色の日 (記念日 1月6日)

色の日

お茶は緑色なのに、なぜ「茶色」は茶色(ブラウン)なのでしょうか。実は「茶色」という言葉が生まれた鎌倉〜江戸時代初期、お茶は今の緑茶とは別物でした。当時は摘んだ茶葉をそのまま干して煮出すだけで、乾燥・酸化した葉から出る液体は赤みがかった褐色。その色が「茶色」の語源です。現在の美しい緑色の煎茶は1738年に永谷宗円が蒸し製法を発明して以降に広まったもので、「茶色=ブラウン」という呼び名はそれより前に定着していました。同じような話が信号機にもあります。誰が見ても緑色なのに「青信号」と呼ぶのは、日本語の古来の色体系に由来しています。日本語には元来「赤・青・黒・白」の4色しかなく、この「青」は現代でいう青と緑の両方をカバーしていました。「青菜」「青りんご」「青信号」はすべてこの名残です。さらに日本初の信号機が設置された際、新聞が「青色信号」と報道したことで呼び名が定着し、当初「緑色信号」と定めていた法令も後に「青色信号」へ書き換えられました。

1月6日は「色の日」です。日付は「い(1)ろ(6)」と読む語呂合わせで、カラーコーディネーターなど色に関係する職業の人たちの記念日とされています。制定した団体については詳細が伝わっていませんが、同じ1月6日には「カラーの日」も存在し、11月16日の「いい色の日」、2月16日の「似合う色の日」、10月16日の「人と色の日」など、「16」の語呂合わせで色の記念日が年間にいくつも設定されています。

日常的に使っている色の名前には、こうした歴史や文化の積み重ねが凝縮されています。「茶色」と「青信号」、どちらも今日の感覚からすればちぐはぐに見えますが、言葉が生まれた時代には正確な表現でした。色の日をきっかけに、身の回りの色の名前を改めて眺めてみると、思わぬ由来に出会えるかもしれません。