鉄腕アトムの日 (記念日 1月1日)
最高視聴率40.7%——1963年1月1日にフジテレビで放映を開始した『鉄腕アトム』は、日本初の30分テレビアニメシリーズです。原作は手塚治虫(1928〜1989年)のSF漫画で、彼自身が設立した虫プロダクションが制作しました。
制作に当たって手塚がスポンサーの明治製菓に提案した制作費は1本55万円でした。当時の劇場用アニメに比べて格段に安い金額でしたが、この費用がのちの放送局の支払い基準にもなりました。低コストを実現するために「リミテッドアニメーション」が採用され、絵の動きを最小限に抑えながらセルを再利用したり止め絵を多用したりする独自の工夫が積み重ねられました。納期に追われながら試行錯誤を重ねるなかで確立されたこの手法は、その後日本のテレビアニメ全体に広まり、「日本式アニメ」の原型となっています。
物語の舞台は21世紀の未来です。核融合をエネルギー源に動き、人間と同等の感情を持つ少年ロボット「アトム」が、悪に立ち向かいながらも差別や孤独と向き合う姿を描きます。作中で描かれるロボット差別や人間との共存という主題は、人種差別撤廃や平和を訴えた手塚治虫のメッセージが色濃く反映されています。アニメ版は全193話が1966年12月31日まで放送されました。
その後、カラー版の第2作が1980年10月から1981年12月まで放送され、2003年には第3作『ASTRO BOY 鉄腕アトム』も制作されました。日本では英題「Mighty Atom(マイティ・アトム)」、米国では「ASTRO BOY(アストロ・ボーイ)」として知られ、海外でも広く人気を博しました。アトムは現在も手塚治虫を代表するキャラクターとして親しまれており、日本のロボット・SFアニメの源流ともいえる作品です。なお、4月7日はアトムの作中の誕生日として「鉄腕アトム誕生日」に制定されています。