愛犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)の症状と治療法を理解しよう
ベストカレンダー編集部
2025年03月9日 22時26分

愛犬の膝蓋骨脱臼について知っておきたいこと
犬の膝蓋骨脱臼(通称パテラ)は、特に小型犬に多く見られる関節疾患です。膝蓋骨が正常な位置から外れることで、犬の歩行や日常生活に影響を及ぼすことがあります。この記事では、パテラの症状、原因、治療法、予防法について詳しく解説します。
犬の膝蓋骨脱臼とはどんな病気なのか
膝蓋骨脱臼とは、膝にあるお皿のような骨(膝蓋骨)が正しい位置から外れる状態を指します。この状態は、内側に外れる「内方脱臼」と外側に外れる「外方脱臼」に分類されます。特に内方脱臼が一般的で、小型犬に多く見られます。
膝蓋骨脱臼の症状
パテラの症状は、脱臼の程度によって異なります。以下の表に、グレード別の症状をまとめました。
グレード | 症状 |
---|---|
グレード1 | 膝蓋骨は正常な位置にあるが、手で押すと外れる。ほとんど症状は見られない。 |
グレード2 | 膝蓋骨が頻繁に脱臼し、手で押すと元の位置に戻る。歩行時に違和感を示すことがある。 |
グレード3 | 膝蓋骨が常に外れているが、手で押すと元の位置に戻る。歩行に支障をきたす。 |
グレード4 | 膝蓋骨が常に外れており、手で押しても戻らない。重度の痛みや歩行障害が見られる。 |
パテラの具体的な症状
- スキップのような歩き方をする
- 後ろ足を上げたり、地面に着けなかったりする
- 散歩を嫌がる、段差を上ろうとしない
- 抱き上げた際に痛がって鳴く
- 膝から「パキパキ」という音がする
膝蓋骨脱臼の原因とリスク要因
犬の膝蓋骨脱臼は、先天的な要因と後天的な要因の両方から発生します。以下にそれぞれの要因を詳しく説明します。
先天的要因
生まれつきの骨格や体型に異常がある場合、特に小型犬に多く見られます。具体的には、膝蓋骨がはまる溝が浅いことが関与しています。
後天的要因
転倒や事故による外傷が原因で脱臼が発生することがあります。特に高いところからの飛び降りや激しい運動がリスクを高めます。
犬の膝蓋骨脱臼の治療法
膝蓋骨脱臼の治療法は、症状の重症度によって異なります。以下に主な治療法を紹介します。
内科的治療
軽度の症状の場合、内科的治療が行われます。具体的には、以下の方法があります。
- 痛み止めの薬物療法
- サプリメントによる関節の健康維持
- 体重管理による関節への負担軽減
- 安静にすることで関節への負担を減らす
外科的治療
グレード2以上の場合、外科的治療が推奨されます。代表的な手術方法には以下があります。
- 滑車形成術:膝蓋骨が収まる溝を深くする手術
- 脛骨粗面転位術:脛骨の位置を正常に戻す手術
パテラを予防するためにできること
膝蓋骨脱臼を予防するためには、以下のポイントに注意することが重要です。
- 体重管理:肥満を防ぐことで膝への負担を軽減する
- 安全な生活環境:滑りやすい床を改善する
- 運動管理:過度な運動を避ける
まとめ
犬の膝蓋骨脱臼は、特に小型犬に多く見られる疾患です。症状は軽度から重度までさまざまですが、早期発見と適切な治療が重要です。愛犬の健康を守るために、日頃からの観察と適切な管理を心がけましょう。
ポイント | 詳細 |
---|---|
症状 | スキップ歩行、痛み、膝の音 |
原因 | 先天的・後天的要因 |
治療法 | 内科的・外科的治療 |
予防法 | 体重管理、安全な環境、運動管理 |
愛犬が健康で快適な生活を送れるように、飼い主としての責任を果たしましょう。