ばね指を放置するとどうなる?リスクと対処法を解説
ベストカレンダー編集部
2025年02月18日 22時17分

指の動きに影響を与える症状とは
ばね指は、指を曲げる腱とその腱が通る腱鞘との間で炎症が起こり、指が引っかかるような動きをする状態を指します。特に、指を伸ばしたり曲げたりする際に「カクッ」と引っかかる現象が見られます。この状態は、指の動きに大きな影響を及ぼし、放置すると様々な不具合が生じる可能性があります。
放置した場合のリスク
ばね指を放置することは、以下のようなリスクを伴います。
- 第二関節(PIP関節)が硬くなる
指が完全に伸ばせなくなったり、関節自体が痛むようになります。このまま放置すると、手術だけでは治らないこともあります。 - 指を完全に握り込めなくなる
指が引っかかったままになり、他の指にも影響が出ることがあります。例えば、薬指のばね指が悪化すると、中指や小指も曲がりにくくなり、握力が低下します。 - 関節の変形につながる可能性がある
慢性化した腱鞘炎が、PIP関節の変形性関節症(ブシャール結節)の原因となる可能性があるため、早期の治療が推奨されます。
症状の進行と治療法
ばね指の症状は進行度によって分類され、以下のように進行します。
進行度 | 症状 |
---|---|
1 | 痛みのみの段階 |
2 | 自動でもどる指の引っかかり |
3 | 自分で戻らない指の引っかかり |
4 | 引っかかりが戻らない、もしくは引っかかるところまで曲がらない |
進行度が3から4に達すると、手術が勧められることが一般的です。手術には、従来の切開手術と「切らない」手術(エコーガイド下の小侵襲手術)があります。切らない手術は、傷が小さく、術後すぐに日常生活に戻れるため、多くの患者さんに選ばれています。
社会的・経済的影響
ばね指は特に中高年や産後の女性に多く見られ、社会的にも働き盛りの方々に影響を与えます。日常生活や仕事に支障をきたすため、早期の治療が求められます。放置することで、長期的な労働力の低下や医療費の増加にもつながる可能性があるため、早めの受診が推奨されます。
実用的なアプローチと予防法
ばね指の予防には、以下のような実用的なアプローチが有効です。
- 手指を使う作業の際には、適度に休憩を取ること
- ストレッチや軽い運動を取り入れることで、腱の柔軟性を保つこと
- 指の負担を軽減するための道具や装具を使用すること
また、日常生活において指を使いすぎないようにすることが重要です。特に、手を酷使する仕事や趣味を持つ方は、注意が必要です。
専門家の意見
専門家によると、ばね指は早期治療が非常に重要であり、放置することで症状が悪化し、治療が困難になることが多いとされています。特に、指の動きに影響を与えるため、日常生活において大きな支障をきたすことがあります。早めの受診を強く推奨しています。
まとめ
ばね指は放置すると、様々な不都合が生じる可能性があります。指の動きに影響を与え、日常生活や仕事に支障をきたすことから、早期の治療が推奨されます。症状が軽いうちに適切な対処を行い、必要に応じて専門医の診察を受けることが重要です。自身の健康を守るために、早めの行動を心がけましょう。