物(食べ物や日用品)が好まれますが、以下の品物は避けるべきです。
- 日持ちしないもの(生菓子など)
- 華美なパッケージの品(赤や金色基調の品)
- 重いもの・かさばるもの
お返しの際の掛け紙のマナー
引き出物には掛け紙をかける必要があります。表書きは「志」や「五十日祭 偲び草」を用いるのが一般的です。水引は黒白の結び切りが基本ですが、地域によっては黄白が用いられることもあります。
まとめ
神道における50日祭は、故人を家庭の守護神として迎えるための重要な儀式です。準備や当日の流れ、香典やお返しに関するマナーをしっかりと理解しておくことで、失礼のないように参列することができます。今後、50日祭に関しては、執り行う側、参列する側のいずれの立場でも、この記事を参考にしていただければ幸いです。