イチジク浣腸の日 (記念日 1月19日)

イチジク浣腸の日

「イチジク浣腸」という名前は知っていても、その誕生の裏側を知る人は少ないかもしれません。1925年(大正14年)、東京下町の医師・田村廿三郎が、夜中に便秘で苦しむ子どもたちの急患対応に追われるなかで考案したのが、この浣腸薬の原点です。「家庭で手軽に使える浣腸器を」という思いがきっかけで、医療器具だった浣腸は、やがてドラッグストアで普通に手に入る家庭薬へと姿を変えていきました。開発当初はポリエチレンが入手できなかったためセルロイドで試作したところ液漏れが発生し、薄い皮膜で覆う加工技術を数年かけて磨いてようやく完成にこぎつけた、という苦労の歴史もあります。

1月19日は「イチジク浣腸の日」。

「イチ(1)ジク(19)」の語呂合わせから生まれたこの記念日は、2015年(平成27年)に同社が創業90周年を迎えたことを機に制定されました。ブランドをより多くの人に知ってもらうとともに、年末年始の乱れた食生活や寒さによる水分不足・運動不足でこの時期に急増する便秘に正面から向き合ってほしい、という願いが込められています。

製品名の由来にも諸説あります。最有力なのは、ノズル部分のふくらんだ形状が無花果(イチジク)の実に似ているから、という説。ほかにも、イチジクがかつて緩下剤として使われていたことに由来するという説もあり、名前ひとつにも長い歴史が滲んでいます。1947年(昭和22年)には東京大空襲で焼失した工場を現在の墨田区東駒形に再建し、それ以来ずっと浣腸薬だけを作り続けてきました。「赤ちゃんからお年寄りまで使える」をキャッチフレーズに、容量や形状のバリエーションを広げながら介護の現場にも浸透。創業から100年、「浣腸ひと筋」の姿勢は今も変わりません。