いなりの日 (記念日 毎月17日)
油揚げの中に酢飯を詰めたいなり寿司は、江戸時代末期にはすでに食べられていた記録があります。文政年間(1818〜1831年)に書かれた百科事典『守貞謾稿(もりさだまんこう)』にその記述があり、庶民の味として長い歴史を持っています。稲荷神の使いとされる狐の好物が油揚げであるという言い伝えから「稲荷寿司」の名が定着したとも言われており、食と信仰が結びついた珍しい食べ物です。
毎月17日は「いなりの日」。長野県長野市に本社を置き、いなり寿司の材料を製造・販売する株式会社みすずコーポレーションが制定しました。「17」を「い(1)〜な(7)」と読む語呂合わせが由来で、日本の食文化に親しまれているいなり寿司を食べる機会を増やすことを目的としています。日本記念日協会により認定・登録された記念日です。
いなり寿司は地域によって呼び方も形も異なります。「お稲荷さん」「いなり」と呼ばれるほか、きつねにちなんで「きつね寿司」「こんこん寿司」と呼ぶ地域もあります。形の違いも特徴的で、関東では俵形、関西では三角形が一般的です。三角形は稲荷神社のご神体とされる山の形を模したとも言われています。酢飯の味付けも東西で差があり、関東では白ごまを混ぜたシンプルな酢飯が主流ですが、関西ではにんじんやごぼう、しいたけなどを混ぜ込んだ五目飯を詰めるスタイルが広まっています。
コンビニエンスストアでも定番商品として長年並び続けるほど、いなり寿司は現代でも根強い人気を持っています。みすずコーポレーションは油揚げや味付け油揚げを全国に供給するメーカーとして、この記念日を通じていなり寿司の消費拡大を後押ししています。