警視庁創設記念日 (記念日 1月15日)

警視庁創設記念日

1874年(明治7年)1月15日、東京警視庁(現:警視庁)が創設されました。初代大警視(現:警視総監)に就いたのは、薩摩藩出身の川路利良(かわじ としよし、1834〜1879年)です。幕末に剣術の腕を磨き、維新後は欧米を歴訪して近代警察制度を学んだ人物です。

川路がとくに参考にしたのはフランスの警察制度でした。フランス革命期の政治家ジョゼフ・フーシェが構築した中央集権型の警察機構を手本に、日本初の近代的警察組織を設計したとされます。従来の江戸時代的な治安維持とは一線を画す、制服・階級制・職務規律を備えた組織づくりは当時の日本では前例のない試みでした。

警視庁の創設は、明治政府が近代国家の体裁を整える上で欠かせない一歩でもありました。廃藩置県(1871年)から間もないこの時期、国内では旧士族層の不満が高まっており、治安維持機構の整備は急務とされていました。川路が率いる警視庁は1877年の西南戦争では警視隊として実戦にも参加し、警察官で編成した抜刀隊を組織して薩摩軍の示現流使いに対抗しています。この抜刀隊には全国から選抜された剣士が集められ、激戦地・田原坂(熊本県)での白兵戦で実績を残しました。川路自身も兄弟や同郷の知人が西郷隆盛側についた中、明治政府側に立ち続けました。

川路は1879年(明治12年)、警察制度のさらなる整備を目的としたパリ滞在中に病没します。享年45歳。創設からわずか5年での死でしたが、彼の敷いた制度的枠組みは今日の警視庁にも受け継がれています。「日本警察の父」と称される所以です。警視庁は2024年(令和6年)に創設150周年を迎え、記念サイトや展示を通じてその歴史を公開しています。