空気清浄機の日 (記念日 1月19日)
日本の一般家庭における空気清浄機の普及率は、2023年時点で約45%。つまり2世帯に1世帯はまだ持っていない計算になる。それでいて市場規模は2024年に約5億8000万米ドルに達し、2033年には約9億9000万米ドルへ拡大すると予測されている。「まだ半数が持っていないのに、市場は急成長する」というこの矛盾が、空気清浄機というカテゴリーの面白さを端的に表している。1月19日は「空気清浄機の日」。一般社団法人・日本電機工業会(JEMA)が2006年(平成18年)に制定した記念日で、語呂合わせは「1(い)・1(い)・9(く)うき」で「いい空気」。単純明快なネーミングに見えるが、この日付には計算された意図がある。1月19日は花粉の本格飛散が始まる2〜3月の直前にあたる。「需要が高まる春先より前に、正しく知ってほしい」という啓発の狙いが日付の選択に反映されている。
空気清浄機の基本的な仕組みは、内蔵ファンで室内の空気を吸い込み、フィルターを通してちりやほこり、花粉、ハウスダスト、PM2.5などの微粒子を除去したうえで、清潔な空気を室内へ戻すというものだ。近年の機種は脱臭・加湿機能を組み合わせたものも多く、「プラズマクラスター」「ナノイー」といった各社独自技術の搭載によりウイルスや菌への対応まで訴求するモデルも登場している。
花粉症対策としての効果を最大化するには、玄関近くや花粉の侵入経路付近への設置、フィルターの定期的な清掃・交換、部屋の広さに合った適用畳数の製品選びが重要とされる。空気清浄機はあくまで室内の花粉濃度を下げる補助的な役割を担うものであり、「正しい使い方を周知する」という記念日の趣旨はここに直結している。
コロナ禍以降、感染対策意識の高まりで需要が急拡大し、家庭向けにとどまらずオフィスや医療施設向けのB2B市場でも開拓が進んでいる。「空気の質」への意識が社会全体で底上げされたことが、市場成長の大きな背景だ。