花粉対策の日 (記念日 1月23日)
日本人の約40%が花粉症に悩まされているとされ、今やスギ花粉は「国民病」を引き起こす存在になっています。しかし、スギ花粉症が初めて医学的に報告されたのは1964年、栃木県日光地方のことです。戦後の造林政策によって植えられたスギが樹齢30年を超えた1970年代以降、花粉の飛散量は急増。1982年には1965年比で約4倍に達し、社会問題として認識されるようになりました。
1月23日は「花粉対策の日」。花粉問題対策事業者協議会が制定し、日付は「1・2・3」の数字が並ぶことと、春の花粉対策は1〜3月が肝心であることに由来します。
スギやヒノキは「風媒花(ふうばいか)」と呼ばれ、風の力で花粉を遠くまで運んで受粉します。これに対し、ミツバチなどの昆虫を介して受粉する植物は「虫媒花(ちゅうばいか)」と呼ばれます。スギの花粉は非常に軽く小さいため、空気中を長距離漂い、人体の鼻や目の粘膜に触れてアレルギー反応を引き起こします。花粉飛散量が多くなるのは、最高気温が10℃を超え、前日に雨が降った翌日の晴天日や、乾燥して風の強い日などが条件として知られています。
興味深いのは、花粉症になりやすいのは長男・長女という傾向があることです。ロート製薬の調査では、第一子の花粉症発症率は39.7%に対し、第二子は29.2%と約10ポイント低くなっています。これは「衛生仮説」で説明されます。第一子は生まれた直後から兄姉のいない清潔な環境で育つため、細菌やウイルスへの暴露が少なく、免疫バランスが傾きやすい。一方、第二子以降は幼いころから兄姉が持ち込む多様な細菌にさらされ、免疫が鍛えられるためアレルギーが出にくくなると考えられています。
花粉症対策の基本は「早め・外側・洗い流す」の三点です。飛散開始前から抗アレルギー薬を服用する「初期療法」は症状の重症化を防ぐうえで効果的とされています。外出時はマスクや花粉対策用のメガネを使い、帰宅後は衣服をはたいて花粉を落とし、洗顔・うがいで粘膜に付着した花粉を除去することが推奨されています。毎年2月ごろから飛散情報を確認し、1月のうちから準備を始めることが、症状を最小限に抑える近道です。