ル・マンの日 (記念日 5月26日)

ル・マンの日

1923年5月26日、フランス北西部の都市ル・マンで、自動車耐久レースの歴史を変える一戦が始まりました。第1回ル・マン24時間レースです。フランス車31台、ベルギー・イギリスからの各1台を含む計33台が出走し、30台が完走。優勝したのは地元フランス人ドライバーが操るシュナール・ワルケルで、24時間で2,209.536kmを走破し、平均速度は92.064km/hでした。その後、ル・マンはヨーロッパ各国の自動車メーカーが覇を競う舞台へと発展します。日本勢が参戦を始めたのは1970年代のこと。先陣を切ったのはマツダで、独自のロータリーエンジン技術を携えて挑戦を続け、1991年(平成3年)にマツダ・787Bで総合優勝を飾り、日本メーカーとして初めてル・マンの頂点に立ちました。ロータリーエンジン搭載車の総合優勝は、現在もこの1回限りです。

長年にわたって日本勢を悩ませたのが「あと一歩」という壁でした。2016年(平成28年)のトヨタは、その典型と言える場面を経験しています。残り3分というところでマシントラブルが発生し、首位の座をポルシェに明け渡してしまいました。昼夜を問わず24時間走り続けるル・マンでは、こうした予期せぬ事態が起こりえます。「ル・マンには魔物が棲んでいる」という格言は、この過酷さを端的に表しています。

雪辱を果たしたのは2018年(平成30年)です。「TOYOTA GAZOO Racing」が中嶋一貴らのドライバーラインナップで出場し、トヨタ・TS050 HYBRIDで総合優勝。日本のチーム、日本のドライバー、日本車によるオールジャパン体制での戴冠でした。さらに2019年から2021年にかけてトヨタは3連覇を達成し、2021年には小林可夢偉が悲願の初優勝を手にしています。100年超の歴史を持つこのレースで、日本の存在感は着実に高まっています。