アメリカ大統領就任式 (記念日 1月20日)
1月20日の正午、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂前で、新大統領は右手を掲げ左手を聖書に置いて宣誓を読み上げます。「私は合衆国大統領の職務を忠実に遂行し、全力を尽くして合衆国憲法を維持、保護、擁護することを厳粛に誓います」——この35語の宣誓が終わった瞬間、前大統領の任期は終わり、新大統領の任期が始まります。
4年に一度、大統領選挙の翌年1月20日に行われるこの就任式は、アメリカ合衆国憲法に定められた国家の最重要儀式です。1937年以降は憲法修正20条により任期の終了時刻が正午と明文化され、以来この時刻が引き継ぎの瞬間として守られています。それ以前は3月4日が就任日で、当選から就任まで4か月近く空くため「死に体政権」の問題が指摘されていました。宣誓に聖書を用いるのは初代ジョージ・ワシントンが1789年の就任式で行って以来の慣例で、使用する聖書は大統領自身が選びます。ドナルド・トランプ第45代大統領は2017年の就任式でリンカーンが使用した聖書を用いました。
宣誓の末尾に添える「So help me God(神よ照覧あれ)」も慣例の一つです。憲法には明文規定がなく、実際に第14代フランクリン・ピアースは「誓う」ではなく「確約する」という表現を用いた唯一の大統領として記録されています。
就任式当日は連邦の祝日となり、議会議事堂周辺には多くの市民が集まります。第46代ジョー・バイデンが就任した2021年1月20日は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて一般参列が大幅に制限され、普段の賑わいとは異なる式典となりました。バイデン氏は78歳での就任となり、歴代最高齢の大統領として記録されています。