あずきの日 (記念日 毎月1日)

あずきの日

縄文時代の遺跡から発掘され、「古事記」の穀物起源神話にも登場するあずき。日本人とあずきの関係は、想像以上に長く深い。その歴史的な結びつきを今に伝える習慣が、毎月1日と15日に小豆ご飯を食べるというものだ。1日は月が膨らみ始める新月、15日は丸く輝く満月。月の満ち欠けを暦のかわりに使っていた時代、人々はその節目をお赤飯で祝った。あずきの赤い色には邪気を払う力があると信じられており、ハレの日の食卓に欠かせない存在だった。

「あずきの日」は、三重県津市に本社を置く井村屋グループ株式会社が制定した記念日で、毎月1日がその日にあたる。2007年(平成19年)に一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録された。「ゆであずき」や「お赤飯の素」など数多くのあずき製品を手がける同社が、栄養豊富なあずきを毎月食べる習慣を広めたいという思いから生まれた。あずきは餡として和菓子の核を担い、ぜんざいやおはぎ、水羊羹など日本各地の郷土菓子にも幅広く使われている。

あずき(小豆)はマメ科ササゲ属の一年草で、国産の品種は大粒の大納言、普通小豆の中納言、小粒の少納言などに分類される。日本の栽培面積の6割以上、生産量の4分の3を北海道が占めており、和菓子文化を支える主要な農産物だ。良質なタンパク質をはじめ、ビタミンB1・B2、カリウム、リン、鉄、亜鉛、食物繊維と、栄養素の顔ぶれが実に幅広い。さらにサポニンという独特の成分が、咳を鎮める作用や利尿作用、二日酔いの緩和、母乳の分泌促進にも効果的とされている。甘いものとして食べられがちだが、その実態はかなりの健康食品だ。近年はポリフェノールの抗酸化作用も注目されており、美容・健康志向の高まりとともに再評価が進んでいる。

同社はほかにも7月1日を「井村屋あずきバーの日」、10月10日を「やわもちアイスの日」に制定しており、季節を問わずあずきを楽しむ機会を提案し続けている。毎月1日には小豆ご飯を食卓に取り入れ、先人から受け継いだ食の知恵を日々の暮らしに活かしてみてはいかがだろうか。