おむすびの日 (記念日 1月17日)

おむすびの日

1995年(平成7年)1月17日、阪神・淡路大震災が発生した。未明の激震で街が壊滅的な被害を受ける中、避難所には多くの被災者が身を寄せた。そのとき、全国から駆けつけたボランティアが温かいおむすびを手渡し続けた。冷え切った体に、握りたてのご飯の温もりが染み渡った——その記憶が、「おむすびの日」の原点となっている。

「おむすびの日」は、兵庫県に事務局を置く「ごはんを食べよう国民運動推進協議会」が2000年(平成12年)に制定した記念日で、日付は震災が起きた1月17日に設定されている。被災地に届けられたおむすびを、米の大切さと炊き出しボランティアの善意を伝えるシンボルとして後世に残すことが目的だ。記念日は一般社団法人「日本記念日協会」により認定・登録されている。

その後、活動は東京都に事務局を置く公益社団法人「米穀安定供給確保支援機構」へと引き継がれ、2018年(平成30年)から現在にいたるまで、米の重要性の普及啓発活動が続けられている。毎年この日には、全国各地で炊き出しや食育イベントが開催され、震災の記憶を風化させないための取り組みが行われている。「おむすび」という言葉には、米を握るという行為だけでなく、人と人との縁を「結ぶ」という意味も込められており、見知らぬ人の手から手へと渡るひとつのおむすびが、被災地に生まれた連帯感の象徴となったことは、この記念日の名称に深く反映されている。

なお、「おにぎり」と「おむすび」は同じものを指す場合がほとんどだが、その違いについては地域差や語源の解釈によって諸説ある。関連する記念日として、6月18日は「おにぎりの日」に制定されており、こちらは石川県鹿西町(現・中能登町)で日本最古級のおにぎりの化石が発見されたことに由来する。同じ「にぎり飯」をめぐる二つの記念日が、それぞれ異なる背景と意義を持って存在している点も興味深い。