共育の日 (記念日 毎月19日)

共育の日

「共育(きょういく)」という言葉は、子どもの教育を学校だけに任せるのではなく、親・地域・学校がともに関わり、ともに育み、ともに成長していくという考え方を表しています。従来の「教育」が上から下へ教え導くイメージをもちやすいのに対し、「共育」は大人もまた子どもとの関わりを通じて変わっていくという双方向の営みを指します。毎月19日の「共育の日」は、その考えを社会に広めるために生まれました。

この記念日を制定したのは、「フォーラム21・梅下村塾」です。1987年に設立された同グループは、日本を代表する企業の社員が異業種の枠を超えて集まり、明日の日本を考えるための交流と人材育成の場として知られています。修了生は1,300名を超え、将来の官界・経済界を担うリーダーを輩出してきました。グループの理念として掲げられているのは、時代を先取りする洞察力、健全なバランス感覚、国際的視野での企業責任の自覚、そして確かな信念と使命感に基づく行動の四点です。ビジネスリーダーの育成に長年取り組んできた立場だからこそ、次世代の育ち方そのものを社会的なテーマとして問い直す必要があると考え、この記念日を設けました。企業や組織の将来を担う人材は、ある日突然現れるわけではなく、家庭・地域・学校という三つの場が連携して初めて育まれるという認識が、「共育の日」の根底にあります。

日付に「19日」が選ばれたのは、「共育」の読み方「きょういく」の「い(1)く(9)」に由来します。語呂合わせですが、月に一度、19日が来るたびに次世代のことを立ち止まって考えようという意図が込められています。年に一度ではなく毎月という頻度にこだわったのも、子どもの育ちが日常の中で続いているものであり、大人の関わりも継続的でなければならないという姿勢の表れです。

「共育」が問いかけるのは、責任の所在です。子どもの教育をめぐって、家庭・学校・地域のそれぞれが「自分の問題ではない」と線引きしてしまいがちな現代において、この言葉はその境界線を問い直します。親は学校に任せ、学校は家庭のことに立ち入れず、地域はどこか傍観者になりやすい。そうした断絶を乗り越えて、三者がそれぞれの役割を果たしながら連携していく姿が「共育」の理想として描かれています。

なお、この記念日はかつて一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されていましたが、その後登録は終了しており、2021年(令和3年)3月時点では同協会の認定記念日としては確認できない状況になっています。記念日としての公的な位置づけは変わりましたが、「共育」という考え方の意義が薄れるわけではありません。子どもを育てることが社会全体の営みであるという視点は、現在も各地の教育・地域活動の中に息づいています。