ホーリー・スリー・キングス・デー (記念日 1月6日)

ホーリー・スリー・キングス・デー

スペインや中南米の子どもたちにとって、1月6日はクリスマスよりも待ち遠しい一日です。この日、「ロス・レジェス・マゴス(東方の三博士)」が贈り物を届けてくれると信じられており、子どもたちは前夜に靴を窓辺や玄関に並べて眠りにつきます。靴の中に干し草や水を入れる地域もあり、これは三博士が乗ってくるラクダへのおもてなしです。翌朝、靴の中にお菓子やおもちゃが詰まっているのを発見する喜びは、サンタクロースのそれとまったく変わりません。

ホーリー・スリー・キングス・デーは「公現祭(エピファニー)」とも呼ばれ、キリスト教圏では1月6日に祝われます。幼子イエスのもとにメルキオール、カスパール、バルタザールの三人が星に導かれてやってきた出来事を記念するもので、クリスマスから数えてちょうど12日目にあたります。この「クリスマスの12日目」という概念は、欧米では「トゥエルフス・ナイト(十二夜)」として古くから親しまれてきました。

この日はクリスマスシーズンの公式な終わりでもあります。ツリーのオーナメントや家の飾り付けはすべてこの日に片付けるのが習わしで、欧米では「1月6日を過ぎても飾りを外さないのは縁起が悪い」という言い伝えも残っています。スペインでは1月5日の夜に盛大なパレードが各地で開催され、山車の上から子どもたちに向けてキャンディが投げられます。ニューヨークのイーストハーレムでは、プエルトリコ系コミュニティが主催するパレードが毎年大きな賑わいを見せています。

食の文化も欠かせません。メキシコやスペインでは「ロスカ・デ・レジェス(王様のケーキ)」と呼ばれる輪型の甘いパンを家族みんなで食べます。リング状の形は「神の永遠の愛」を象徴し、表面にはドライフルーツや砂糖がちりばめられています。パンの中には小さなイエスの人形が隠されており、それを引き当てた人は2月2日の「カンデラリア(聖母奉献祭)」にタマレスをふるまう役を担うというユニークなルールがあります。一方ヨーロッパでも国によって祝い方が異なります。イタリアでは「ラ・ベファーナ」という箒に乗った老婆が良い子には贈り物を、悪い子には炭(または黒い砂糖菓子)を靴下に入れていく伝説があり、子どもたちの間では12月25日のサンタよりも馴染み深い存在です。ギリシャやロシア正教の国々では、川や海に司祭が十字架を投げ込み、若者たちが競って取りに飛び込む「テオファニア」の儀式が行われます。

日本ではなじみの薄いこの祝日ですが、キリスト教文化圏では年間最大級の祝祭のひとつです。クリスマスを「始まり」とすれば、ホーリー・スリー・キングス・デーは華やかなシーズン全体の「締めくくり」にあたります。飾りを外し、家族でケーキを囲み、子どもたちが靴の中のプレゼントに歓声を上げる——その光景は何世紀も変わらず、世界中で受け継がれています。